ヒト、モノ、カネがこれだけ自由に行き来するグローバル社会において、国境を閉鎖したら災厄を逃れられるというのは、幻想であったという事実にぼちぼち向き合わなければなるまい。
「水際作戦」なるものは、一部の未開発国を除いては成功しないだろう。
ましてや日本が、今頃になって中国や韓国からの入国を全面制限しても無用なトラブルを起こすだけだ。
新型コロナ発生初期に中国から入国を制限したアメリカさえも失敗している。
トランプ大統領は「細菌恐怖症」だという。
不謹慎な物言いになるが、これからの戦いぶりはけだし見ものである。
東京大学大学院教授石浩之さんの発言は大変参考になる。
私たちは、過去に繰り返されてきた感染症の大流行から生き残った「幸運な先祖」をもつ子孫であり、その上、上下水道の整備、医学の発達、医療施設や制度の普及、栄養の向上など、さまざまな対抗手段によって感染症と戦ってきました。それでも感染症がなくなることはありません。
私たちが忘れていたのは、ウイルスも40億年前からずっと途切れずにつづいてきた「幸運な先祖」の子孫ということです。しぶとく生き残ってきたヤツらなのです。
今後の人類と感染症の戦いを予想する上で、もっとも激戦が予想されるのがお隣の中国と、人類発祥地で多くの感染症の生まれ故郷でもあるアフリカであろう。いずれも公衆衛生上の深刻な問題を抱えている。
とくに、中国はこれまでも、何度となく世界を巻き込んだパンデミックの震源地になって来た。
今回のウイルスの致死率は数%ほどと見られています。大流行を引き起こしたほかの感染症に比べれば毒性は低めです。ただ低いだけに、感染力は強力です。感染しても発症せず、本人が気づかないまま広げていることも考えられます。
今後ですが、ウイルスにかかった人は体内に免疫ができますから、免疫を持った人が増えれば、感染のスピードは弱まると予想されます。
この国の政府は、何におびえているのか、正常な判断を失っているようだ。
いわゆる「頭が真っ白な」状態である。
いつものことだが、この国は健全な国民がまともな判断をし行動すれば、他国に先駆けていち早く立ち直ることができる。
今回の「新型コロナ」対策の最重点は、国民皆保険を含めた「我が国の健全な医療体制」を崩壊させないことだ。
一人一人が常識ある行動をとるべきであろう。