ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【輸出禁止】難波先生より

2012-10-31 22:42:55 | 難波紘二先生
【輸出禁止】尖閣問題で、レア・アースの対日輸出禁止を、日本に政治的圧力を加える手段として使った中国が、「自縄呪縛」に陥り、日本からの受注がなくなり、国内生産No.1企業が生産停止、国際価格も低落して危機に直面しているそうだ。日本企業はさっさと他の国に輸入先を切り換えたようだ。
 http://news.livedoor.com/article/detail/7084657/



 輸出禁止措置が新たな代替品の考案と普及をもたらした例として、歴史的には「羊皮紙」の発明がある。
 もともと書字材料のパピルスはエジプトの特産品だった。地中海沿岸諸国へのパピルスの積み出し港が「ビブロス」で、Biblo, Biblioは「書物」を意味する言葉となった。バイブルの語源だし、biblio-graphyは「書誌学、聖書学、書誌目録、業績目録」を意味する。


 パピルスの製造法はヘロドトス「歴史」(岩波文庫)にも出てくる。
 伝説によれば、前2世紀、小アジアのペルガモン王国がアレキサンドリア図書館に対抗する図書館を作ろうとしたとき、エジプトのプトレマイオス6世王がパピルスを輸出禁止にした。そこでペルガモン王エウメネス2世が、「羊皮紙」を発明した。


 パピルスでは巻物の書物しかつくれないが、羊皮紙だと「冊子体」の本が作れる。Pergamonの名前はパルティア(Parthia)地方と混同されて、英語ではパーチメント(parchment)として残っている。エジプトのプトレマイオス王朝はクレオパトラと共に滅んだ。


 中国がレア・アースの対日禁輸を行えば、他国からの輸入に切り換え、材料のリサイクルや代替素材の開発を考えればよいだけの話だ。
 日本はつねに「禍を転じて福となす」方法で幕末以来、ピンチを切り抜けてきた。何も恐れる必要はない。
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