【ケトン食】
前回のメルマガに<「炭水化物ゼロ」のケトン食を実行しているが、近日中にかかりつけ医で測定予定のHbA1cは、たぶん6.2~6.4程度だと思う。血中ケトン体の方は、1300を超えていると思う。>と書いたところ、渡邊昌さん(元国立健康栄養研究所理事長)から
<目下の仮説は、ケトンエンジンは基礎的エンジン、グルコース・エンジンはブースター(加速用)エンジンか?というものです。>とさっそく共同研究の申込があった。
この仮説に基本的に賛成する。
10~15万年前、アフリカで現生人類が誕生した時、充分にグルコースを利用するだけの穀物・木の実はなかった。よって旧石器時代を通じて、ホモ・サピエンスはタンパク質と脂肪を燃料として生きるほかすべはなかった。つまり我々の肉体は1万年前に始まる「農耕革命(新石器時代)」以前の「旧石器時代」に完成され、それは今日までモデル・チェンジなくそのまま生き続けている。いうならば旧石器時代の肉体に、文明という新しいOSを脳に登載したのが現代人だ。
換言すれば人類は9〜14万年間「ケトン食」で生きてきた。従ってその「基礎的エンジン」はケトン体の燃焼により作動していたはずだ。今でも脳がそのエネルギーの80%をケトン体から得ているのはその証左であろう。炭水化物・糖質で満腹すれば、ケトン体の脳による利用が妨げられ「眠くなる」のは誰しも経験があろう。
都市化に伴い、筋肉労働が増えるにつれ、ケトン体エンジンだけでは足らなくなり、ブースターとしての「グルコース・エンジン」の必要性が増したのである。ことに産業革命以後にブルーカラーないし農民が増加するにつれ、筋肉労働が増え、グルコース・エンジンのブースター効果が重要視されるようになった。
古代ペルシア帝国やギリシアの大部分では「1日一食」が標準だった。プラトンは「シラクサ人は一日に2度も食事する」と非難している。(「第七書簡」)
第二次ペルシア戦争では、クセルクセス大王が小アジアから陸路ギリシア本土に攻め込み、沿道のギリシア人はその軍隊の「食事接待」のために疲弊してしまった。
その時、あるギリシア人が「我々は大王が日に食事を2回取る習慣でなかったことを神々に感謝しよう」と市民を慰めたことを、ヘロドトス「歴史(下)」(Ⅶ-120)は書きとめている。
塩野七生「ギリシア人の物語」にはこういう生きたペルシア人、ギリシア人がまったく描かれていないから、私は駄作だと思う。
私は、最近は1日1食で、こんなものを食っている。(写真1)。
(写真1:左はウェルズ「モロー博士の島」、右は「文藝春秋」5月号)
夜は「果実酒用35%焼酎」をお湯割りで飲む際に、「ニュー・コーンミート」とか「サンマの生姜煮」のような食材をおつまみに食っている。昨夜は、20:00頃「ニュー・コーンミート」(馬肉・牛肉使用)80gm入りを1個食った。これはプラ容器入りで1個が100円しない。80gm当たりのタンパク質15.5gm,脂質11.7gm,炭水化物1.8gmで総カロリー数は175Kcalだ。
焼酎の方は、35%焼酎を100mlくらい飲んだから、カロリー数は245Kcalである。晩酌のカロリー総計は420Kcal。これはほぼ普通の食事1食分にあたるが、カロリーをタンパク質、脂質、エタノールから得ているので、「食後高血糖」は起こらない。
4/5の朝は、午前6時に起きて、そのまま執筆・読書活動に取り組んだ。空腹感はまったくなく、頭は澄み切っている。後で紹介する原稿を一気に書き上げた。
前回のメルマガに<「炭水化物ゼロ」のケトン食を実行しているが、近日中にかかりつけ医で測定予定のHbA1cは、たぶん6.2~6.4程度だと思う。血中ケトン体の方は、1300を超えていると思う。>と書いたところ、渡邊昌さん(元国立健康栄養研究所理事長)から
<目下の仮説は、ケトンエンジンは基礎的エンジン、グルコース・エンジンはブースター(加速用)エンジンか?というものです。>とさっそく共同研究の申込があった。
