(1989年)美空ひばり死去
戦後日本の芸能界を代表するスター・石原裕次郎と同じく52歳で亡くなったのは、偶然とは言え何かしら意味があるのでは、とつい考えてしてしまうのは自分だけか?
それはともかく、早過ぎる旅立ちではあった。
近年、テレビやラジオで彼女が紹介されたり特集が組まれる際、必ず『川の流れのように』がオンエアされるが、あれはどうなんだろう。
とりわけ昔からの熱烈なファン程、ある種の違和感を覚えるのでは、と勝手に推測する。
歌自体は悪くないし、実際ヒットもしたから、代表曲であることに違いないが、ひばりの魅力は決してあの曲では語れないと不満を抱えているファンは多いのではないか。
他にも沢山魅力的な歌はあるのに、何故『川の流れ…』ばかりなのか、と。
僕にはそう思えてならない。
(1999年)村下孝蔵死去
御多分に漏れず僕も『初恋』で彼のことを知ったが、より好きになったのは次のシングル『踊り子』だった。
今でもこちらの方を気に入っている。
朴訥とした喋り・穏和な性格は親しみやすさを感じさせ、何より、時代の流行に媚びることなく自らの音楽スタイルを貫く姿勢は非常に好感が持てた。
46歳という若さでこの世を去ったことを今でも残念に思う。