【糖質制限食】を認めない、という声明を「日本糖尿病学会」が出す予定だそうだ。
http://www.m3.com/clinical/news/article/164453/?portalId=mailmag&mmp=EA130219&mc.l=8119423
(m3の認証を受けていない方は閲覧できないかもしれません。)
私は日本糖尿病学会の推薦治療法で治らないから、「糖質制限食」をテストし、それでコロッとよくなったので、学会声明が出ようと出まいと「患者の勝手でしょ。パターナリズムはやめてください」といいたい。
今頃はさかんに「EBM」ということを学会はいうが、Evidenceなしに他人の治療法を否定することはEBMに違反しているのだよ。この原理がわかっているなら、「修復腎移植禁止」などという馬鹿げたことは起こりえない。EBMの本家、欧米では何も問題になっていないではないか。
最近の朝食には、卵や豆腐以外に、ゆでたニンジンにピーナッツバターを載せて食っている。これが美味い。
「ピナッツバター・サンドイッチ」というと、アメリカで手抜き母親が食パンの間にこってりとピーナッツバターを挟み込んで、弁当にもたせたり、おやつに出したりするものと思いこんでいた。つまり偏見があったのだ。
で、成分組成(オイル・ローステッド&塩分付加)を見ると、タンパク質26%、脂質51%、炭水化物18%、灰分3%、水分2%で、50gm摂取した場合の糖質量はわずか9gm=36KCalだということがわかった。脂質はほぼ26gmあり234KCalもある。
50gmというとゆで卵1個分である。ゆで卵の糖質はわずか0.3%で、76%が水分である。つまりヒナが発育するに必要な物質は水とタンパク質と脂質であり、糖質はいらないのだ。
一週間ほど前に、食品化学者の山口さんから、「認知症および癌にならないための食生活」という論文が郵送されてきた。
大部分が、化学的反応をもとにした仮説なので、専門用語がおおく、正直いって難解である。
山口論文は、結語の部分で<人類は150万年~50万年前に、火の使用を発明した。(これはホモ・サピエンス以前の人類である。)これによって植物のβデンプン粒(直径数100nm~0.1mm)過熱調理することで、吸収しやすくおいしいαデンプンに変えることができるようになった。しかし、このような食事法は「進化の設計図」には含まれておらず、後に農業が発明され、大量の穀物や芋つまり糖質を摂取するようになると、その弊害が生まれてきた。
基本は、食後の高血糖ピークの発生と過剰なグルコースが体内のタンパク質と結合する反応で、糖尿病、動脈硬化症、いわゆるアルツハイマー病にはこの反応がからんでいる。>と主張している。(と、私は思った。)
この考え方に基本的には賛成です。ヒトは恐竜と同じ時代に生存していた齧歯類の一部が進化したもので、恐らくVit.C合成酵素を欠くモルモットに近縁だろうと私は考えています。はじめ樹上生活で、果物や木の葉をいつでも食べられたから、Vit.C合成能を失っても、死滅することがなかった。
その後、7500万年前の大絶滅で恐竜が死滅した後に、赤道地帯を中心に霊長類の飛躍的進化が生じた。
2000万年前に、チンパンジーとヒトが分かれはじめ、大型霊長類の中でヒト科の霊長類が独自進化を遂げた。
火の発明以前は、デンプン類はβデンプンとしてしか摂取できなかったが、消化器の方はすでにαデンプンの方を効率よく消化するように設計図が書かれていた。
たまたま火の発明(約100万年前)と1万年前の農耕革命により、人類はエネルギー源としてαデンプンに依存するようになった。当初は王や貴族だけだったが、17世紀に始まる産業革命や20世紀後半に生じた「グリーン革命」により、誰もが飽食できる時代になった。
霊長類はもともと熱帯の密林で進化し、そこでは果物や青い木の葉がいつでも手に入った。しかし、温帯に進出するようになると、Vit.Cを合成できないというヒトの特性は相当不利になったと思われます。
1万年前の農耕の発明で、αデンプンによるカロリー補給とVit.Cの供給という問題が解決されたわけですが、「食後高血糖」という新たな問題が生じた。
こういう大きな人類史的あるいは文明史的な見方については、山口さんの見解と一致します。しかし、1)病気のとらえ方、2)病気の原因のとらえ方については、病理学の立場と食品化学の立場に違いがあります。
この点については、次回により詳しく述べたいと思います。
