国際化時代だから英語が自由に使えるというのは大事なことだ。
しかし何でもかんでも横文字にすれば良いというものでもあるまい。
短歌とか俳句には日本文化の神髄が詰まっている。
淡雪の このころ継ぎて かく降らば 梅の初花 散りか過ぎなむ
大伴坂上郎女
(もう春なのに淡雪がこの数日降り続いています。折角咲いた梅の花、この雪が花を散らさなければよいのですが)
なんとも繊細な感情をうたっています。草花の好きな人なら同じ気持ちを持つでしょう。
日本人が好きなもの、それは初物でしょうか。
2024年4月、唐招提寺にて瓊花(けいか)の最盛期に。
磯城島(しきしま)の 大和の国は 言霊の助くる国ぞ ま幸くありこそ
柿本人麻呂
あけましておめでとうございます、というところを「あけおめ」というらしい。
ことしもよろしくお願いいたします、というところを「ことよろ」というらしい。
あまり言葉をいい加減い使ってほしくないものだ。
2024年4月、唐招提寺にて藤の花と瓊花を楽しむ。