ケ時々ハレ・2

楽しむために、「晴れ」のために「褻」を生きてます。左脚も人工股関節にしました。右人工股関節はライト、左はエルといいます。

8月25日(金) 「八月の人魚たち」

2017-08-28 16:31:45 | テアトルエコー
後半に少し、ネタバレあります。

テアトルエコー「八月の人魚たち」を観た。









出演者の顔ぶれを見て、絶対観たいと思った。

森沢早苗さん、重田千穂子さん、渡辺真砂子さん、杉村理加さん、薬師寺種子さん。
女性5人の芝居。

毎年8月の終わりに、貸しコテージに集まる5人は、学生時代の競泳チームの仲良し。

9月5日までエコー劇場で上演中なので、あまり詳しくは書かないけれど、若干のネタバレありです。

森沢さんが、リーダー的な仕切り屋。
息子と娘に関する心配事が絶えない重田さんは、毎回どこか大けがをしてやって来る。
元修道女、44歳の夏にいきなり(ある事情で)修道女を辞めて現れた真砂子さん。
自分を美しく保つための努力を惜しまない恋多き理加さん。
マティーニ好きな敏腕弁護士、薬師寺さん。

それぞれの生活に、それぞれの事情があるが、年に一度、ここへ集まることを何より大事にしている5人。

集まって何をするかというと、食べたり、飲んだり、喧嘩したり、泳いだり、お互いに気遣ったりする。

44歳の夏、49歳の夏、54歳の夏。

うまい女優さんばかり、そしていい年まわりの女優さんばかり、絶妙に揃えたものだ。
みごとにキャラがばっきり分かれている。
そして、それがそれぞれの女優さんの素に近い感じ。
これはうまく歩み寄ったケースなのか。

最終章、77歳の夏。
5人のうちの1人が欠けている。

54歳の夏の終わりに、それを予測させるエピソードは入るのだが、大方の予想通り、そのエピソードからの連想通りには展開しない。
なぜ? という人物が欠けている。

子どもたちのことでつらいことばかり経験して来て、それでもいつも元気に笑い飛ばしていた重田さんに痴呆の兆し。
彼女を世話しているのは理加さんだった。

周囲で3人の友人が、ガヤガヤ話している中で、ひとり時々ぼんやりうつろになってしまう重田さん。
実にリアルだった。

思い出のコテージは取り壊されるのだ。
でも、近くでまた別のコテージを借りる手配ができているらしい。

それを聞いた重田さんの台詞。

「よかった・・・。だって貴女たちのこと、好きになりそうなんだもの」

うわぁと声が出た。
ズキューンと胸を射抜かれた。

忘れ去った友人たちを、新しく好きになるなんて、なんて素敵なの。
泣かされた。

恋愛したり、結婚したり、離婚したりする。
生まれた子どもは育って行く。
変な方向へ曲がることもある。
結婚したりもする。
孫が生まれたりもする。
親を見送る。
配偶者を亡くす。
思わぬ病気をすることもある。
思わぬ人が早死にすることもある。
何もかも忘れてしまうこともある。

人生ってそういうものだ。
そして2幕4場の芝居に収まってしまうほど、本当にあっけない短いものだ。

これは若い時に観ても、実感が湧かない芝居かもしれない。

私は今日の出演者の女優さんたちと同世代。
いろいろ見えてきているのだ。

「また子どもを産みたいと思う?」
「もちろん。でも、今とは違う子がいいな」

そんな風に言わずにいられない母親の気持ちを私は知っている。

その彼女が最後に聞く。

「ねえ、私ってしあわせな人生を送ったのかしら?」

3人が顔を見合わせ、
「ええ、すばらしくしあわせな人生だったのよ」

なんという女優たちだろう。
全身に役柄のクリームが刷り込まれて、皮膚になっている。
人に芝居を観せるなら、こうでなくてはいけないよ。

うまい役者さんが好きだ。
本当にいい舞台でした。

9月5日まで、恵比寿エコー劇場にて。
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5月17日(火) テアトルエコー「淑女はここにいる」

