走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ダンスかレスリングか

2020年09月25日 | 仕事
ダンス派かレスリング派?貴方のタイプはどっちですか?これは貴方の好みを聞いているのではありません。患者教育をしている時の状況がどちらですか?と聞いているのです。患者教育は患者に疾患を理解してもらい、生活改善をする事が目的です。生活改善、、、この改善が厄介なんですよ。肝機能障害と言われても飲酒がやめられない、慢性呼吸器疾患と言われても喫煙が辞めれない。これらが良い例でしょうか?そのような「頭で分かっ . . . 本文を読む

権威とエゴと

2020年09月24日 | 仕事
同じ診療所で働く医師の彼は医師になって3年目。ストレートで医師になったのでかなりの若手(医学部にストレートに入れる人はカナダでは少ないので30代で医師になる人が大半)。そしてこの医師は思いっきりベイビーフェイス。で、この彼が新患者の50代ぐらいの男性と一緒に診察室から出てきた。患者は歩きながら「下の名前はなんと言うのか?」「君は若すぎてドクターとは呼びにくいな。名前で呼んで良いかい?」と言った。聴 . . . 本文を読む

新分野を切り開く

2020年09月23日 | 仕事
以前修士以上の学位を目指す動機についてさらっと書きました。看護師として成長したい、とか専門分野の知識を深めたい、このようなものは海外では院へ進む動機にはなりません。昨日書いた病気と性。「これについて患者の声を医療へ活かすよう研究していきたい」これは院進するとても良い理由になります。このような事を言える人は病気と性の文献を読みあさり、今あるエビデンスを洗い出します。患者の声が医療に生かされていない部 . . . 本文を読む

病気と性

2020年09月22日 | 仕事
疾病を持たれている方の性を考えた事がありますか?私は大学院に在籍中、がん患者の性を専門に勉強していました。きっかけになったのはホスピスで働いている時に家族から相談を受けて戸惑ったから。以前は医療は病気と向き合う事。しかし病気だけではなく全人としてケアをした方がより良い結果が出てくる証拠が増えたので医療はそちらへ向かっています。全人的なケアと呼び、心のケアや宗教、社会的背景などもくみ取りケア計画を立 . . . 本文を読む

敬老の日にちなんで

2020年09月21日 | 俳句
ここ一年趣味に加えた俳句。最近ブログ俳句仲間ができました。なんでも毎月20日はお題に沿ったブログを書くとか。今月のお題は「祖父母」。付き合ってくださいませ。母方の祖父は私が生まれる2ヶ月前に心筋梗塞の突然死でこの世を去りました。私を身篭っていた母は遺体を触る事が許されず(子供にあざができる迷信)、さそかし辛かったと思います。そんな状況で生まれてきた自分をじいちゃんの生まれ変わりと密かに思っていまし . . . 本文を読む