【ナポレオン以来】5/7深夜のロイターが<エマニュエル・マクロン氏(39歳)は、ナポレオン以降フランスで最年少の指導者となる。また、カナダのトルドー首相に代わり、主要7カ国(G7)で最年少の首脳となる。>と報じた。
フランスがEUを離脱すれば、後には「ドイツ第四帝国」が残るだけだから、独仏提携が柱となりEUが持続することが世界平和にとって必要だと思う。世界史を見れば「移民問題」は大小の民族移動として何度も起こっており、大した問題ではない。
「ユダヤ難民問題」など紀元132年の第二次ユダヤ戦争でローマ帝国がイスラエルからユダヤ人を追放したことに起因し、ユダヤ人が小アジア経由(アシュケナジ)あるいは北アフリカ経由(セファラディ)でヨーロッパに移住したこと(ディアスポラ)に起因する。この解決にはおよそ2000年かかった。この過程ではナチスとスターリンに迫害されたユダヤ人が米国に移住したことが大きく寄与している。
トランプ大統領が、ユダヤ系移民により米国の知的水準が高くなった、という歴史的事実に触れないのは理解しがたいと思う。
1769/8コルシカ島生まれのナポレオン・ボナパルトは、1804/12にパリ・ノートルダム聖堂でフランス皇帝の戴冠式を行っており、35歳だった。確かにマクロンはナポレオンに次いで若い国家指導者といえる。
ナポレオンの台頭は1789年に始まったフランス革命の必然的帰結だった。革命により生じたポピュリズムを徴兵制の施行と対外戦争の遂行により、愛国主義に変えたのはナポレオンだ。ウェストファリア条約(1648)は欧州各国の国境を定めただけで、戦争は相変わらず傭兵が行っていたから、真の「国民意識」は育たなかった。良くも悪くも「国民国家」を最初に生みだしたのはナポレオンである。
その後、ドイツとフランスは普仏戦争、第一次大戦、第二次大戦と3度も大戦争をした。その両国が確固とした平和関係を築くことが、ヨーロッパの平和とNATO軍による安全保障につながった。
マクロン新大統領が、英国のEU離脱という危機的状況に賢明に対処し、ドイツと共にEU改革に乗り出すことを期待したいものだ。
〔付記〕5/9「産経」が「外信部編集委員・三井美奈」の署名で「再建担う<ナポレオン>」というタイトルでマクロン新大統領登場の意義を報じていた。「フランスを代表する知識人で政治学者」ドミニク・モイジ氏の意見として「ナポレオン出現時と似た時代状況」がある、と指摘している。
三井美奈は確か「読売・外信部」の記者でヨーロッパ情勢に詳しく、オランダの安楽死を取りあげた、
「安楽死のできる国」(新潮新書, 2003/7)や
「イスラム化するヨーロッパ 」(新潮新書, 2015/12)
という著書もある。2011〜15にパリ支局長を勤めた後、産経に移籍したのかもしれない。
「記事転載は事前にご連絡いただきますようお願いいたします」
フランスがEUを離脱すれば、後には「ドイツ第四帝国」が残るだけだから、独仏提携が柱となりEUが持続することが世界平和にとって必要だと思う。世界史を見れば「移民問題」は大小の民族移動として何度も起こっており、大した問題ではない。
「ユダヤ難民問題」など紀元132年の第二次ユダヤ戦争でローマ帝国がイスラエルからユダヤ人を追放したことに起因し、ユダヤ人が小アジア経由(アシュケナジ)あるいは北アフリカ経由(セファラディ)でヨーロッパに移住したこと(ディアスポラ)に起因する。この解決にはおよそ2000年かかった。この過程ではナチスとスターリンに迫害されたユダヤ人が米国に移住したことが大きく寄与している。
トランプ大統領が、ユダヤ系移民により米国の知的水準が高くなった、という歴史的事実に触れないのは理解しがたいと思う。
1769/8コルシカ島生まれのナポレオン・ボナパルトは、1804/12にパリ・ノートルダム聖堂でフランス皇帝の戴冠式を行っており、35歳だった。確かにマクロンはナポレオンに次いで若い国家指導者といえる。
ナポレオンの台頭は1789年に始まったフランス革命の必然的帰結だった。革命により生じたポピュリズムを徴兵制の施行と対外戦争の遂行により、愛国主義に変えたのはナポレオンだ。ウェストファリア条約(1648)は欧州各国の国境を定めただけで、戦争は相変わらず傭兵が行っていたから、真の「国民意識」は育たなかった。良くも悪くも「国民国家」を最初に生みだしたのはナポレオンである。
その後、ドイツとフランスは普仏戦争、第一次大戦、第二次大戦と3度も大戦争をした。その両国が確固とした平和関係を築くことが、ヨーロッパの平和とNATO軍による安全保障につながった。
マクロン新大統領が、英国のEU離脱という危機的状況に賢明に対処し、ドイツと共にEU改革に乗り出すことを期待したいものだ。
〔付記〕5/9「産経」が「外信部編集委員・三井美奈」の署名で「再建担う<ナポレオン>」というタイトルでマクロン新大統領登場の意義を報じていた。「フランスを代表する知識人で政治学者」ドミニク・モイジ氏の意見として「ナポレオン出現時と似た時代状況」がある、と指摘している。
三井美奈は確か「読売・外信部」の記者でヨーロッパ情勢に詳しく、オランダの安楽死を取りあげた、
「安楽死のできる国」(新潮新書, 2003/7)や
「イスラム化するヨーロッパ 」(新潮新書, 2015/12)
という著書もある。2011〜15にパリ支局長を勤めた後、産経に移籍したのかもしれない。
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