北海道に住んでいると雪と適当に付き合っていく方が良い。
甘く見るわけにはいかないが、あまり深刻に考えるとつまらない。
今年は雪が少ない。今日の雪は根雪になりそうだ。
万葉集の中にもかなり雪を詠んだ歌がある。
我が宿の冬木の上に降る雪を 梅の花かとうち見つるかも 巨勢宿奈麻呂
古来の三大見物と言えば、雪、月、花だが、雪や月は花見のように盛大にくり出して大騒ぎする雰囲気にはなれない。
もっとも雪見酒というのがあるが、こちらの方はしっとりとした趣きがある。
天遠くして まさに窮めがたく 楼高くして倚るに堪えず
酔夢 江南に入り 楊花 数千里 南宋 厳参
空は遠く、見きわめがたく、楼は高いので欄干に寄りかかれない
雪見の酒に酔って江南の春を夢見た 白い柳の花が数千里の彼方まで舞う景色を。
今日は薩摩焼酎で雪見酒を楽しもう!
庭はもはや雪一色。
芭蕉にも次のような俳句がある。
いざ行かむ 雪見にころぶ所まで 松尾芭蕉 (笈の小文)
この時期は室内園芸を楽しむ。
フクシアを取り込んで置いたら花が咲き始めた。