行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

慢心を捨てよ

2010年11月19日 | 禅の心
禅では、「自分は悟ったんだ」という増上慢を非常に嫌います。

禅において優越感に浸り、自己陶酔に陥ることを禅天魔と言って戒めています。

茶道や華道の師範と呼ばれる人たちにも、慢心に陥っている人はいます。

一定の境地や技術を身につけても、もう一度初心に返り、謙虚な気持ちで己の道に臨むことが肝要です。

このことは、禅や茶道、華道に限りません。

いわゆる人の上に立つ者の戒めとして、心がけなければならないことです。

人間、出世すれば威張りたくなりますし、高慢になってくるものです。

その高慢さによって、人から嫌われ、思わぬ失敗をすることもあります。

一昔前、「勝ち組」として、鼻高々だった人も、今ではその面影すらないという例もあります。

「おごる平家は久しからず」です。絶好調の時こそ、謙虚な心で生きていくことが大切です。

禅とは、自我を抑え、謙虚に生きる道なのです。

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