2016-05-21 03:28:59 | テアトルエコー
テアトルエコーの公演「淑女はここにいる」を観に行った。
フライヤーがあまりに魅力的なので惹かれた。
ホームレスの女性4人の物語だ。














安達忍さんがFacebookのエコーのページで
「言葉にならないほど観ていただきたい」
と言っているのを読んで、発作的にチケットを取った。

空き缶拾いで日々の糧を得ている彼女たち。
ホームレスは本名をお互いに知らせないので愛称がある。
小宮さんはネエサン。
安達さんはコツブ。
岡さんはデルコ。
重田さんはリエ。

ホームレスとはいえ、彼女らは亡きレジェンド・ボス(田村三郎さん)が廃品で作った掘っ建て小屋に住んでいる。

歯みがきして、ペットボトルの水でグチュグチュうがいをして、そのままゴクリと飲んでしまう岡さんに持ってかれた。
一気に空気を作ったね。
気が強くてキャンキャン嚙みつく重田さんのキュートなこと。
鉄条網を巻いたバットを振り上げたりして魅力的。
安達さんはやさしくて公平で、ボスをして
「20年前なら俺はおまえを口説いてたよ」
と言わしめる美女。
統括していたであろうネエサンは、ちょっと認知能力に翳りが出てきている。

川本さんのホームレスは、ものすごくばっちい様子で出てきたが、銭湯の回数券をもらい、大方の予想通りにスッキリ綺麗になって現れる。
些細なギッチョンチョンがいちいちなめらかで、こっそりしているので笑える。
四谷さんみたいだった。

落合さん、うまい。
淑女たちに翻弄されている加減が絶妙。

居候の家出人の良太(愛称はオサム)や、社会復帰を果たした元ホームレスの七海との関わりで、4人の淑女たちの生きていくための覚悟のようなものが見える。
調子が悪いのに、信念を持って断固病院へ行かないネエサンの言葉でもわかる。

安達さん、岡さん、重田さんは同期の桜の4期生だ。
36年前に揃ってエコーに入団している。
養成所時代も含めて38年間をともに乗り越えて来た3人だからこそ生まれるテンポや呼吸が、とても心地よい。
継続の重みってこういうことなのだ。
強く惹かれる。

観てよかった。

ちなみに、個人的に注目している加藤拓二さんはかなりのマッチョなので脳みそまで筋肉という感じのホームレスだった。
本当は加藤さんは、デリケートな紳士の役がおもしろいと思うのだが。

3人のベテラン女優たちの38年でさえ充分な重みだが、テアトルエコーは今年、60周年。
(関係ないけど今、私が勤めている会社も60周年)
過去の舞台写真が展示されていました。

若いサッコと後藤さん。







今でも歌える「純情雪景色」 や「恋愛二重唱」。









紀伊國屋演劇賞受賞後、若くして亡くなった平井道子さん。



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10月11日(土) 「羽衣ゲートキーパーズ」

2014-10-12 18:38:59 | テアトルエコー
夫とエコー劇場へ。






小川未玲さんの新作「羽衣ゲートキーパーズ」を観に行った。










小川未玲さんの芝居、好きだ。

今回も、幕が開いた瞬間からいい感じに期待させられた。

ミュージカルというほどではないけれど、歌が入ります。

海辺はいろんな世界との境界線。
いろんな奴らがやって来る。

もう、それだけでワクワク。

森澤さんのたまが可愛くて可愛くて、泣けた。
私が初めてエコーを観た時(昭和55年5月公演『VIP』)にヒロインで出演していた森澤さん、いつまでたっても変わらない可愛さ。

