【訂正PSAなど】
1)PSA=で、
<PSAは「前立腺・特異酸性フォスファターゼ(Prostate-Specific Acid-phosphatase)」の略で、この物質そのものは「セリンプロテアーゼ」という前立腺細胞で産生される酵素である。精液に含まれ、その凝固を防ぐのが生理的機能だが、前立腺細胞から血中にも移行するので「前立腺がんの特異マーカー」として利用されている。>
と書きましたが、PSAのフル名称は「前立腺特異抗原(Prostate- Specific Antigen)」の誤りです。名称は「抗原」ですが、実際はセリンプロテアーゼという糖タンパク質性の「タンパク分解酵素」ですPAP(Prostatic Acid Phosphatase=前立腺酸性フォスファターゼ)と名称を混同していました。専門医からご指摘があり、お詫びして訂正いたします。
セリン・プロテアーゼという酵素は、ペプチド結合をアミノ酸セリンのある位置で切断する酵素で、「セリンプロテアーゼ・ファミリー」に属します。このファミリーに属する酵素には、膵臓から分泌されるトリプシン、キモトリプシンや血液を凝固させるのに必要なトロンビンなど多数があり、酵素の巨大ファミリーを構成しています。
トロンビンはフィブリンをつくる作用があるので、出血が起こるまではプロトロンビンという不活性型で存在しています。インスリンがβ細胞ではプロインスリンとして存在しているのと同じです。セリンプロテアーゼが活性型として存在していると、そのへんのタンパク質のセリンを含むペプチド結合を切断してしまいますから、危険です。
精液は60%が精嚢由来、20%が前立腺由来、精子は睾丸由来、他は尿道腺とかクーパー腺に由来します。精嚢液にはフィブリノゲン類似物質が含まれており、このためマウスなどでは交尾後精液が凝固して「膣栓」を形成し、他のオスの交尾を不可能にします。ヒトの精液も放出直後は粘調性がありますが、時間が経つと流動性になります。(「精液」の生化学、「前立腺」の解剖学、比較解剖学について調べましたが、あまり良い本がありません。藤田恒夫・藤田尚男「標準組織学・各論」( 医学書院)の記載が一番しっかりしていました。)
この粘稠度変化にはセリンプロテアーゼが関与していると考えられています。このプロテアーゼは他の臓器では作られないので「前立腺特異抗体(PSA)」と呼ばれているわけです。
血中PSA値の上限を、普通の日本の教科書や検査会社の基準値では4.0nG/mLとしていますが、世界で最も信頼されている元米国立がん研究所所長ヴィンセント・デヴィタ(腫瘍内科=悪性リンパ腫のCHOP療法の開発者)が監修した「Cancer 第9版」(2011)では、「PSAの年齢別基準値」を掲げ、70歳以上の場合は「0~6.4」としています。またPSA値が4~10nG/mLである場合は遊離PSAの割合がもっとも重要で、これが0~10%である場合のがんの確率は56%と表(p.1227)に示しています。
(ツブヤキ=近藤誠の近著「<がんもどき>で早死にする人、<本物のがん>で長生きする人」」, 幻冬社の広告が12/28の「毎日」と「産経」にバカでかく載っていた。7万部突破だそうだ。第7章のがん肝細胞の話は、「がんもどき」理論を支える病理学的根拠としてDeVitaの本の内容を手紙で知らせてやったのに、本の1冊くらい送ってよこしてもよさそうなものだ…)
米FDAはPSA 4~10の場合に、%遊離PSAを前立腺がん診断に用いることを認めたそうです。PSAは上述のようにセリンプロテアーゼですから、正常では不活性型として存在しています。遊離型PSAはこの機能が失われたもので、だから%遊離PSA値が「前立腺がん診断」の基準として使えるのですが、絶対的なものではありません。
一般に患者は医者が作るもので、「オーバー診断」の可能性は常にあります。
従って%遊離PSAを調べもせず、生検もしないで「前立腺がん」と診断する医療は大いに間違っています。PSAが基準値内でも生検によりがんが見つかる確率は10%あると述べています。ろくに勉強していない医者は、肩書は講師でもヤブ医者と言うしかありません。
前立腺は甲状腺とならんで、老人の病理解剖時に「がんもどき」が見つかることの多い臓器です。
2)雑感=200回目の書評に取り上げたスマイルズ「Self-Help」の中村正直訳「西国立志編」(講談社学術文庫, \1300)550頁を読みとおすのに苦労しました。書評は書き終えましたが、やはり執筆に時間がかかりました。
