行雲流水

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禅語(3)両忘

2015年03月31日 | 禅の心
両忘・・・生と死という対立概念を忘れるということです。

禅では、何か特定のものを崇拝する「一元論」も、生死、苦楽のように対立して考える「二元論」もなじみません。

何かにとらわれてしまうと、物事の本質がわからなくなるからです。

生きていることの中に死はあるのです。苦の中に楽があり、楽の中に苦があるのです。

高い山に登るのは苦しいですが、頂上にはとてもすてきな世界が広がっています。

マラソンは苦しいですが、走り終えたあとでしか味わえない爽快感があります。

だから苦しくても山に登ったり、走ったりするのです。

私が残念に思うことに、お坊さんの中には、「自分は保守主義者だ」という人がいます。

仏の教えに右も左もありません。自分や他人にレッテルを貼らないことが大事です。何かにとらわれることが本質を見ることを妨げるからです。


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