根本くんとの低レベルの喧嘩に大笑いした。

根本くんがまた、ネタばらしはしないけれど、ものすごく微妙な役で、非常に楽しんでやっている感じ。

今年大ヒットしたミュージカル映画で歌っているだけあって、歌がじょうずです。

シー坊は老け役がうまい。
20代前半で50代の役をやっていたけど、今回は70代ぐらいかしら。
そして歌もうまいの。

根本くんとシー坊は我々夫婦の同期生ですが、娘の同期生も出演していました。

ゆかりん、香奈子ちゃん、くららちゃん。

ゆかりんは超ナチュラル。
絵美さんとも渡り合える。

香奈子ちゃんはカッチリした堅さが美しく気持ちいい。

くららちゃんのタツは、また抱きしめたいぐらい可愛かった。

笑えて泣けて前向きになれる芝居。

外はまだ明るかったので、エビスビール記念館に寄りました。











歩くと脚が痛いから、用がすんだら早く帰ろうとしていたのは過去の話。

今はもう痛くないんだから!
楽しく寄り道だってできる。

下戸だけど、テイスティングコーナーで生ビールを飲みました。






「琥珀」というのが美味しかった。

しかしビール好きの友人たちの写真を見たり、ビール好きのイラストレーターたかぎなおこさんのマンガを読むと、飲めないビールが飲みたくなって、そして飲めないなりに美味しいとも思うんだけど。

私はビールよりは、生のフルーツジュースの方が好きみたいです。
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11月26日(火) 「ハレクイネイド」

2013-11-26 22:19:13 | テアトルエコー
仕事が終わってから、恵比寿エコー劇場へ。

テアトルエコーの公演「ハレクイネイド」を観に行った。






本日初日です。
今回は娘の同期生が2人出ています。

森澤さん、きれいだったー。
それに華奢。
壁をキーッと引っ掻くしぐさが素敵。

チケットを取ってくれたゆかりんは、この芝居のキーパーソンだった。
明るく引っ掻き回して、去って行った。

注目の加藤拓二さんは、チェ・ゲバラみたいだった。
彼はもっとあれこれ悩ませると、ギューッと密度が濃くなると思う。

モンジャンビエさんが忘れられないよ。

ジョリくんの芝居は最初っから好き。

沖さんは、私が養成所に通っていた頃からすでにおじいちゃんだったような気がするけど・・・・・・と不思議になって調べたら、8期生の入所当時は52歳でした。
今の私より若い!

安原さんはいつまでも若いし、何をやっていてもおもしろい。

エコーの安原さん、NLTの川端さん、という両雄並んだイメージです。

なんだか時代が流れて行くのだなぁという気分です。
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10月12日(土) クルーズ&テアトルエコー

2013-10-13 00:26:39 | テアトルエコー
三連休初日。

甥の結婚式の引き出物でもらった選べるギフトで、シンフォニーのアフタヌーンクルーズに行って来ました。









陽射しはまるで真夏!
浜松町から日の出桟橋までの道のりが、ジリジリ暑くて信じられなかった。
10月中旬ですよ。

日の出桟橋にはなんだか不思議な集団がいっぱい。
ゴスロリみたいな人たちが大勢、それぞれ人形を抱えている。

人形の髪を三つ編みしたり、衣裳を調えたり、写真を撮ったり。

なんでも
「SDオーナーズ感謝祭 in 船上の仮面舞踏会」
だそうです。

船好きな私ですが、クルーズは4年ぶり。

2009年には日の出桟橋からシンフォニーランチクルーズのイタリアンビュッフェ。

2007年には横浜大桟橋からロイヤルウィングランチクルーズの中華バイキング。

2003年の夏には横浜大桟橋からの花火クルーズに行った。

アフタヌーンは乗船時間が50分だけ。

ランチが130分で、ディナーが150分。

ランチが一番楽しいかな。
でも本当は、2~3日でいいから船旅がしたい。

青函連絡船も、ドーバー海峡も、もっともっと楽しめばよかった。

浜松町から恵比寿へ移動し、テアトルエコーのオーディオドラマライブ「十三なゝつ」(『りくの血』『顔施』)を観た。



久しぶりに岡本螢作品を観た。

根本くんはさすがだ。

熊倉さん、太田さん、高橋さんは可愛らしい。

マリの陰間茶屋の女将はピッタリ。

竹若琢磨さんの舞台復帰を、私は今回初めて見た。
本当に助かってよかった。
脚が少しご不自由なようだけれど(私と同じ程度)、喋りに影響が残らなかったのがすばらしい。

