行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

お地蔵様と閻魔様

2010年01月29日 | 禅の心
鳥取市・摩尼寺

最近、わが子のしつけがきちんとできない親が多くなったような気がします。

「挨拶しなさい。」と言えない親。

ものをもらっても「お礼を言いなさい。」と言えない親。

電車の中でわが子が騒いでいても黙っている親。

それどころか、「お金を払っているのだから、給食の時にいただきますと言わなくてもいい。感謝されるのはこちらの方だ。」という親もいます。

親というのは、わが子に愛情を注ぐとともに、悪いことをすれば叱り、厳しくしつけをする存在でなければなりません。

十三仏、あるいは十王としての、お地蔵さんは閻魔大王の化身です。

優しい表情のお地蔵さんは、その一面、死者を裁く裁判長の怖い表情の閻魔大王なのです。

そして、閻魔大王は死者を裁くと、どろどろに溶けた灼熱の鉄を飲み込むと言います。

人を裁くには自分に対しても厳しくなくてはなりません。

親はまさに子供にとっての、お地蔵様であり、閻魔大王なのです。

わが子が可愛いからこそ、叱るべきことはきちんと叱る。

そして、叱るためには自分に対する厳しさが必要なのです。

このことは、親に限らず、学校の先生についても言えると思います。
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