厚労省は10日、大型クルーズ船で新たに103人のウイルス検査をした結果、65人が新型コロナウイルスに集団で感染していることが判明した。
これは何を意味するか?
現状のままの対応では感染を防げないということだ。
このままではアメリカの報道機関が言うような「海に浮かんだ監獄」になってしまう。
第一の問題点は、どのような理由なのかはっきりしないが全員検査をやらないということだ。
まず検査をして陰性か陽性を判定することが対策の第一歩であることは自明の理だ。
この点について加藤厚労大臣(検査することも検討)と菅官房長官(全員の検査は出来ない)の間で意見調整が出来ていない。
「桜を見る会」で露呈したような、政府の隠蔽や改ざんの体質をこの問題でもまだ引きずっているのか?
いい加減にしてほしい。
第二の問題点は船内の医療体制が十分でないということだ。
さらには精神的なケアが全く不十分。
乗員にも患者が出てきており、船内での自主的対応はもう不可能だ。
船はイギリス国籍だということだが、日本の領海内の対応は日本でもできるはずだ。
緊急避難的に対応すべき。
第三に計画的にこの船からの避難作戦を開始すべき。
問題は病院の受け入れ態勢が十分かどうかだが、東京や横浜だけで対応できなければ全国ネットで対応する必要がある。
もっとも3000人程度の問題で、首都圏のみで対応できないレベルなのかとちょっと心配だ。
岐阜県や山形県からも救急車が来ていたが。
第四にじわじわと潜在的な感染者が国内に広がっている可能性がある。
医師が患者の肺炎で新型を疑って検査依頼をしても、厚労省の示した基準を示されて、
「湖北省に滞在した人との接触が確認されていないから検査対象から外れている」として検査してもらえていないそうだ。これは大いに問題がある。
至急改善策を図るべきだ。