収穫は昭憲皇太后の御製「為せば成る…」の出典が本書中の外科医ジョン・アバナシー(Jhon Abernethy)の言葉であるのを発見したこと(p.413)です。
NETで「SMILES/ SELF-HELP」を検索したら、「プロジェクト・グーテンベルグ」へ行くかと思いきや、Amazon/Kindleの無料電子ブックに行き当たりました。私はすでに登録しているので、全く問題なくKindleにダウンロードできました。添付は本文の1頁目です。(添付1)
最初にテキストを作成したコヴェントリー大学のDavid Priceという人のクレジットがタイトル下に載っています。オネストでよろしい。
Kindleは「点火する、燃えあがらす、照らし出すと」いう意味の動詞です。それを製品名にしたところが面白い。それにキンドルのサービスがよいのは、クラウドに個人書庫が用意されており、端末に読み終えた本を貯蔵しておく必要がなく、必要なら個人ライブラリーからいつでも必要な本を引き出せるという点です。この点もベゾスには先見性があった。
1858年に出版されたS.Smilesの原文は、中村正直の訳文よりはるかに平易で読みやすい。無理もないのですが、当時はまだ英語の日本語訳語が固定していなかったから、中村が勝手に訳した言葉が多くあり、それらは150年以上たってみると、きわめて難解な言葉になっている。
Kindleはもともとこの写真のように横に置いて読むように設計されています。だから左の「Kindle」という字のある部分の横枠に、USB端子の差し込み口と電源スイッチがついています。これをタテ組の日本語電子本で読むと、ケーブルが手前に来て非常に不都合ですが、日本の出版社編集者はハードに弱いから、まったく気づいていない。 それで日本語電子本はタテ組のまま。まったくモンゴルより遅れている。
冒頭はJ.S.ミルとB.ディズレリー(英首相)の言葉を引いているが、いずれも大衆向けに発せられた言葉だけにきわめて平易です。
<「国家の価値とは、長い目で見れば、それを構成する個々人の価値である。」(ミル)
「われわれはともすれば制度に信頼を置きすぎであり、人間を軽視しがちである。」(ディズレリー)
「天は自ら助くるものを助く」とは、有名な格言であり、膨大な人間経験の結果を短く要約している。自助の精神こそすべての個人の純正なる成長の根源である。>、
てな具合で、ほとんどの人が英和辞典をあまり引くことなく読めるでしょう。
とくにディズレリーの言葉には、44人の読者がアンダーラインを引いている。胸を打つものがあったのでしょう。これは高校生程度の英文で、語彙2000語があれば、あまり辞書を引くことなく読める平易な文章です。
スマイルズの論旨は冒頭から一貫していて「内部からの自助はまちがいなく活性化をもたらすが、外部からの援助は個人を軟弱にさせる」というもので、19世紀初めに施行された「救貧法(The Poor Law)」と逆の主張をしています。
これには「救貧法」が実際には貧乏人をもっと貧乏にし、依存性のつよい性質を生みだした苦い現実に対する反省があります。
(「救貧法」は生活保護法のはしりで、私有財産の保持を禁じたから悲惨なことになった。これを救うためにPhilanthropy=博愛主義という、今でいうNPO活動が始まり、クェーカー教徒のトマス・ホジキンやユダヤ人の富豪モーゼス・モンテフィオーレなどが活動した。ホジキンは「ホジキン病」を見つけただけでなく、「反喫煙・反飲酒」運動の元祖でもあり、「モンテフィオーレ病院」はアメリカにあります。)
昔、英文タイプライターというものがあった。これをまねて「日本語タイプライター」もつくられたが、ものにならなかった。(梅棹忠夫は失明する前は「かなタイプライター」を推奨していた。)
なぜかというと用紙を巻き取り、タイプライターの印字台となる「プラテン」という硬化ゴム製の円筒が横置きでは、タテ印字ができないからである。それに日本語では使用する文字数が多くて、英文のように「キーボード」に収まらない。
その後、パソコンを利用して「かな=漢字変換システム」が開発され、東芝、日立、シャープなどが「ワード・プロセッサ」開発に巨費を投じたが、生き残った機種はない。わずかにジャストシステムの「ATOK辞書」が残ったくらいか…。あとはみなWINDOWSかMACに食われた。
今、英文キーボード配列は多くのパソコンキーボード配列に残っているが、これをケータイやスマホのキー配列のように、ABC順や五十音順にしたら、ポーの「黄金虫」のなぞ解きの意味がわからなくなるだろう。
