散歩を兼ねて近傍団地周辺を散策の際、団地入口に表示されている看板類には夫々特徴があることに気付いた。以下はその例示である。概して云えることは、古くからの団地のものは、単調で目立たない表示のものが殆どで、逆に築歴の新しい団地においては、工夫を凝らしたカラフルかつイラスト入りで目に留まり易いものが多いことだ。
これらの看板に共通した特徴の一つは、表示要領は異なるがいずれの団地にも「私有地につき関係者以外の通行・駐停車禁止」を掲示した看板が設置されていることだ。
当方がこの看板設置に関し疑問に思うことは、「関係者以外の通行人が、団地内の通路を近道替わりに利用することについての法的根拠と効果」について、どう認識すべきかということだ。
当方の結論はこうだ。「団地の管理組合及び住人は、民法206条「所有者は、法令の範囲内で、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する」により、写真のような通行・駐停車禁止」の看板類の設置は当然の権利として有している。
しかし、その権利を盾に、単に通行する関係者(車)以外の者にその通行禁止を義務づけることは法的には出来ないのではないか」と考える。何故なら、当該団地の組合と、不特定多数の第三者(関係者(車)以外の通行人)との間には何の契約関係がない故に、通行禁止の意思表示を如何に明確に明示していても、不特定多数の第三者には履行の義務を伴わないからである。
但し、その不特定多数の第三者のうちのある者が、許可なく敷地内に駐車等をして住人に不利益を与えたり、団地内通行中に住人や施設等に迷惑を及ぼす行為を行ったりした場合は、不法侵入に伴う刑法上の責任を追及する権利は、当然に認められている。
余談で行為の対象は異なるが、団地内に立ち入り、集合郵便受け等に勝手に風俗などのいわゆる「ピンクチラシ」を投函する行為は、迷惑防止条例や風俗営業法で禁止されているので法令違反として取扱えることになっている。
それは兎も角として、多額の経費をかけずに「関係者(車)以外団地内通行禁止」の看板効果をより高めるための妙案は何かないものか、近傍団地周辺を散策時ふとそんなことを暫し考えさせられた。
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