ケ時々ハレ・2

楽しむために、「晴れ」のために「褻」を生きてます。左脚も人工股関節にしました。右人工股関節はライト、左はエルといいます。

12月23日(水) 「母と暮せば」

2015-12-25 23:47:53 | 映画
これ、送り仮名の「ら」が入らないのね。

ニノって母親殺しよね。
いや、ヒグマ殺しとかそういう「殺し」 じゃなくてね。
世の母親という人種を悩殺するね。
「フリーター家を買う」で、浅野温子の手にハンドクリームを塗ってやっていた時にも思った。

こんなやさしい息子がこの世にいるだろうか!







吉永小百合の母に、ニノの息子。
パーフェクト。

長男と旦那はどうした、と思った人が私の他にもいるはずだ。

この映画には、元ジェイのヨダちゃんが出ている。
ニノと一緒に犠牲になった長崎医大の学生の役だった。
ニノと会話してた。
ヨダちゃんの名前の表記が誤植だったのは非常に残念。

吉永母は、悲しみに疲れたんだね。

ニノの決め台詞で、足元から首筋までの産毛が順番にぞわわわと総毛立った。
わかってはいたが、それでも総毛立った。
そんなに怖い言い方しないでよと思う。

教会で顔見知りの女の子に手を振るシーン、泣ける。

でも長男と旦那はどうした。
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12月11日(金) 「謎解きもディナーも清算もパーティーのあとで」

2015-12-12 22:10:05 | 演劇
インプロ友達のバクロが出演する舞台を観てきた。

「謎解きもディナーも清算もパーティーのあとで」





構成がおもしろいと思う。
オープニングからいきなり5年経過して、さらに最後にまた5年経過してしまう。

脚本を書いた役者さんは、まだお若いと思うが、5年、10年たつと、価値観も何もひっくり返ってしまうことがあるという現実をご存知な(あるいは想像している)のが凄い。
私なぞ、この歳になってようやくわかりつつあるというのに。

その脚本を書いた役者さんに、役者としても最も惹かれた。
兄貴との会話の浮き足立ったアタフタな感じに血が通っている。
丁寧に自分の身に塗り込んだ感じがして、思わずプッと笑わされた。
お酒の名前を列挙するところなんかよかったなぁ。

でも脚本がちょっと惜しい。
よく隅々まで考えられているし、凝っているのだが、キャラクターがあまり、人間として魅力的でない。
比較的いいなと思ったのが、終始ポジティブだったトナカイの女の子。
(美香かな?)
あと脚本家自身が演じたミルク。

それでも、とてつもなく惹かれるというほどでもない。

ストーリーも悪くないし、ところどころに秀逸な台詞があるし、シェルブド的に使われると観ていて嬉しい。
一言一言、相手に「聞いて」「聞いて」とうるさく言う女の作り方もよくできていると思う。
ところどころ光っているが、全体的にあまりワクワクしない。

舞台が3段階に(階段状に)分かれていて、場面を使い分けているが、フォーカスされる芝居が一番上の段(客席から一番遠い一番奥)で行われると、現実感が希薄になり、遠い世界の出来事のようで集中できない。

あと、やっぱりキャラクターの問題かなぁ。
愛すべき人々にもっと出てきてほしいんだ。

そういう点では、キャッツアイにこだわる松田優作なんかは愛すべき人格かもしれない。

それでもあまり絶叫はしてほしくないんだよな。

非常に残念なのが、このような劇場で若い役者さんが芝居する時にありがちな(特に女性に多い)のだが、早口でまくし立てたり、激怒して絶叫したりする時に何を言っているのかまるっきり聞き取れないことだ。
共演者たちは台本で稽古しているのだから、何を言っているのか理解できるのだが、客席に言葉が届かない芝居はまずい。

まずは言葉を届けることという大前提で母音法を使っている某劇団ばかり観ていると、役者の台詞は聴こえてあたりまえになっているので、
「え、今なんて言ったの?」
「全然聴き取れなかった」
ということになるのは、見ていてストレスたまる。

母音法を嫌う人もいるが、徹底的に訓練された光枝さんや末次さんぐらいになると、母音法でありながら妙な違和感のないナチュラルな芝居ができるわけだから問題ない。
基礎訓練としてはものすごく有効だと思う。

小劇場で芝居する人たちにも、最低限言葉が聞き取れるだけの訓練はしてほしい。

バクロの台本芝居は初めて観たが、真面目な子なんだなとよくわかった。
誠実に取り組んでいるのが好感が持てる。

潜入捜査官というのもよかった。
相棒のアイちゃんは、ものすごく綺麗なお顔立ちの女の子で、つい見とれた。

主演女優さんが声を張ると、元ジェイのはっぱにそっくりな声だった~!
そして猫の絵がとてもうまい。

いろいろ勝手に感想を書きましたが、この脚本を書いた役者さんには期待できるということが言いたいわけです。

ダンスも凄かったよ。


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12月3日(木) 「旦那様は狩りにお出かけ」

2015-12-03 18:52:08 | 劇団NLT
NLT公演「旦那様は狩りにお出かけ」with 支持会限定茶話会。







いかにもブールヴァールといった、計算され尽くした笑いのかけらがあちこちにちりばめられていて、好みのままに楽しめる。
これは台本芝居の醍醐味だ。

団友になられたという「恋の冷凍保存」の時の合田雅吏さん。

「恋の冷凍保存」を観た時には、確かにイケメンなんだけどおもしろくないなぁと思っていた。
(ごめんなさい)
役者がイケメンでなくてもイケメンの役はできるし、力量があれば観ているうちにどんどんイケメンに見えてくる。
それが芝居だとも思っている。
だからNLTにいる役者さんたちだけでも、美男美女の役は確実にできるはずなのだ。
……と思っていたのね。

でも今回のイケメン合田さんんは、かなりおもしろくなっていた。

ちょっとした返しや、気のない「そーね」という返事に、内心のげんなりがにじみ出ていて、そうとう笑った。

イケメンであるがゆえの壁みたいなものがありそうだが、たぶん喜劇をやり続けることによってそれは雲散霧消する予感。
いかんせん、笑顔が可愛すぎる。
あの笑顔をぐっちゃぐちゃに崩して見せて欲しい。

有里さんも、いけしゃあしゃあとおかしくてたまらず。
いつまでたっても登場しなかった川端さんは、出てきた途端に「川端槇二ここにあり」と言わんばかりの存在感。
客席に期待が満ちるのが感じられた。
この人が出て来たら、ただでは終わらないぞというね。
不審に思う表情、納得する表情、いちいちビシッ、ビシッ、と音をたてて決まる、歌舞伎の見栄のようだった。

加納さんは毎回びっくりするんだけど、すっかりいいおじさんになって、どんな窮地でも、あの手この手でこじつける執念というか、あきらめない姿勢というか、発想力というか、もちろん台本があってのことなんだけど、あまりに必死なので笑える。

NLTの喜劇って観客の期待を裏切らない展開でややこしくなっていって、それがまた気持ちよくほどけて収まるから癖になるんだ。

終演後の舞台ツアー。
俳優座の舞台から見た客席。







それからルシテル(加納さん)のおうち。







SNSの投稿、OKだそうです。

それにしても支持会の会員って、昔はお姉さまばっかりだったけど、今もある意味、お姉さまばっかりだわぁ。
これ、支持会員におみやげのマグネット。





旦那様が狩りでウサギを獲って来たことがあるので、ウサギの紅白まんじゅうだそうです。
かわいい。
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