あれは英語でもっとも多用される言葉はTHEであり、頻度が少ないのがQという統計数値解析に基づいている。現行のキー配列で使用頻度が高い、JHGHが中段中央に、IUYTREが上段中央に、MNBVCが下段中央に置かれ、Aは左小指で入力するようにできている。
エドガー・アラン・ポーはこのキー配列が、文字の使用頻度に基づいていることを知っていたから、海賊の宝物のありかを示す暗号を解くのにこれを利用したのである。「ひらかな入力」のキー配列がどういう原理で決まっているのか、関心もないし、使ったこともないので知らない。
私は高校時代から英文タイプライタを使い、キー配列は身体が覚えているから、「アルファベット入力=漢字変換」で使っている。「ひらかなキー」を見ると、「か、き、く、こ」が中央にあり左右の中指で押すようになっている。「け」は中段右端から2つめにあり、右小指で押すようになっている。これはどういう原理によっているのか、さっぱり見当がつかない。
いま、公文書も国語以外の学校教科書も全部横書きだろう。「縦書き」はもう絶滅危惧種である。進化の大道をはずれて、その道を進んでいるのが日本の新聞社、雑誌社、出版社(文科系)だろう。
3)弾丸の互換性=「朝鮮日報」が社説でこう書いている。
<韓国側は▲現地の国連軍を通じて要請した▲韓国軍が使用する5.56ミリ口径の銃弾を使う国は米国と日本しかない▲国連から弾薬の支援を受けた-とコメントした。これに対して日本側は▲韓国軍将校が現地で直接自衛隊に電話で支援を要請した▲国連は窓口の役割を果たしただけ-と主張している。>
神奈川の岡安さんからのメールによると、5.56ミリ弾は「NATO加盟国(米国を含む)と日本、韓国、中華民国、インド 、イスラエル、シンガポール、スウェーデン、南アフリカ共和国、イラン、メキシコ、フィリピン、セルビアスイス など」で使用されているそうです。
現物レプリカの写真も頂きました。写真の上の弾丸がそれで、円筒部は薬莢、先端の円錐部が弾丸本体です。これが突き刺さるのだから恐いですね。それにしてもこの精密はノギスは立派ですね。高そうだなあ、いくらくらいするのか知らん?(添付2)
「日本のインテリは軍事に弱い」と国際的に指摘されていますが、韓国も御同様なようで、ウソを書いています。しかし、ウソまでついて見栄をはらなくてはならない国は可哀想ですね。
1)PSA=で、
<PSAは「前立腺・特異酸性フォスファターゼ(Prostate-Specific Acid-phosphatase)」の略で、この物質そのものは「セリンプロテアーゼ」という前立腺細胞で産生される酵素である。精液に含まれ、その凝固を防ぐのが生理的機能だが、前立腺細胞から血中にも移行するので「前立腺がんの特異マーカー」として利用されている。>
と書きましたが、PSAのフル名称は「前立腺特異抗原(Prostate- Specific Antigen)」の誤りです。名称は「抗原」ですが、実際はセリンプロテアーゼという糖タンパク質性の「タンパク分解酵素」ですPAP(Prostatic Acid Phosphatase=前立腺酸性フォスファターゼ)と名称を混同していました。専門医からご指摘があり、お詫びして訂正いたします。
セリン・プロテアーゼという酵素は、ペプチド結合をアミノ酸セリンのある位置で切断する酵素で、「セリンプロテアーゼ・ファミリー」に属します。このファミリーに属する酵素には、膵臓から分泌されるトリプシン、キモトリプシンや血液を凝固させるのに必要なトロンビンなど多数があり、酵素の巨大ファミリーを構成しています。
トロンビンはフィブリンをつくる作用があるので、出血が起こるまではプロトロンビンという不活性型で存在しています。インスリンがβ細胞ではプロインスリンとして存在しているのと同じです。セリンプロテアーゼが活性型として存在していると、そのへんのタンパク質のセリンを含むペプチド結合を切断してしまいますから、危険です。
精液は60%が精嚢由来、20%が前立腺由来、精子は睾丸由来、他は尿道腺とかクーパー腺に由来します。精嚢液にはフィブリノゲン類似物質が含まれており、このためマウスなどでは交尾後精液が凝固して「膣栓」を形成し、他のオスの交尾を不可能にします。ヒトの精液も放出直後は粘調性がありますが、時間が経つと流動性になります。(「精液」の生化学、「前立腺」の解剖学、比較解剖学について調べましたが、あまり良い本がありません。藤田恒夫・藤田尚男「標準組織学・各論」( 医学書院)の記載が一番しっかりしていました。)
この粘稠度変化にはセリンプロテアーゼが関与していると考えられています。このプロテアーゼは他の臓器では作られないので「前立腺特異抗体(PSA)」と呼ばれているわけです。
