みりんの徒然声

日々、感じたことを日記や詩でお届けします

みりんの徒然声 剥がれ落ちた爪のように

2016-12-01 21:01:09 | 日記
毎度のことだが今回は酷く爪が剥がれている。爪のない指先を見たことがあるだろうか?あるべきもののない指先は変に凹んでいてまるで蛙の吸盤のように丸く腫れている。肉と言うか皮膚のむき出しの指先は乾燥していてなんだか指じゃないみたいだ。お湯に浸けるとピリピリする。母親曰く、気色が悪い、らしい。そういえば今日から12月だ。師走と言うくらいだから今月はきっとあっという間に終るだろう。あたしは指先の写真を撮った。痛々しいのを喜ぶ為ではない。自傷の証を残すのではない。来年、羽ばたけるようにこの指先のピリピリが無駄にならないように残すのだ。ダイエット番組のbefore、afterみたいにちゃんとしたあたしがいつかこの指先を見て笑えるように残すのだ。止めよう、止めようと思いつつ気がつくと爪を噛んでしまう。幼児が指をしゃぶるのと一緒か。ならあたしの精神年齢は止まっている。刃物も何もいらないからいつでも出来てしまう幼い自傷行為。情けないとは思うのだ。キラキラとしたラインストーンや綺麗にマニキュアを塗られた女の人の指先を見るたび恥ずかしくなってギュウっと握りこぶしを作る。アクセサリーが好きなわりに指輪をしないのは指先に注目が行かないようにだ。分かってはいても、呼吸をするように顔を洗うように歯を磨くように当たり前の日常の習慣として爪を噛んでしまう。だから無駄にならないようにするのだ。剥がれ落ちた爪のようになんの意味も持たないようにではなく、きっと来年は笑えるようになる。習慣化した癖が直ぐに治るとも思わないがこれ以上情けない気持ちにならないように。お酒を呑むと血行が良くなってまた指先がピリピリする。24時間のうち起きている間は常に指先が痛むなんて尋常じゃないしみっともない。第一、いい年の太った女が四六時爪を噛んでいるなんて本当に君が悪い。来年のことを言うと鬼が笑うって言うけど、本当にどうかどうか春は暖かいものでありますように。あたしは何枚も何枚も写真を撮った。