時計は止まり、回り、走る。

突然だけど、今の世の中は
"アイデアを形にするのに金がかかる時代"と言われる。
これはまぁ一つの私見であり、他にも色々"～の時代"と言われるが、
本来は、昔に比べて選択肢が増えたというだけのこと。
作りこみをするのに膨大な金をかけ、その成果として人をちょっぴり感動させるようなものを作れたりもする。
或は、低予算で形として不十分ながら、
アイデアの奔流の余波を皆にも分けるような勢いのあるものを作れたりもする。
これまた一つの多様化…なんだけど、結局自分の頭の中を大勢の人に晒す選択肢が昔より増えているのは間違いない。

◇

最近、時計の針が止まったり、普通に動いたり、高速に進みながら
自分だけが普通のまま、という映像がよく頭の中に流れてくる。
頭の中で沢山のアナログ時計が様々なタイミングでコチ、コチと秒針を鳴らし続ける。

これは最近僕がお金を貯めるように時間の管理をしだした結果生まれた映像なんだけど、
皆さんの頭の中の針はいつも正確に動いているだろうか。
僕の頭の中のイメージが、伝わっているだろうか。
…いや、とにかく自分のことを話しきるのが先だ。

例えば仕事っぽいアプローチをしよう。
やりたくない仕事があったときに、それを"やりたくないなー"と思う時間が発生したとする。
僕の映像の中では、僕を投影した主人公は決してそういうネガティブな感情をもたない。
そのかわり、実世界で1時間"やりたくない"であぐんでいた場合は
時計の針の回転が速くなり、23時間で一日が終わってしまう。
そんな映像だ。

そして気の重い毎日を過ごすほどに時計の針はどんどん高速で回っていき
やがて16時間で一日が終わってしまうようになる。
…秒針のコチコチ鳴るスピードが腹立たしい。
実世界の2秒につき3回鳴る秒針。

それが、ふとしたことで人に"ありがとう"などを口にしたときに、
秒針の動きが遅くなったりする。
"なぜだ？"
最初は理由がわからないが、彼は次第に時計の針を遅くするために必要なことに気がつき始める。
そうして、徐々に自分の一日の持ち時間を24時間まで回復していくために
思考をめぐらしていく。そんな映像だ。

少しそんなものを形にしてみたいなぁと思うのだけれど、
さすがに度胸がないので、ちょっと文字で表現しようとがんばってみた。