幸喜幸齢 生きがい 日記!       

八十路の青春賦 人生の黄金期を自分らしく あるがままに生きる幸喜幸齢者 感謝と幸せの生きがい日記 頑爺/肇&K

掲載文から(記録)

2024年03月10日 | 頑爺のMy 出版本
2024.3.10 (記録)
雑誌 掲載文から

所属する日本森林保健学会から依頼され、一般社団法人日本森林技術協会機関誌「森林技術」3月号に少し箕面の森の癒しについて書いた記録  林野庁の外郭団体でしょうか。森の専門家向けの雑誌です。


森の癒やし 箕面の森
 日本森林保健学会会員  桐原 肇

 企業経営から引退後、対象喪失感から鬱状態となり専門医の治療を受けました。自然療法とそのアドバイスに従い寒い2月のある日、私は嫌々ながらも近くの箕面の森(みのお国定公園)へ一人初めて出かけました。
箕面ビジターセンターの裏山からふらつきながらも暗い森の中へ入り、黙々と山道を歩いていると急な吹雪。あっという間に暗い森が明るくなり、見上げると顔を出した太陽に雪がキラキラと輝き、まるで妖精が舞い踊るように見惚れました。やがて空を鳥が飛び交い、野兎が走る。ミツバツツジの枝には小さな新芽、赤い藪椿の花も、シーンとした森の中で自然が躍動し静かに生きている。その驚きと感動にいつしか涙が止まらなくなったのです。
 初めての森の中で一人過ごした3時間ほどが、自分にとってどれだけの癒しになり、うつ状態の自分を大転換させてくれました。
あの日から3000余回になる箕面の山や森の散策が始まるとは思わなかったが、同じ道を何十回と歩いても一度として飽きることはなく四季折々自然の営みに驚き感動し、心癒されてきました。
 75歳になったその日から歴史街道歩き旅を始め、先ず「ひ孫訪ねて100万歩」と大阪から孫家族のいる東京まで江戸東海道を歩き、念願のひ孫たちと会う事が出来ました。その後、鹿児島から北海道までを一人延べ161日間、4000㎞、600万歩で完歩。その間に諸々あった困難な事、遭難寸前の出来事なども無事に乗り越えられたのも、あの箕面の森の諸々の体験が役立ちました。この自分なりの人生成果も、あのうつ状態からの脱出を手助けしてくれたたった3時間ほどの自然界の演出からが始まりです。自然の持つ凛とした厳しさと優しさ、その癒しに私の人生は救われました。
 森林療法と言う言葉が出始めた頃から上原巌教授の信奉者ですが、その実践者の一人として自然の営みは人の心に大きな癒しと影響を与える事を実感するものです。

<添付写真>箕面滝道の地獄谷入り口








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