行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

鹿る

2012年12月04日 | 禅の心
澤木興道老師のお話の中に、解脱上人が鹿を殴る話があります。
解脱上人の庭先に鹿が来ました。それを棒で殴るのです。それを見ていた人が、「慈悲の心を説くはずのお坊様がなぜ鹿を殴るのですか」と聞きました。すると上人は、「鹿を甘やかすと、人間に慣れてしまって、人間をあまくみて、人間に近寄って来るようになる。するといつか鹿は殺されてしまうだろう。だからそうなる前に、人間は恐いものだということを教えてやったのだ」と答えました。
これは人間にあてはまることなのかもしれません。わが子を甘やかすことだけが慈悲ではありません。
子供がわがままに育っていけば必ず苦労します。叱るべき時には叱る事が大切だと思うのです。
人間、悪い癖をつけてしまうとなかなか直りません。子供を叱るべき時に叱ることこそ大きな慈悲だと思います。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする