すったもんだのあげく、彼女は夏の終わりに正式に離婚した。
秋の初めに久々彼女と白くま君に会った。
白くま君は6月の末に見たときとかなり違って見えた。
えっつ?かなり痩せている。10Kくらい減ったのでは。
ひと夏の間、プールで毎日泳いでいたらしい。そして、引き締まった体つきになった彼は一挙に若返って26歳の実年齢にふさわしい溌剌とした若者に変身していた。えっ、この人、ベースはこんなに均整が取れていたのか。顔立ちとか体つきとか。んーでも甘くない雰囲気なんだよなー。やっぱり寒そうな顔。
カエルは姫のキスで王子に戻るんだっけ。この場合、白くまから王子だな。あまりに童話的な発想がはまる様相なのでふたりの前でついヘラヘラにやけてしまった。
白くま君「何笑っているんですか?」
ワタス「スペル(呪い)が解けたんですね。白くまから王子に戻った心境は?」
白くま君「いえ、彼女のスペル(呪い)がかかったのかもしれないですよ。」
会話のセンスは高いんだよな。白くま君。日本語でこれができるとは大したものだ。
その日、携帯にかかってきた友人からの電話に「What's your concept for tonight?」と白くま君。はじめてこの人が英語を話しているの聞くなぁ。あれ、この発音、言い回し、えらくスノッブというか上流。すごい頭よさそなウイット満々の会話。
白くま君がオックスフォード出身と聞いたのはその後暫くしてからである。
ある日、彼女に誘われ白くま君のアパートに一緒に遊びに行った。
その部屋の壮絶なこと。足の踏み場もない。靴箱の台からして色々なものが散乱。よく鍵が見つかるものだ。
ワタス「昔、読んだ話なんですけど、明治維新で身分をなくした大名の末裔の女性がアパート暮らしをしたそうなんです。掃除をしたことのないその姫さまは床が汚れてくると新聞紙を新たに敷き詰め毅然と過ごされていたそうです。」
白くま君「素敵な話ですね。人間は部屋の掃除をするために生きているわけではないですからね。」(―皮肉だよ皮肉。確かにこの話は好きだが。)
ワタス「この部屋は私の見た中でトップ2に入る凄さです。もしかしてメイドでもお家に居ましたか?」(直球で行ってみるか。もしかすると通じるかも)
白くま君「通いのメイドはいました。父は家に他人を住まわせるのが好きではなかったので。」
ああ、この人学歴だけじゃないな。育ちが結構上流かも。
秋の初めに久々彼女と白くま君に会った。
白くま君は6月の末に見たときとかなり違って見えた。
えっつ?かなり痩せている。10Kくらい減ったのでは。
ひと夏の間、プールで毎日泳いでいたらしい。そして、引き締まった体つきになった彼は一挙に若返って26歳の実年齢にふさわしい溌剌とした若者に変身していた。えっ、この人、ベースはこんなに均整が取れていたのか。顔立ちとか体つきとか。んーでも甘くない雰囲気なんだよなー。やっぱり寒そうな顔。
カエルは姫のキスで王子に戻るんだっけ。この場合、白くまから王子だな。あまりに童話的な発想がはまる様相なのでふたりの前でついヘラヘラにやけてしまった。
白くま君「何笑っているんですか?」
ワタス「スペル(呪い)が解けたんですね。白くまから王子に戻った心境は?」
白くま君「いえ、彼女のスペル(呪い)がかかったのかもしれないですよ。」
会話のセンスは高いんだよな。白くま君。日本語でこれができるとは大したものだ。
その日、携帯にかかってきた友人からの電話に「What's your concept for tonight?」と白くま君。はじめてこの人が英語を話しているの聞くなぁ。あれ、この発音、言い回し、えらくスノッブというか上流。すごい頭よさそなウイット満々の会話。
白くま君がオックスフォード出身と聞いたのはその後暫くしてからである。
ある日、彼女に誘われ白くま君のアパートに一緒に遊びに行った。
その部屋の壮絶なこと。足の踏み場もない。靴箱の台からして色々なものが散乱。よく鍵が見つかるものだ。
ワタス「昔、読んだ話なんですけど、明治維新で身分をなくした大名の末裔の女性がアパート暮らしをしたそうなんです。掃除をしたことのないその姫さまは床が汚れてくると新聞紙を新たに敷き詰め毅然と過ごされていたそうです。」
白くま君「素敵な話ですね。人間は部屋の掃除をするために生きているわけではないですからね。」(―皮肉だよ皮肉。確かにこの話は好きだが。)
ワタス「この部屋は私の見た中でトップ2に入る凄さです。もしかしてメイドでもお家に居ましたか?」(直球で行ってみるか。もしかすると通じるかも)
白くま君「通いのメイドはいました。父は家に他人を住まわせるのが好きではなかったので。」
ああ、この人学歴だけじゃないな。育ちが結構上流かも。