異文化異聞記

異文化に絡んだつれづれをつづる記録。

パスポートを失くしてしまうと。

2011-04-16 13:56:12 | Weblog
朝、Ms.Aから久方ぶりに電話が入った。

「あれー?いまどちら?」
「神戸よ。」
「お仕事は?11日には会社に出るって予定でしたよね。」
「それがね。向こうでパスポートを失くしてしまって、再発行の手続きに時間がかかって昨日神戸に戻ってきたの。仕事は来週からになるわ。もーそりゃー大変。それでも、随分考慮してもらってかなり早い発行だったのだけど。」

なんでも、戸籍抄本の発行が本籍地でないと基本できないのを緩和してくれたそーな。
久々のイリノイの生活、彼女はアメリカ育ちで英語の方が理解力が高いのであるが、相容れない部分は拡大しているようである。

「姪の子供が7歳になるんだけど、もう外遊びとかさせられないのよ。親がついていて外で遊ばせて、見えなくなった瞬間大声でWhere are you?!よ。」

「あーそれ分る。基本暗くなったら吸血鬼が出るみたいなノリでしょ。」

「昼の2時で、その調子。甥っ子が車のトランクに入れておいたカメラも、トランクこじ開けられて取られちゃったし。こっちは保険で多少はカバーされるから4割くらいは戻ってくるけど、姪の友達なんかは車に装備されていたオーディオが力任せで外されて、まあその人はレズで男っぽいんで、追いかけて一人捕まえて警察に突き出したので、芋ずるで犯人一味が逮捕されたんだけど。」

「で、オーディオセットは戻ってきたんですか?」

「戻ったけど、力ずくで外しているから元通りにならないかもって。こっちは、保険かけていないからダメみたい。妹も家のある郊外エリアから外に出ないし、やっぱりこっちは危険だわ。」

アメリカってそうだったよなー。というかヨーロッパも結構似た感じ。その点で日本はえらく恵まれた国だったんだけど、低放射線とこの先原発の処理がどうなるかで全く別の危険がある国家になっちゃったなー。

11日には日本に居るはずだったのにパスポートの件で、首を覚悟で上司に連絡したら以外に「You can't help it. You didn't do it intentionally.」というエラク寛大な反応だったそうだ。

この人、アラブ系3世で奥さんがラテン系だそうだが、なんとなくそれは理解できる。絶対的に不利な立場にある人に対して、この2つの文化圏の人は相対的に責めないか、支援しようとしてくれることが多い気がする。意思や努力でコントロールが効かない厳しい状況というのを自然環境や抗争の歴史で経験している背景があるからなのだろうか?ちなみに日本人のパスポートはブラックマーケットで結構高値がつくという。大概の国にビザ無しで入れるので重宝なんだそうな。

結論:海外に出る場合、6ヶ月以内の抄本か運転免許は必携(Ms.A談)

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