石津彩さんの正体には、気づいたとたんに「やられた!」と思った。
螢クオリティ。

終演後に、熊倉さんと太田さんのアフタートークも楽しむ。

帰宅後、「世にも奇妙な物語」を楽しむ。

密度の濃い1日だった。 

ヒュー・ジャックマン、45歳の誕生日おめでとう!!
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2012年11月22日(木) テアトルエコー「へちゃむくれと台風」

2013-08-12 21:30:38 | テアトルエコー
テアトルエコー「へちゃむくれと台風」の初日を観に行く。

昔から大好きな先輩、後藤敦さん。
マイミク、小野寺亜希子さん。
浜野さんも好き。
娘の同期のジョリくんも好き。
観たい人がたくさん出ていた。

浜野さんを素敵だと思ったのは「ドラキュラ」の神父さん以来なんだけど、今日はワイルド浜野を見せてもらった。
ああいうタイプ意外と似合う!

しゅうちゃんの芝居に出ていた松原政義さんはうまい。
吉川亜紀子さんとの喧嘩がポンポンしていてよかった。

目と脚が不自由な小野寺亜希子さんの妻と、藤原堅一さんの夫。
藤原さんは、なんともいえないやさしさをかんじる人だ。
「黙っていて」と言いたくなる気持ちもわかるけれど。

ジョリくんは、また一段とマッチョになっていた。
とてもいい眼をしている。

丸山裕子さん素敵。

南風さんもきれい。

あの南風さんの娘(奥村円佳さん)は、後藤さんの娘なのだろうか。

粟野志門さん、気配を消したおもしろさ。

松原、浜野、粟野3人のくだらない言い合いはおもしろかった。

後藤さんは、へちゃむくれ娘(さとう優衣さん)のお父さん。

この父娘の存在が、今日の舞台の中で一番微妙で、居心地が悪そうだと思っていたら・・・・・・
後藤さんがあんなことになるなんて。
(まだ初日が開いたばかりなので明らかにはしません)

この芝居は当て書きだそうです。

浜野さんのキャラが、全体に漂う寂しさを救う。

11月29日(木)まで、恵比寿エコー劇場にて。
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2012年6月2日(土) テアトルエコー「もやしの唄」

2013-08-11 11:19:51 | テアトルエコー
鷲尾真知子さん、お誕生日おめでとうございます!
今、明治座で「黒蜥蜴」にご出演中だそうです。

今日は仕事のある土曜日。(通称『あるど』)

ドトールで軽く食べてから、恵比寿のエコー劇場へ向かう。

テアトルエコーの公演、大好きな芝居「もやしの唄」を観る。

初演は8年前だそうだ。
つい、この間のような気がする。
その時は夫と観た。

今日は1人で。
観劇など、今はとんでもない贅沢なのだけれど、なにしろ「もやしの唄」なので。

出演者には1人も変更なし。
みんな8年前と全然変わらないのが不思議だ。

脚本は小川未玲さん。
大好きだ。

もやし屋の主人恵五郎役の根本くんが笑わせてくれる。
こまやかな芝居がやたらにうまい。

亡妻、その母、見合い相手の三役のシー坊も底力を見せる。

一番好きなのは、後藤さんのやる喜助さん。
子供を戦後の食糧難で亡くしてから、どんどん精神が子供に戻ってしまった喜助さん。
ものすごく美しい魂の持ち主。

将棋を指す時にだけ、ふっと頭の霧が晴れたような話し方をするのがとても印象的なのだが、最後に
「な、ユキオ!」
と亡くした子供の名を呼ぶところが泣かせる。

その喜助さんは、自らの運命を知っていたかのように、いつももらって行くもやしを「要らない」と言い、
「みんなはあとからゆっくり来てね」
と不思議な別れを告げて去って行く。