血中PSA値の上限を、普通の日本の教科書や検査会社の基準値では4.0nG/mLとしていますが、世界で最も信頼されている元米国立がん研究所所長ヴィンセント・デヴィタ(腫瘍内科=悪性リンパ腫のCHOP療法の開発者)が監修した「Cancer 第9版」(2011)では、「PSAの年齢別基準値」を掲げ、70歳以上の場合は「0~6.4」としています。またPSA値が4~10nG/mLである場合は遊離PSAの割合がもっとも重要で、これが0~10%である場合のがんの確率は56%と表(p.1227)に示しています。
(ツブヤキ=近藤誠の近著「<がんもどき>で早死にする人、<本物のがん>で長生きする人」」, 幻冬社の広告が12/28の「毎日」と「産経」にバカでかく載っていた。7万部突破だそうだ。第7章のがん肝細胞の話は、「がんもどき」理論を支える病理学的根拠としてDeVitaの本の内容を手紙で知らせてやったのに、本の1冊くらい送ってよこしてもよさそうなものだ…)
米FDAはPSA 4~10の場合に、%遊離PSAを前立腺がん診断に用いることを認めたそうです。PSAは上述のようにセリンプロテアーゼですから、正常では不活性型として存在しています。遊離型PSAはこの機能が失われたもので、だから%遊離PSA値が「前立腺がん診断」の基準として使えるのですが、絶対的なものではありません。
一般に患者は医者が作るもので、「オーバー診断」の可能性は常にあります。
従って%遊離PSAを調べもせず、生検もしないで「前立腺がん」と診断する医療は大いに間違っています。PSAが基準値内でも生検によりがんが見つかる確率は10%あると述べています。ろくに勉強していない医者は、肩書は講師でもヤブ医者と言うしかありません。
前立腺は甲状腺とならんで、老人の病理解剖時に「がんもどき」が見つかることの多い臓器です。
2)雑感=200回目の書評に取り上げたスマイルズ「Self-Help」の中村正直訳「西国立志編」(講談社学術文庫, \1300)550頁を読みとおすのに苦労しました。書評は書き終えましたが、やはり執筆に時間がかかりました。
収穫は昭憲皇太后の御製「為せば成る…」の出典が本書中の外科医ジョン・アバナシー(Jhon Abernethy)の言葉であるのを発見したこと(p.413)です。
NETで「SMILES/ SELF-HELP」を検索したら、「プロジェクト・グーテンベルグ」へ行くかと思いきや、Amazon/Kindleの無料電子ブックに行き当たりました。私はすでに登録しているので、全く問題なくKindleにダウンロードできました。添付は本文の1頁目です。(添付1)
最初にテキストを作成したコヴェントリー大学のDavid Priceという人のクレジットがタイトル下に載っています。オネストでよろしい。
Kindleは「点火する、燃えあがらす、照らし出すと」いう意味の動詞です。それを製品名にしたところが面白い。それにキンドルのサービスがよいのは、クラウドに個人書庫が用意されており、端末に読み終えた本を貯蔵しておく必要がなく、必要なら個人ライブラリーからいつでも必要な本を引き出せるという点です。この点もベゾスには先見性があった。
1858年に出版されたS.Smilesの原文は、中村正直の訳文よりはるかに平易で読みやすい。無理もないのですが、当時はまだ英語の日本語訳語が固定していなかったから、中村が勝手に訳した言葉が多くあり、それらは150年以上たってみると、きわめて難解な言葉になっている。
Kindleはもともとこの写真のように横に置いて読むように設計されています。だから左の「Kindle」という字のある部分の横枠に、USB端子の差し込み口と電源スイッチがついています。これをタテ組の日本語電子本で読むと、ケーブルが手前に来て非常に不都合ですが、日本の出版社編集者はハードに弱いから、まったく気づいていない。 それで日本語電子本はタテ組のまま。まったくモンゴルより遅れている。
冒頭はJ.S.ミルとB.ディズレリー(英首相)の言葉を引いているが、いずれも大衆向けに発せられた言葉だけにきわめて平易です。
<「国家の価値とは、長い目で見れば、それを構成する個々人の価値である。」(ミル)
「われわれはともすれば制度に信頼を置きすぎであり、人間を軽視しがちである。」(ディズレリー)
「天は自ら助くるものを助く」とは、有名な格言であり、膨大な人間経験の結果を短く要約している。自助の精神こそすべての個人の純正なる成長の根源である。>、
てな具合で、ほとんどの人が英和辞典をあまり引くことなく読めるでしょう。
