詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

新しい一歩

2018年03月14日 | 
この縁を捨てて
新しい場所へ行こうとするわたしは
それほどのわたしなのだろうか
胸の中で水たまりのように
疲れがだらしなくひろがっている

笑顔が咲く野原を出て
正しい考えもなく
煉瓦を壊して新しく積みあげる気力もなく
ニュースペーパーのインクの匂いも風に消え
チェシャ猫の笑顔のように拳だけが残っている

わたしも煽られただけだったんだ
街中を踊っている文字たちに
自分の願いを叶えたいために
ひとを動かそうとする文字たちに

すべて自分の気持ちだと思っていた
思わされていることがたくさんあったのに
思わされることを排除することはできないけれど
どの言葉にどのように動かされたのか
この気持ちの組成に気付くこと

新しい継ぎ目がどのように始まるのか
この無限に思える線の先に
いまは想像も圏外にある
自分の気持ちに見捨てられているだろうか
それとも自分の気持ち
新しく出会う人々ことごとにも
うまく波乗りできているだろうか

選んだからには動かさなければいけない
わたしはわたしを
わたしはわたしを上手に煽って
ほめて叱ってなぐさめて
光らせて
はみ出さないといけない


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