登場人物がみんな善人ばかり。

いい芝居なんだ、本当に。

最後まで、話題には何度ものぼるのに、一度も舞台上に登場しない息子カンタの存在が大きい。

宿題の作文が出て来たり、
ランドセルやグローブが放り投げてあったり、
ラストシーンでは・・・これは内緒。

私の好きな芝居ベスト5に入る。

後藤さん、根本くん、シー坊にも会えたし、娘の同期生何人かにも会えた。

大好きなテアトルエコー。
永遠の片想いです。
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2011年5月22日(日) テアトルエコー「風と共に来たる」

2011-05-22 21:02:38 | テアトルエコー
2009年8月が初演で、今回は再演です。

夫のすごく好きそうな芝居だったので、
夫と2人で観て来ました。

初演の頃は研修生だった娘が、
今はトリマーになってしまって、まったく別の店に勤めている。

娘の同期生の新研究生たちは、スタッフとして劇場で活躍している。

色ちゃん、ジョリくん、綾ねぇ、かなこに会った。

なんと9期の同期生京子にも偶然バッタリ会った。
28年ぶりぐらいだろうか。

私や夫の同期生と先輩が大勢。
(しかも私には8期の同期生と9期の同期生がいたりしてややこしい)

娘の同期生と先輩が大勢。

大好きな劇団なのに、よほどご縁がないのねと寂しくなる。

最初の縁を自ら切ってしまったのは自分なんだけどさ。

自業自得。

「風と共に来たる」はおもしろかったです。

安原さんと後藤さんと多田野さんの乱闘シーンが最高。

初演を観た時の日記にも書いたけど、
どんどんやつれて、うす汚くなっていく男達の色気。

脚本が完成した朝に、
舞台の上で着替えて、どんどんきれいにかっこよくなっていく安原さん。

後藤さんの絶叫。

男達の産みの苦しみ。

おもしろい芝居だ。

今日は、アフタートークもあったの。

後藤さんが、あまりにもまじめなのが意外だった。

安原さんは、いくつになっても、どこにいても安原さんだ。

エコーの帰りはいつも、満足しつつちょっと寂しい。
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2010年9月18日(土) テアトルエコー「日本人のへそ」

2011-03-03 21:26:23 | テアトルエコー

2010年9月18日(土)


娘と一緒にテアトルエコーへ行く。

井上ひさし追悼公演「日本人のへそ」。

今日が初日。
熊倉さんがちょっとだけ危うい。
でも熊倉さんなしには成り立たない。

ヘレン天津のきっかわ佳代さんの、東北弁のなんと魅力的なこと。

ひときわ高い身長にスラリと伸びた手足、とてもきれいなお腹。
セクシーなのに、表情や声音があどけない。
好きだなぁ。

根本くんといい、カンコウさんといい、吉川亜紀子さんといい、実力派が揃っている。

落合さんや多田野さんもおもしろいなぁ。

若手では、さとう優衣さんがチャーミングだった。

1幕と2幕でガラリと変わるが、私はヘレンが訛っている1幕が好きだな。

娘にわかるかなと思ったが、すごくおもしろかったらしい。
拍手の仕方で、それがわかった。

井上ひさしさん、今更ながら残念です。

それはさておき、すごく劇場が寒かった。
ストリッパーたち、冷えないだろうか。

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2010年7月29日(木) テアトルエコー「時苦想パズル」

2011-03-03 20:52:30 | テアトルエコー

2010年7月29日(木)


