「昨日の海は」近藤史恵
一緒に暮らすことになった伯母と従妹の存在は、
これまで普通に平凡に暮らしてきたと思っていた
高校生の光介の生活に風を起こす。
光介が祖父母の心中の真相に迫る。
とても衝撃的なことだと思うのだけれど、
意外と淡々とことに当たっていくように思うのは
光介が祖父母に会ったことがないからなのか。
真相を知ることは心の澱みをクリアにすることなのか、
もっと澱んでしまうことなのか
それでも調べずにはいられない、
そいういう若い光介の心情はよくわかるし、
伯母の気持ちもよくわかる。
高校生の目線で書かれているので必要以上にドロドロせず、
彼が大人に成長してく様が伝わってきた。
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