「私にふさわしいホテル」柚木麻子
新人賞を獲得して作家人生が始まると思ったら
デキレースの添え物だった。
まったくうまくいかない加代子の作家としてのキャリア。
加代子は豪快というか斬新というか驚くべき行動力で
作家としてのし上がっていく。
現存の作家さんが何人か登場して驚いた。
表題作を読んだときは物足りないなぁと思ったけれど
だんだん面白さが募ってくる感じ。
加代子が体を張って捕まえた万引き犯。
売れてる小説家の本しか盗ってなかった万引き犯に
「私の本も平等に盗みなさいよ!」って
なんか笑えるけど、ちょっと気持ちわかるかも。
文豪と言われる大先生とも、いいコンビですこと。
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私にふさわしいホテル (新潮文庫) |
柚木麻子 | |
新潮社 |