《 空想から科学へ 》 奧菜主義革命~ 革命的奥菜主義者同盟非公然ブログ

奥菜恵さんは、精神と肉体の両方から無駄なものをすべて削ぎ落とし、必死に舞台に立っていた

青い空、白い雲、しゅーっという奈良・大和路(6)

2011年01月03日 14時12分49秒 | Weblog
ところで残念なことに、この法輪寺三重塔は、斑鳩三塔のなかで唯一再建された塔なのです。

かつては創建時の三重塔にして、
日本最古の三重塔(当時は法起寺より古かったということ)がそびえ立っていたのですが、
昭和19年の落雷により消失。

戦後の混乱が収まった昭和30年代には再建計画が持ち上がったのですが、
国宝指定を解除されていたため、国からの援助が受けられず、
再建は頓挫しかけたそうです。

焼けてしまったら、国宝ではなくなる。
国宝ではないものに、国は援助できませんよ、と。
悲しい話だなぁ。

それが、幸田文氏の支援運動と多数の賛同者、竹島卓一博士の研究と宮大工:西岡常一棟梁の腕により、
飛鳥様式のままに昭和50年に再建されたということです。
飛鳥様式、私に分かる範囲で申せば、
屋根を支える斜めに張り出した木材が雲形に切り出されているところと、
手すりの下の模様が卍崩しになっているところ、
ここを観ていただければいいのかな。


創建当時の姿を保っている塔の背後にも、人々の思いは存在しており、
再建された塔の背後にも、人々の思いは存在している。