この冬の大雪と野ネズミの被害で惨憺たる有様の薔薇たちが元気に花を咲かせている。
例年になく花付きが良い。
「艱難汝を玉にする」ということわざがあるが植物にも当てはまるようだ。
薔薇(アンドレ・ル・ノートル) フランス メイアン
ロゼット咲(八重咲きのオールド・ローズの基本的な形)
ベルサイユ宮殿の庭園の設計者の名にちなむ。アンティークで華やか。
北海道では厳しい寒さと雪を乗り切るために冬囲いをするのが一般的だ。
しかし私は、年のせいもあるがこの数年冬囲いもせず自然体(ありのまま)にしている。
薔薇たちもいつかは朽ちるのだろうが、精一杯頑張っている姿に感謝あるのみ。
夏草や 兵(つわもの)どもが夢の跡 芭蕉
薔薇(ポール・ボギューズ)フランス ギョー
カップ咲き(外側の花弁が大きく、わん形になり、内側の花弁を包み込む)
フランス作出の薔薇は概して華やかなイメージがある。
閑(しずか)さや 岩にしみ入る蝉の声 芭蕉
山形県の立石寺(今は通称山寺と言われている)で詠んだ句。
今の暦で7月12日ころだという。
「表層的な観念を捨てて、ありのままの実相を見る」芭蕉の姿勢を大切にしたいと思う。
薔薇(ジークフリート)ロゼット咲き
ドイツ伝承の英雄ジークフリートにちなむ。
いかにもドイツコルデス作出の薔薇というイメージがある。
質感の濃い赤の丸弁が抱え咲きからロゼット咲きになる。
五輪の実相は上層部の思惑ばかりが目立つ。
しかし選手たちはそれに振り回されずに精一杯戦ってほしいものだ。