ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【秋の風景】難波先生より

2017-10-02 12:40:52 | 難波紘二先生
【秋の風景】我が家で北側の眺めが良いのが、2階にあるトイレである。ここには女性用と立って使う男性用と2種の便器があり、右側が男性用だ。右の窓を開けると、裏庭から書庫、裏山のツィンピークが一望できる。これは別の場所・時期の写真だが、中腹から霧が立ちのぼり、雲に合流する光景も目にすることがある。(写真1)
(写真1)
 今日9/29午後に、このトイレを使ったところ、「ピィー」と鳴く、もの悲しい鹿の鳴き声を聞いた。10日程前に今年初めて聞いたが、2度目に聞くと「いよいよ繁殖期に入ったか…」と思った。(新聞販売店主の話によると、午前3時頃、奥まった集落の路上で30頭くらいの群を見かけることがあるそうだ。ジビエの好材料になるのに、行政の長に智恵がない…)

 鹿だけではない。他の動物、植物も冬の到来を前に、いっせいに生殖活動に入った。書庫脇の柿の隣にはミョウガが白い花を咲かせている。ミョウガは子供の頃から知っていたが、芽のうちに食卓に上ったので、ついぞ花を見たことがなかった。4弁の大きな白い花びらがある美しい花だ。
 夜書庫の前で、オオカマキリの交尾を認めた。オスが小さくて、腹をよじって交接している。(写真2)
(写真2)
トンボは首の後で交接し、クモのメスでは前胸部に対になった交接孔がある。

 同じく書庫の前で、コンクリート上を這うナメクジを認めた。この軟体動物も今年最後の生殖期に入ったのだろう。とっさに物差しとして、小脇に挿んでいた新書を利用した。(写真3)
(写真3)
これは身体を少し縮めているが、伸ばした状態だと体長17cmはある。日本には4種のナメクジがいるが、体長10cmを超えるものは1種。ヤマナメクジしかない。これがそれだろう。
 ナメクジはカタツムリの仲間の軟体動物で、殻があるのが陸棲貝類のカタツムリで、ないのがナメクジにすぎないのに、両方を含んだ図鑑や生態解説書がないのは、動物学者の大いなる怠慢ではないか、と私は思っている。
 田舎暮らしは、こうして季節の変化を身近に感じられるのがよい。「実りの秋」というのは、単に稲のことを言っているのではなく、動植物全体について当てはまることなのだな…


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