ネットで評判が良かったのでこちらの本も読んでみたが…
自分が"こういう文章は受け付けない"という条件
・女性主人公の恋愛系物語であること
・文章が散らかっていること
を満たしており、
読んでいて非常に辛かった、というのが"どうだった?"に対する感想。
どうしたものかと思ってamazonあたりでレビューを読むけど、あまり同じ意見はなさそう。
少し詳しく書くと、以下。
1. 女性が主人公で男性との進展を楽しむラブコメである
上記の通りで…自分が男のため主人公に感情移入ができないのと、
ストーリーが登場人物のためのご都合主義のように感じたり、
主人公の(特に面白くないと感じる)言動を男性陣が面白いと言ったり…
ハーレム系の話や童貞くん彼女をゲットする系の作品に対して
女性の感じる鼻白みが男女反転したようなものだと思って頂ければよいか。
2.ラノベ風の語り口調で気になる点
2-1.第三者になっていない語り部
小説なので物語のバックグラウンドや情景、人間関係の説明のため
各節の頭にはナレーションのような第三者的説明(※ が入ることがある。
※メディア良化法を運用する「メディア良化委員会」とその実行組織「良化特務機関(メディア良化隊)」は年々強権的な言論弾圧を強めてきた。
みたいな説明のことを指す
ところが、この第三者的説明がしばしば感情的な言葉を使うことがある。
"身勝手な"とかそういう類の。
なので、誰の意見なのかと思いながら読む場面があった。
2-2.日本語的に正しくない気がする表現
"示唆的"の言葉の使い方が気になった。"誘導尋問的"とか"作為的"という言葉を使いそうな場面でことごとく"示唆的"と出てきて、
そんな使い方をする言葉ではない気がするが…と思いながら読んだが、何回もその表現が出てきており、少なくとも間違って書いたわけではなさそうであった。
でも、間違っていると思う。
そういうものを含みつつ、本文中では子供の言葉遣いの大仰さを"痒い"と言ってからかうようなシーンがあるが、全体的に本文の日本語の精度を信頼できなかったため楽しく読めなかった。
2-3.リズムも何もない説明的な文章
本書は、図書館を護るために戦争をするという舞台が特殊なため
色々と説明を入れる必要があることは分かる。
が、世界観の説明のために普段目にしない数多の固有名詞が出てくるし、
説明のスタンスも、舞台を知るために最低限必要な情報を読者に与えるための説明ではなく、2-1にも書いたような第三者の意志(解釈)のようなものまで書かれている。
従って、説明パートは[事実]+[数多の固有名詞]+[第三者の解釈]のごった煮のような内容となり、
とっ散らかった印象。読みにくい。書きたいことを書いた結果かもしれないが、読み手としては辛いものがあった。
ということで…
他の人の感想を読んで本来長所とされている場所含めて自分にとって苦手だったので、大変恐縮ではあるがこのシリーズは続きは読まないと思う。
お粗末さまでした。