異文化異聞記

異文化に絡んだつれづれをつづる記録。

Turkish delight

2011-08-15 21:51:10 | Weblog
2月のトルコ料理教室で、メルマガ登録した団体からトルコに帰国する研究員のお別れパーティのお知らせメールが届いた。

あれ、この人知っている人だ。というわけで、行ってみた。
通常は語学学校の会場にトルコの種の入っていないパンに肉や野菜を挟んで食べるバイキングがしつらえてあった。

彼が5年、滞在中に関わった人達が集まっていた。老若男女が30人ほどいる。付き合いのバランスがいいなぁと感心。研究室の日本人学生から絶大な信頼を得ているのがわかる。

見覚えのある人が目に入った。・・・・あれ!寮の警備のおじさんではないか。と、おじさん、指名されスピーチで朗々とエルトゥールル号の遭難から始まった日本とトルコの友好の歴史や1985年の日本人のイラン脱出のためトルコ航空がチャーター機を飛ばしてくれた史実を語り出す。若者たちが感心して聞いている。エルトゥールル号はともかくも、もう1985年のあの出来事も既に歴史なんだね。国有会社だった日本航空はあのとき母国民を救出するためのチャーター機を結果として飛ばさなかった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%AB%E5%8F%B7%E9%81%AD%E9%9B%A3%E4%BA%8B%E4%BB%B6 

彼の門出を祝って、友人たちがお菓子を作ってきた。イスラム教徒が多いので飲酒なし。ひたすら和やかに時間が過ぎる。



215人の命がかかっているときに責任をとらないことを一番に動けるメンタリティは秩序を保つことを第一に置く儒教的価値観からきているのかも。儒教の限界についてときどき考える。人を身分で切り分けない点でのイスラムの優越性についても・・・・。人間が支持するものだからどちらも穴だらけとは思うのだが。

別れ際に、「偉い人になってくださいね。」と久しぶりの決め台詞が条件反射的に口から出た。
「インシャラ―」と彼。すかさず彼の奥さんが英語で通訳「if there is God's help」

人と人が対面する際の緊張をスコーンとほぐせるこの言葉は結構好きかも。この言葉があればいい意味でも悪い意味でも人からのコントロールを逃れられるから。儒教文化圏で似たような言葉は・・・・多分ない。





最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。