権腐10年という言葉がある。
花に10日の紅無いように権力は10年で腐敗する、という意味だ。
権力は腐敗し、濫用され、誤りも犯す。
そんな時にその権力を糺し、とってかわるだけの力量のある対抗勢力が育っていることが必要だ。
政権に脅威を与え、政治に緊張感をもたらすからだ。
今回の3つの衆院補選で立憲民主党が勝利を収めたことを素直に喜びたい。
自民党の中から裏金問題の徹底的な反省がなされ改革案が出ることを期待したが無理だった。
しょせん泥棒に自らを縛る縄をなえということにすぎない。
しばしばこの泥棒に近寄る見張り番のようなタイプが日本維新の会であろうか。
長崎3区で立憲民主党と日本維新の会の直接対決になったが、立憲が圧勝した。
農業や漁業に対する関心や政策は数段立憲が勝る。
当然の結末であろう。
東京15区において自民党は候補者を立てなかった。
(実際は立てられなかった)
この状況を見て小池百合子東京都知事が動いた。
自民、公明に話をつけて乙武候補を担ぎ出したが、とんでもない不見識。
5連続不倫を重ねた人物を国会議員にという発想が理解できない。
自身の学歴詐称問題と何やら発想がかぶる。
結果は立民の酒井菜摘候補が圧勝。
乙武候補は小池知事の連日の応援にもかかわらず5位に沈んだ。
小池知事は自民党を飛び出して反自民のスタイルをとるが、裏ではがっちり自民・公明と手を握っている。
要するに「同じ穴の狢」ということ。
今回の補選で有権者の明確な意志は、政権与党の堕落に真正面から向き合う野党が評価されたということだ。