とくにディズレリーの言葉には、44人の読者がアンダーラインを引いている。胸を打つものがあったのでしょう。これは高校生程度の英文で、語彙2000語があれば、あまり辞書を引くことなく読める平易な文章です。
スマイルズの論旨は冒頭から一貫していて「内部からの自助はまちがいなく活性化をもたらすが、外部からの援助は個人を軟弱にさせる」というもので、19世紀初めに施行された「救貧法(The Poor Law)」と逆の主張をしています。
これには「救貧法」が実際には貧乏人をもっと貧乏にし、依存性のつよい性質を生みだした苦い現実に対する反省があります。
(「救貧法」は生活保護法のはしりで、私有財産の保持を禁じたから悲惨なことになった。これを救うためにPhilanthropy=博愛主義という、今でいうNPO活動が始まり、クェーカー教徒のトマス・ホジキンやユダヤ人の富豪モーゼス・モンテフィオーレなどが活動した。ホジキンは「ホジキン病」を見つけただけでなく、「反喫煙・反飲酒」運動の元祖でもあり、「モンテフィオーレ病院」はアメリカにあります。)
昔、英文タイプライターというものがあった。これをまねて「日本語タイプライター」もつくられたが、ものにならなかった。(梅棹忠夫は失明する前は「かなタイプライター」を推奨していた。)
なぜかというと用紙を巻き取り、タイプライターの印字台となる「プラテン」という硬化ゴム製の円筒が横置きでは、タテ印字ができないからである。それに日本語では使用する文字数が多くて、英文のように「キーボード」に収まらない。
その後、パソコンを利用して「かな=漢字変換システム」が開発され、東芝、日立、シャープなどが「ワード・プロセッサ」開発に巨費を投じたが、生き残った機種はない。わずかにジャストシステムの「ATOK辞書」が残ったくらいか…。あとはみなWINDOWSかMACに食われた。
今、英文キーボード配列は多くのパソコンキーボード配列に残っているが、これをケータイやスマホのキー配列のように、ABC順や五十音順にしたら、ポーの「黄金虫」のなぞ解きの意味がわからなくなるだろう。
あれは英語でもっとも多用される言葉はTHEであり、頻度が少ないのがQという統計数値解析に基づいている。現行のキー配列で使用頻度が高い、JHGHが中段中央に、IUYTREが上段中央に、MNBVCが下段中央に置かれ、Aは左小指で入力するようにできている。
エドガー・アラン・ポーはこのキー配列が、文字の使用頻度に基づいていることを知っていたから、海賊の宝物のありかを示す暗号を解くのにこれを利用したのである。「ひらかな入力」のキー配列がどういう原理で決まっているのか、関心もないし、使ったこともないので知らない。
私は高校時代から英文タイプライタを使い、キー配列は身体が覚えているから、「アルファベット入力=漢字変換」で使っている。「ひらかなキー」を見ると、「か、き、く、こ」が中央にあり左右の中指で押すようになっている。「け」は中段右端から2つめにあり、右小指で押すようになっている。これはどういう原理によっているのか、さっぱり見当がつかない。
いま、公文書も国語以外の学校教科書も全部横書きだろう。「縦書き」はもう絶滅危惧種である。進化の大道をはずれて、その道を進んでいるのが日本の新聞社、雑誌社、出版社(文科系)だろう。
3)弾丸の互換性=「朝鮮日報」が社説でこう書いている。
<韓国側は▲現地の国連軍を通じて要請した▲韓国軍が使用する5.56ミリ口径の銃弾を使う国は米国と日本しかない▲国連から弾薬の支援を受けた-とコメントした。これに対して日本側は▲韓国軍将校が現地で直接自衛隊に電話で支援を要請した▲国連は窓口の役割を果たしただけ-と主張している。>
神奈川の岡安さんからのメールによると、5.56ミリ弾は「NATO加盟国(米国を含む)と日本、韓国、中華民国、インド 、イスラエル、シンガポール、スウェーデン、南アフリカ共和国、イラン、メキシコ、フィリピン、セルビアスイス など」で使用されているそうです。
現物レプリカの写真も頂きました。写真の上の弾丸がそれで、円筒部は薬莢、先端の円錐部が弾丸本体です。これが突き刺さるのだから恐いですね。それにしてもこの精密はノギスは立派ですね。高そうだなあ、いくらくらいするのか知らん?(添付2)
「日本のインテリは軍事に弱い」と国際的に指摘されていますが、韓国も御同様なようで、ウソを書いています。しかし、ウソまでついて見栄をはらなくてはならない国は可哀想ですね。
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