拍手のルール―秘伝クラシック鑑賞術 – 2008/4/1 茂木 大輔 (著)
発行日から、エイプリールフールかと思ったが、そうではなかったらしい。
茂木氏はN響時代、乗り番の時のN響アワーでのTV画面でよく拝見した。
著作も多いので、店頭に並んでいた時期もあった。図書館で借りて読んだ。
この著書はクラシックに関するネタ本なので、中身を語ることは
ネタばれ的なところもあるので飛ばすけれど、落語やJAZZや
山下洋輔氏を追っかけてたところの文体は、そちらの筋の影響を
多分に受けていると思われた。
一つだけ語るとすれば、国々での拍手の違い。
インターネットでクラシックのライブ
収録の放送を聴くとその国の拍手の傾向がわかる。
ドイツ・ウィーン。日本と似てる感じ、終わってよければ
ブラヴォーもあるけど、割とクールな相応の拍手という感じか。
アメリカ。 楽章の間でも、拍手がくることもある。
終演後は指笛がなったり、歓声が聞こえることがある。
右肩上がりで盛り上がって終わる曲。
例えば、ベートーヴェンの7番などは、そんなことがある。
日本ではそこまではない。フライングブラヴォーは
あるかもしれないけれど・・・。割と自由。
お国柄というのもあるかもしれない。
日本は、教養主義が先行してたりするので、お行儀よく、
聴いたあと、少したってからおもむろに拍手という感じが多いか。
一時期、ブラヴォーをコールするのでも、最後の1音が終わり、
指揮者が腕を下ろさないうちにブラヴォーがかかったり、
いの一番にコールする輩がいて余韻を楽しむどころではない時期があった。
録音に反映されるかもというときは特にというときもあった。
何かの嫌がらせか何かと思った時もあった。
教会音楽などは、逆にその曲の内容・収録場所にもよるのかもしれない
けれど、静かに終わる。
拍手もまばらだったりすることがある。本当にこれでいいのか?と
思うときが外国の演奏会ではある。
最近はコンサートに行くこともめっきりなくなったけれど、現場は
こんな感じだったなと思い出しながら読んだ。