【読書日記から22】
R.ホフスタッター『アメリカの反知性主義』(みすず書房, 2003, ¥5,616)が在庫切れでなかなか手に入らない。古書価格は8000〜1.2万円にまで上昇している。一体、出版社は何をしているのであろうか?ハードカバーでなく、ペーパーバック版を量産して、定価3000円位で売れば、大いにもうかるだろうに…。
10年ほど前、川喜田愛郎『近代医学の史的基盤(上・ . . . 本文を読む
【輸入規制】
5/12産経が、「台湾が原発被災地、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県から食品輸入禁止に加えて、5/15から日本産食品全てに産地証明を義務づけ、さらに東京、静岡など福島原発の影響が疑われる特定地域からの食品には<放射線検査証明>義務づける」と報じている。
立場を変えて台湾国民の目から見るとこれは当然の処置だろう。すでに韓国は2013/9から東日本など8県産の水産物の輸入を禁止して . . . 本文を読む
【歴史認識】
前回、<「アジア各国が歴史認識を共有するのは難しいと思う。しかし、歴史資料はお互いに共有できる。その原資料に基づいた歴史対話が必要だ。」
2001年に発足した「アジア歴史資料センター」の初代センター長の言葉だそうだ。
これだな、と思う。日韓共通の歴史教科書など、現状ではできるわけがない。
「歴史認識」をうんぬんする前に、日韓で歴史資料を吟味し共有し、それらに基づいて議論を進 . . . 本文を読む
【STAP事件と神戸生体肝移植事件】
1)STAP事件=
5/15~16の毎日と日経が<理研の小保方晴子が所属していた若山照彦研究室から、何者かがES細胞を盗んだ>という元理研上級研究員(60)の告発状を兵庫県警水上署が受理したという記事を報じている。
告発状の受理と検察による起訴とは別の話で、起訴されるかどうかはわからない。
理研は3/16産経の報道では<理化学研究所が小保方晴子氏(31) . . . 本文を読む
【書評など】
1)エフロブ「買いたい新書」の書評No.269に鈴木炎『エントロピーの冒険』を取りあげました。副題に「初心者のための統計熱力学」とある。
人類はアフリカで誕生して間もなく,「木片を擦り合わすと火ができる」ことを知った。火の発明の根底にある「運動が熱に転換する」という暗黙知は,19世紀に熱力学が誕生しエネルギーとエントロピーという概念を確立するまで,説明できなかった。本書は,時間論 . . . 本文を読む