娘と恵比寿で待ち合わせ。

「時苦想パズル」の初日。
一般公募脚本の上演だ。

タイムスリップ物なので、設定はすごく好み。

しかし正直言って、おもしろくなかった。

最初に一番興味深いことが起きるが、そのあとはずっと何も起こらない。

いろんな登場人物が次々と出て来て、雑談をして去って行くだけ。
それも「そんなことどうでもいい」と言いたくなるような雑談。

設定は興味深いのに、何も展開しないから残念でたまらない。

出演者はいいのに。
熊倉さんはもちろん、浜野さんも、丸山さんも、石津さんも。

脚本書くのって難しいのね。

おもしろおかしい会話をしているだけでは、全然おもしろくないのだ。

そのかわり「時苦想パズル」を観た人だけの先行予約で、井上ひさし追悼公演「日本人のへそ」の予約をして来た。

これは期待できますよ~。

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2010年2月13日(土) 「七本の色えんぴつ」~テアトルエコー第6期研修生修了公演

2011-03-03 18:54:00 | テアトルエコー

2010年2月13日(土)


マチソワして来ました!

マチネには娘は出ませんが、
(オープニングのダンスホールのシーンで踊るだけ)
娘の同期生たちの活躍を観たかったのです。

このダンスホールのシーン、
演出助手をしてくださっている劇団員の浜野基彦さんが踊っています。

http://www.t-echo.co.jp/renmei/actor/hamano.html

ぴーちくぱーちくひよこ(ゴメンネ)の中に浜野さんがいるとね。

光るの。

キラキラ~~~ッぴかぴか(新しい)・・・と。

レベルが違い過ぎて、浜野さんだけ光って見えるの。
不思議ね~、と言おうか当然と言おうか。

さて、「七本の色えんぴつ」ですが、
戯曲は読んだけれど、こういう話だったのかという感じ。

戯曲を読んだだけでは、何も頭に浮かばない。
つまり演出の才能がないんでしょう。

マチネを見て、ドトールでお茶飲んで、
夫と待ち合わせて、ソワレへ。

感想は、昼夜ごちゃまぜに、思ったことを書きます。

http://blog.livedoor.jp/otetsuki/archives/51656291.html

今回の6期生の中に、
一緒にクロコダイルに行ったことのある子が11人いる!・・・のだ。
(娘は除く)

