走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ダンスかレスリングか

2020年09月25日 | 仕事
ダンス派かレスリング派?貴方のタイプはどっちですか?

これは貴方の好みを聞いているのではありません。患者教育をしている時の状況がどちらですか?と聞いているのです。

患者教育は患者に疾患を理解してもらい、生活改善をする事が目的です。生活改善、、、この改善が厄介なんですよ。肝機能障害と言われても飲酒がやめられない、慢性呼吸器疾患と言われても喫煙が辞めれない。これらが良い例でしょうか?そのような「頭で分かっていても止める事ができない」このような患者さんをどうしたら成功へ導くか、そう言う難しい教育の場です。

で、それをしている時のカウンセリングがダンスなのかレスリングかと聞いているのです。

恥ずかしながら私はレスリングになってしまうケースが多いと思います。特に違法薬物の使用について、それから慢性疼痛の方がしつこく麻薬の増量を願う時。まだまだ若輩者だな、と実感します。薬物への依存は理性とか根性とかやる気云々の次元ではないのです。脳の反応によるもので、脳が乗っ取られている、と言ったら分かりやすいでしょうか?一番悩んでいるのは患者本人です。やめたいのに辞めれない。この狭間で苦しんでいる。苦しんでいる声が攻撃的な態度が現れてくると、ついつい私も攻撃的= レスリング的な態度になる自分をよく分かっています。医学的な情報を話す方が強くなってしまう=情報で言いくるめようとする。

患者が自分自身で行動を変えるように持っていけるように患者のペースでダンスの足取りを教えるように、、、私も頭では分かっているのに!!!
患者の誘いに乗らず、ダンスが続けられるよう客観性を失わない。ああああ、修行ですわ〜


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