憲法第41条には、
「国会は国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」と定められている。
立法・司法・行政の3権の中でも、国会を上記のように位置付けて優位性を述べている。
しかるに国会における昨日の安倍首相の発言は許されるものではない。
立憲民主党の辻元議員の1時間にわたる質疑を終えて退席したその背中に、安倍首相が「意味のない質問だ」とヤジを飛ばしたのである。
野党の質問、国会議員の質問は、主権者である国民を代表して行政を監視する役割がある。
その質問に対し、「意味がない質問だ」とやじることは、国民の声を聴く必要が無いという極めて傲慢な振舞なのだ。
このことをこのまま許せば、この政権はますます国会を軽視し独裁化していくことだろう。
このヤジが発せられるまでには、前段がある。
辻元議員は和泉補佐官と大坪審議官の公私混同疑惑を問いただした。
ラブラブ旅行と疑われるような海外出張を4回も繰り返し、しかもホテルではコネクティングルームという庶民には手が届かないような部屋で過ごしたという。(2部屋つながりの交互に行き来できるスイートルーム)
私費で行くのならまだしも出どころは税金である。
首相補佐官という身分で、最高級のホテルに泊まり医者という名目でお気に入りの審議官を連れて行くというのはあり得ない。
和泉補佐官は加計学園の時にも、文科省の前川次官に対して「総理は自分の口からは言えないから私が代りに言う」と影武者を演じたのだ。
辻元議員は、このような事柄に対し「けじめをつけろ」と迫ったのだ。
しかし安倍首相と菅官房長官は木で鼻をくくったような答弁に終始した。
そこで辻元議員は、このような公私混同疑惑にけじめがつけられないのは、安倍首相自身が森友や加計学園、そして「桜を見る会」で疑惑まみれになっている。だからけじめをつけられない。「タイは頭から腐る」と突っ込んだのだ。
この発言に対して安倍首相はよほど悔しかったのだろう。
「意味のない発言だ」というヤジになった。
辻元発言は「タイは」と言って魚の中でも最高魚の名を使ったが、「イワシ」でもよかった。
事実「イワシ」は腐りやすい。
国会中継をじっくり見ていれば事柄の真実は見えてくる。
報道機関がその理非曲直を素直に報道すれば、安倍内閣支持率などあっという間に下がるはずだ。
①NHKの報道姿勢は問題。明らかに政権擁護の姿勢が見え隠れ。真実隠蔽が過ぎる。
②テレビ局の上層部は安倍首相との会食をやめるべきだ。
やくざでも一宿一飯の恩義があると、出入りの時に加勢するのだ。
③主にワイドショー番組で、視聴率を上げるために名前の売れた芸能人を呼んでいるが、限度問題。
笑いをとるための発言などは国民に誤ったメッセージを送る。
安倍政権は国会に対して誠実に対応していない。(それはひいては国民に対しても不誠実なのだ)
自民党は25%の国民の得票しか得ていない。その政権が今のような国会対応は大問題。
国民はもっと怒るべきであろう。