「世の中は 三日見ぬまの 桜かな」とも云われるが、大好きな桜が散りつつあるこの時期になると、一年振りに会った友との別れの後の心情のように「満足感が寂寥感に変わって行く」ように感ずる。そんな気持ちになるのも歳の所為なのかな・・・とつくづくそう思う。
標記の句は、良寛和尚の辞世の句で、旧軍の特攻隊員に愛唱されたとも云われる、句の意味を思い浮かべながら、ベランダ越しの桜を日々カメラに収め眺めてきた。観つめながら、来年もこの桜達は必ず見事に咲くだろう。
しかし、この自分は、果たして、この桜達の華やかな姿を来年も元気で観れるのだろうか・・と多少不安な気持ちが脳裏をかすめたりもする昨今だ。そんな老生だが、この先も気持ちの若さを失わず、来年も桜と共に、傘寿の春を迎えられるよう心と体の健康管理に努めたいものである。