その中にはリピーターもいる。
娘の布教活動、たいしたもんだ。

ヒデトモの大学の先輩のF香さん
美しいだけじゃなくて、
ちょっと影があって、しかも色っぽくて、
退廃的な感じで、かなりいいかげんで、
いい雰囲気出してた。

真弓さんの姪御さんであるクラス委員さん、
真弓さんの血をひいているのか、凛々しい声。

6-dim+でバースデーを祝ったことのあるタルト
昭和の実直な長女という感じでした。
声がきれい。

娘の話でしか知らないアヤ姉という方は、
エコーのベテラン女優、岡のりこさんに雰囲気が似ている。

http://www.t-echo.co.jp/renmei/actress/oka.html

コミカルな間が絶妙で、
芝居をするには、人生経験ってやはりものを言うよなぁと
思わせるものがあった。

7人姉妹の中で、彼女だけがシングルキャストだったのは、
ダブルの片割れが身体の都合で降板せざるを得なくなったから。

1ヶ月前の降板、ダブルがシングルに・・・と聞くと、
いまだに胸が痛む、27年前の卒業公演のことを思い出してしまう。

今回降板の彼女は、ちゃんとした事情があるのだから、
一緒にしては申し訳ないが、
それにしても本人はさぞつらかろうにと思う。

1人1人、槐先生に名前を呼ばれて、
花道を通って卒業していく同期生を見て、
涙が止まらなかったこと。

これだけ時間がたっても、
どれだけ今が幸福でも(100%幸福とは言い難い)、
どうしても、あれでよかったとは思えないできごと。

一生背負っていく荷物に、ずいぶん若い時期に出会ってしまったな。

あ、この口調は「七本の色えんぴつ」の影響かもしれません。

閑話休題。

マイミクの色ちゃん
フランス人シスターをどうやるのかなと思っていたが、
きれいな京都弁だった。

コウちゃんの末娘、いい具合に幼い。

エミの末娘、8期のY田美和を思い出す。
若くて、潔い芝居。

私が注目するジョリ
ケッと言いたくなるような感じの悪いいいかげんな男、
なんだけど、それは繊細で誠実に苦しんでいるせいだったりする、
屈折した中年男。

偽悪的な芝居と、本心を吐露する芝居との、
境目がもっと明確だったら、素敵だったと思う。

ジョリが一番よかったのは、
防空壕で、人妻を犯すシーン。

そのへんは年齢相応で、
あとの中年男は、ちょっと厳しかったのかもしれない。

セタのヒモ亭主、おもしろい。
出て来ただけで観客が笑う。

最初の一言が

「ゆであずき食べたい」

これで、こいつのダメさ加減が全部見えて、
すごくおもしろい。

カナコも宝塚の男役のようで、凛々しかった。

娘は、その身長ゆえか、幼さゆえか、
次女の8才の時代をやったのだが、
これがどうして、なかなかのキーパーソンだった。

次女のは、チェ・ゲバラのような、ルイジ・ルキーニのような、
そういう役どころなのだが、
この8才の彼女の経験があったからこそ、
カナコ as 次女・菊は、このような女性に育ってしまったのだ。

納得が行くし、娘とカナコ、2人の間がつながっている。

サイテー男ジョリのせいで、
父親の耳に入れてはいけない話をしてしまった8才の

その事件のせいで、はどんどん屈折して、
両親との間に、変な距離をおいたまま育ってしまう。

理屈っぽくて、頑固で、気が強くて、
泣きながら反省の作文を書いている・・・
という芝居をしている娘。

しかし、父親に「もういいよ」と許されたとたんに、
耐え難いという表情で、原稿用紙をクシャッと握り締め、
新たな涙をにじませて、父親をにらみつける娘。

なんと我が娘にぴったりな役だ。

保科さん、さすがだ。
演出家ってすごい。

研修生のキャラクターをちゃんと把握しているのだ。

賛助出演の研究生の福島さんは、さすがに一味違う。

http://www.t-echo.co.jp/renmei/actor/fukushima.html

ふさふさの髪を、台本に合わせて「薄く」してまで、
研修生たちのために、よき手本となってくださった。

http://blog.livedoor.jp/otetsuki/archives/51652826.html

娘が出演した夜の回は、
保科夫人・シー坊http://www.t-echo.co.jp/renmei/actress/tanabe.html)と、
1期生の早苗さんhttp://www.t-echo.co.jp/renmei/actress/morisawa.html)が観てくれていた。

シー坊が言った。

「娘さん、KENとそっくりなしゃべり方してる所が何度かあったよ」

おおお、そうかなぁ。

似ているところがあるのかなぁ。

保科さんのキャスティングの的確さに驚き、
そして台本芝居を見てつくづく思った。

台本があると、どうしてもキャラクターが限られる。

石川寛美ちゃんは、おばあちゃん役子供役が多かった。
実力のある女優なのに、
美しいヒロインというのはやったことがない。

娘もそうだろう。
今回は、どう見ても中学生にしか見えないキャラクターで、
ちゃんと8才の女の子になっていたけど、
美しいヒロイン役は、今後もめぐってこないだろう。

私はかつてヒロインキャラではあったが、
今、台本芝居をやるとしたら、
絶対におばちゃん役しかもらえないだろう。

そう思うとインプロってすごいね!

可愛い女の子がドンファンやったり、
若い青年がトイレの便座をやったり、
もさっとした大男が美しい女性をやったり、
おばちゃんだって赤ちゃんをやったりできるんだもの。

かなり自由だね~。

また話が逸れたね。

難しい台本だったと思うけど、よくがんばりました。

観に来てくれた皆様。

マイミクのねこちゃん、ヒサミチさん、もちゃこ、はっぱ
ありがとうございました。

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