菅首相が、「高齢者7月接種完了」、「11月には希望者接種完了」をぶち上げた。
目標を持つということはそれなりに大事だ。
しかしあらゆる矛盾に目をつむって(場合によっては数字を操作してまで)圧力をかけるのは禍根を残す。
◉高齢者は大部分ネット予約などは不慣れだ。電話はつながらず、75歳以上で未だに予約できない人たちがかなりいるはずだ。
そのような状況を知ってか知らずか、すでに65歳以上の高齢者ワクチン接種を開始し始めた。
それだけならまだしも手を挙げた大企業でも接種開始してよいという。
この考え方こそがこの数十年来「格差拡大」を招いた新自由主義的発想なのだ。
◉一方で自衛隊による東京、大阪の大規模接種会場は予約がガラガラで居住地域の制限を外すという。
国の防衛を担うべき自衛隊員を数千名全国から集めて開始したのだが(これ自体どうかと思うが)、予約はガラガラだという。
であるならば人員を縮小して拠点地域の医療体制をカバーすべきだ。
ところが接種者の居住地域の縛りを外し全国から接種しに来て良いという。
なんという矛盾、小学生でもわかるような矛盾を、敢えて行う知性の無さ。
空恐ろしい。
◉東京で感染者の増加状況がうかがえる。それなのに五輪は強行するようだ。
20日には緊急事態宣言も外すようだが、五輪期間中に感染爆発が起こったらどうするのだろう。
無責任政治ここに極まれり。