球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

第四間氷期

2009-05-14 | 技術
カテゴリの中から"読書"欄を削ってしまったことが今日になってわかるくらい
久々に読書をした。

タイトルはその作品名。
作者の安部公房はこの後に若干似たような背景が含まれる
"鉛の卵"を1957年発表する。
いや、作品として内容が似ているとは言い難いけど、
現人類の滅亡と新人類の描写がある点だけを抜き出して"似た"と言ってみた。
(セカンドインパクトともほんの少しだけ背景に相似点があるだろうか。)


あらすじ
 未来シミュレータが全く自分の受け入れ難い未来を言い出して
 主人公が大いにあたふたする話(ネタバレしたくないので簡略化)。
 海面上昇によって今の人類は滅ぶ。
 その事実に立ち向かうとある組織の存在。
 そして主人公とも、知らぬ間に関わりをもってゆく。



当時は日本沈没、が都市伝説のように信じられていたのだろうか?
今でこそ、地球の温暖化ということで、"氷が溶けるから水面が上昇する"
これ以上ないくらいシンプルな理屈があるけど、
何故当時は海面上昇が取りざたされたのかわからない。

なんとなく、言わせる人に言わせれば"日本沈没ネタ"で括られてしまう
可能性がある話だが、50年経った今でも内容がそれほど古くない。
データ読み込みがパンチカードとか、古い点もあるけれど。
(僕自身、パンチカードの現物は見たことがない)

初期の作品に属するもので知名度はそれほどでもないが、
読み進めていくほどに謎が解明されていき、単純に読んでいて非常に楽しかった。
PCをつけないのもいいものだと思った。
コメント
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