森喜朗元首相と岸田文雄首相との共通点は、二人とも「蜃気楼」であるということ。
やや離れて見ていると実態があるように見える。
しかし近ずくと鴨長明ではないが、
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
要するに実態がない。
問題点は何かと言うと、森元首相は一言多い。
「サメの脳みそ」と揶揄されるようについ本音をしゃべってしまう。
それなりに愛される人柄なんだろうが、50年前の感覚でしゃべるから波紋が広がる。
つい先日もロシアの肩を持つような発言をしてネットで叩かれている。
一方の岸田首相は、穴だらけの防衛費倍増を言い逃れるため次のような言葉を多用する。
「手の内を明らかにしない」、「防衛上の秘密」、「米国との関係がある」などだ。
安全保障にかかわる問題であっても、「ここまでなら説明できる」というラインがある。
ところがそんな気はさらさらないようだ。多弁だが中身がない。
ところが思わぬところから火の手が上がり始めた。
一つは丸川珠代参院議員の13年前に民主党政権が所得制限なしの「子供手当」を創設した際に「愚か者めが」と発言。
時代の流れは、子育ては家庭が一義的に担うが社会全体でという方向に。
結局、自分自身が「愚か者」だということ証明した。
二つ目は、長男の岸田翔太朗政務秘書官の脇が甘いことだ。
欧州外遊中に観光を兼ねて公用車を使用したとかしないとか。
フジテレビの若手記者に情報を漏らしたとかしないとか。
いずれにしても適任ではなかろう。
君子は言に訥(とつ)にして、行に敏ならんと欲す 論語
(人の上に立つ者は、口は重いが実行は機敏でありたいと望むものである)