異文化異聞記

異文化に絡んだつれづれをつづる記録。

ディアスポラ的な......

2010-12-05 21:57:14 | Weblog
日本で生活をしている分には、人間関係の息苦しさがメインの問題になりがちだが、これが外国で生活をしてみると、コピー用紙のサイズは違うわ、道路の通行帯は逆だわ、なんだか人のリアクションが違うわで、母国の息苦しさとは全く基準の違う不便さとマイノリティとしての不安定さなどにとまどうことが多い。

留学生諸氏とはあまりかかわりの無い生活に戻っているため、自分の境界的な感覚も鈍り始めている。そんな中、先週末トルクメニスタンの留学生のさよならパーティに誘われ、久々外国人が圧倒的に数で勝る状態を経験した。

終盤New Yorkロゴのフード付トレーナーを着ているソフトイスラム、チュニジア氏に、「なんでNew Yorkロゴなのさ?たとえばロゴがチュニジアやトルクメニスタンでは?」とトルクメ君。
「New Yorkなら世界の誰でもほとんど知っているしね。」
トルクメニスタンやチュニジアのロゴだと誰も分からないし、有り難がらないでしょ。なんだ、あれって感じ。」「んー、世界がトルクメニスタンを周知するように頑張んないとだなー。」と返していた彼。

まあ、私的には、予測がつかない魅力といったらいいのか、NYよりシルクロードのトルクメニスタンやかつてのカルダゴだったチュニジアの方に興味を引かれる点が多々あるのだけれど。。トルクメニスタントレーナー、チュニジアTシャツなどは製品さえ良ければマイナーさがいいかも。こういう発想は、モノが溢れかえっている国に住んでいるから出てくるのかもしれないが。。。。

昨日から帰国予定の彼らに異変が。中国のエアラインを使って、北京経由で母国に帰ろうとしていたようだが、夏に日本で生まれた子供の市民権について、中国サイドから証明の書類が足りないとクレームがついたそうだ。で、出国が出来ない状態のようである。

トルクメニスタンはロシアから独立して19年程度の若い国家で、大国との関係は形成途中の段階なのだろう。日本にいる間はこの平和ボケできるくらいの、まったり感に下手をすると骨抜きになると思うのだが、一旦、境界に出てしまうと外交の荒波が押し寄せ、個人の責任を超えるものに個人が翻弄される。ちなみに2008年の数字ではあるが、在日トルクメニスタン人の総数は17人!少ない。http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/turkmenistan/data.html

とにかく無事に家族揃って、出国し母国の土を踏めますように!
こういうときは、祈るしかないのである。

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