http://www.m3.com/clinical/news/article/164453/?portalId=mailmag&mmp=EA130219&mc.l=8119423
(m3の認証を受けていない方は閲覧できないかもしれません。)
私は日本糖尿病学会の推薦治療法で治らないから、「糖質制限食」をテストし、それでコロッとよくなったので、学会声明が出ようと出まいと「患者の勝手でしょ。パターナリズムはやめてください」といいたい。
今頃はさかんに「EBM」ということを学会はいうが、Evidenceなしに他人の治療法を否定することはEBMに違反しているのだよ。この原理がわかっているなら、「修復腎移植禁止」などという馬鹿げたことは起こりえない。EBMの本家、欧米では何も問題になっていないではないか。
最近の朝食には、卵や豆腐以外に、ゆでたニンジンにピーナッツバターを載せて食っている。これが美味い。
「ピナッツバター・サンドイッチ」というと、アメリカで手抜き母親が食パンの間にこってりとピーナッツバターを挟み込んで、弁当にもたせたり、おやつに出したりするものと思いこんでいた。つまり偏見があったのだ。
で、成分組成(オイル・ローステッド&塩分付加)を見ると、タンパク質26%、脂質51%、炭水化物18%、灰分3%、水分2%で、50gm摂取した場合の糖質量はわずか9gm=36KCalだということがわかった。脂質はほぼ26gmあり234KCalもある。
50gmというとゆで卵1個分である。ゆで卵の糖質はわずか0.3%で、76%が水分である。つまりヒナが発育するに必要な物質は水とタンパク質と脂質であり、糖質はいらないのだ。
一週間ほど前に、食品化学者の山口さんから、「認知症および癌にならないための食生活」という論文が郵送されてきた。
大部分が、化学的反応をもとにした仮説なので、専門用語がおおく、正直いって難解である。
山口論文は、結語の部分で<人類は150万年~50万年前に、火の使用を発明した。(これはホモ・サピエンス以前の人類である。)これによって植物のβデンプン粒(直径数100nm~0.1mm)過熱調理することで、吸収しやすくおいしいαデンプンに変えることができるようになった。しかし、このような食事法は「進化の設計図」には含まれておらず、後に農業が発明され、大量の穀物や芋つまり糖質を摂取するようになると、その弊害が生まれてきた。
基本は、食後の高血糖ピークの発生と過剰なグルコースが体内のタンパク質と結合する反応で、糖尿病、動脈硬化症、いわゆるアルツハイマー病にはこの反応がからんでいる。>と主張している。(と、私は思った。)
この考え方に基本的には賛成です。ヒトは恐竜と同じ時代に生存していた齧歯類の一部が進化したもので、恐らくVit.C合成酵素を欠くモルモットに近縁だろうと私は考えています。はじめ樹上生活で、果物や木の葉をいつでも食べられたから、Vit.C合成能を失っても、死滅することがなかった。
その後、7500万年前の大絶滅で恐竜が死滅した後に、赤道地帯を中心に霊長類の飛躍的進化が生じた。
2000万年前に、チンパンジーとヒトが分かれはじめ、大型霊長類の中でヒト科の霊長類が独自進化を遂げた。
火の発明以前は、デンプン類はβデンプンとしてしか摂取できなかったが、消化器の方はすでにαデンプンの方を効率よく消化するように設計図が書かれていた。
たまたま火の発明(約100万年前)と1万年前の農耕革命により、人類はエネルギー源としてαデンプンに依存するようになった。当初は王や貴族だけだったが、17世紀に始まる産業革命や20世紀後半に生じた「グリーン革命」により、誰もが飽食できる時代になった。
霊長類はもともと熱帯の密林で進化し、そこでは果物や青い木の葉がいつでも手に入った。しかし、温帯に進出するようになると、Vit.Cを合成できないというヒトの特性は相当不利になったと思われます。
1万年前の農耕の発明で、αデンプンによるカロリー補給とVit.Cの供給という問題が解決されたわけですが、「食後高血糖」という新たな問題が生じた。
こういう大きな人類史的あるいは文明史的な見方については、山口さんの見解と一致します。しかし、1)病気のとらえ方、2)病気の原因のとらえ方については、病理学の立場と食品化学の立場に違いがあります。
この点については、次回により詳しく述べたいと思います。
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