国民民主党は衆院でも参院でも政府の予算案に賛成した。
玉木雄一郎としては、予算案賛成を手土産に自分だけでも与党入りしたいということだろう。
例えは悪いが、自民党には公明党という本妻がいる、そこで側室でも良いから何とか家に住まわせてほしいと言っているようなものだ。
自民党の岸田首相や茂木幹事長は、野党を分断したと悦に入るようだが、そうなるかどうかは微妙だ。
自民党内でさざ波が立ち始めたようで、高市政調会長が相談にあずからず切れているようだ。
そして、黒白がはっきりして立憲民主党や共産党そして維新の闘争心に火をつけたかもしれない。
玉木雄一郎は自民党の大平正芳の選挙地盤をある程度引き継いでいるので、もともとリベラル色の強い人物ではない。
財務官僚の時に自民党幹事長だった安倍晋三に選挙に出ないかと声をかけられたこともある。
立憲民主党と国民民主党が合併するときに、少人数になるが国民民主党に残ったのは、与党入りを狙っていたとしか思えない。
岸田と茂木の腹は、上手く参院選を乗り越えれば、玉木など御用済みとばかり無視する可能性もある。
自民党の「側室レベル」でどうやって国民民主党の展望が開けるのか教えてもらいたいものだ。
国民民主党に残った議員を見ると、連合がバックアップするUAゼンセン、自動車総連、電機連合、電力総連などの組織内候補だ。
そしてこの候補たちを操っているのは連合というより上部団体のとりまとめ経団連だ。
何ともわかりやすい構図になって来たようだ。