私が入院していた病院の病棟は脳外科の手術を受けた患者のフロアー。
A病棟の6階でした。初めはどのような患者がいるのか分かりませんでした。
私は、痛い、痒い、などの症状はありません。あるのは歩行が不安定だけです。
トイレには1人で行かないで下さい、必ずナースコールを押してください。
これありがたいけれど、少し困りました。ナースがすぐ来ないときです。
病室からトイレまで10メートルくらいでしょうか、間に合わなくなりそうです。
尿瓶を使うことにしました。一人で手すりに摑まって歩いていくと、ナースが
言います。困りますねと。尿瓶、初めて使いました。微妙な感じがしましたね。
困ったのは、大のほうです。ナースが付いてきます、入り口に待っているナース
も居ます。これも落ち着きません。トイレの中には呼び出し用の押しボタンが
有ります。終わったらボタンを押してくださいと言うナースもいました。
患者も色々です。時にかまわず叫びだす患者、夜中にベットの転落防止の柵を
外す患者、どのような脳の疾患で手術をしたか分かりません。
完全看護ですから、家族の付き添いはありません。
手術をするまで3週間、いろいろな検査をしました。
検査の予定は知らされません。何時どのような検査をするかは病院次第です。
患者の移動はすべて車椅子、業務用の大きなエレベーターで1階まで降ります。
この車椅子は看護助手が押します。この看護助手、大変な労働です。
一人の看護助手に聞きました。1日どれくらい動くと。
2万歩は動きますと言いました。殆ど女性です。ゆっくり歩いているのは患者、
駆け足のように動くのはこの助手の女性たちでした。血圧検査、問診はナース
の仕事です。今は看護婦と言いません、看護師です。名札は看護師です。
馴染めない呼び方と思っています。