自民党と公明党の連合軍は盤石に見える。
そして表面は野党を装っているが、国民民主党は予算案も賛成し岸田内閣不信任案に反対したからもう野党とは言えない。
連合傘下の電機、電力、自動車、鉄鋼などの組合貴族の言いなりになる政党に堕してしまった。
もはや国民政党としての使命は終わった。
維新の会も自民党と対決する野党第一党になると称している。
しかし細田議長の不信任案に対し、自民党からの水面下での工作に(おそらく安倍ルート)、棄権に回った。
しかも掲げる政策は自民党の右派(安倍・高市ライン)と重なり合う。
立憲民主党の泉代表は「提案型野党」を掲げたが、いかにも青臭い。
老獪な自民党の手練手管によって連合に手を突っ込まれ、国民民主党という友を失ってしまった。
しかしここにきて覚悟を決めたようだ。
岸田内閣と細田衆院議長に不信任を突きつけ政権に対峙する姿勢を鮮明にした。
「野党の中の友を失っても国民の仲間を増やす」つもりなのか。
今の日本の状況は1930~40年代の状況に似てきている。
「大政翼賛会」という形で政党が一つにまとまり、日中戦争から太平洋戦争に突入した。
与党の長期権力操縦が続くと腐敗が日常化し、最終的には無益な争いを生じさせかねない。
時の政権に対してそれを批判する勢力を持つことは、政治の智慧であり国民の智慧でもある。
たとえ批判する勢力が物足りなくてもだ。