この仮説に基本的に賛成する。
10~15万年前、アフリカで現生人類が誕生した時、充分にグルコースを利用するだけの穀物・木の実はなかった。よって旧石器時代を通じて、ホモ・サピエンスはタンパク質と脂肪を燃料として生きるほかすべはなかった。つまり我々の肉体は1万年前に始まる「農耕革命(新石器時代)」以前の「旧石器時代」に完成され、それは今日までモデル・チェンジなくそのまま生き続けている。いうならば旧石器時代の肉体に、文明という新しいOSを脳に登載したのが現代人だ。
換言すれば人類は9〜14万年間「ケトン食」で生きてきた。従ってその「基礎的エンジン」はケトン体の燃焼により作動していたはずだ。今でも脳がそのエネルギーの80%をケトン体から得ているのはその証左であろう。炭水化物・糖質で満腹すれば、ケトン体の脳による利用が妨げられ「眠くなる」のは誰しも経験があろう。
都市化に伴い、筋肉労働が増えるにつれ、ケトン体エンジンだけでは足らなくなり、ブースターとしての「グルコース・エンジン」の必要性が増したのである。ことに産業革命以後にブルーカラーないし農民が増加するにつれ、筋肉労働が増え、グルコース・エンジンのブースター効果が重要視されるようになった。
古代ペルシア帝国やギリシアの大部分では「1日一食」が標準だった。プラトンは「シラクサ人は一日に2度も食事する」と非難している。(「第七書簡」)
第二次ペルシア戦争では、クセルクセス大王が小アジアから陸路ギリシア本土に攻め込み、沿道のギリシア人はその軍隊の「食事接待」のために疲弊してしまった。
その時、あるギリシア人が「我々は大王が日に食事を2回取る習慣でなかったことを神々に感謝しよう」と市民を慰めたことを、ヘロドトス「歴史(下)」(Ⅶ-120)は書きとめている。
塩野七生「ギリシア人の物語」にはこういう生きたペルシア人、ギリシア人がまったく描かれていないから、私は駄作だと思う。
私は、最近は1日1食で、こんなものを食っている。(写真1)。
(写真1:左はウェルズ「モロー博士の島」、右は「文藝春秋」5月号)
夜は「果実酒用35%焼酎」をお湯割りで飲む際に、「ニュー・コーンミート」とか「サンマの生姜煮」のような食材をおつまみに食っている。昨夜は、20:00頃「ニュー・コーンミート」(馬肉・牛肉使用)80gm入りを1個食った。これはプラ容器入りで1個が100円しない。80gm当たりのタンパク質15.5gm,脂質11.7gm,炭水化物1.8gmで総カロリー数は175Kcalだ。
焼酎の方は、35%焼酎を100mlくらい飲んだから、カロリー数は245Kcalである。晩酌のカロリー総計は420Kcal。これはほぼ普通の食事1食分にあたるが、カロリーをタンパク質、脂質、エタノールから得ているので、「食後高血糖」は起こらない。
4/5の朝は、午前6時に起きて、そのまま執筆・読書活動に取り組んだ。空腹感はまったくなく、頭は澄み切っている。後で紹介する原稿を一気に書き上げた。
朝と夜にはまったく食欲がなかったからだ。
それでも「食べろ」と言われるので、白いご飯に塩をかけて食べた。それが一番おいしく食べる事ができたからだ。
そういう生活は社会に出てしばらくまで続いたので、身体の成長は遅れてがりがりで、今や身長が163cmしかない原因となった。
中年になる前の30歳を過ぎてから爆発的な食欲が出てきて、人の三倍食うようになり、体重がみるみる増えていき、心臓病になる頃には85kgに迫っていた。
ご飯と麺類が7割を占めた食生活が、どんどんと「死」へと近づけていたのである。
爆食いを控えるようになった今でも、一番おいしいと感じるのは「昼食」である。
しかし、朝も夜も何か食べないと落ち着かない。
食事自体がストレス解消の為にあるような生活が身に沁みついているからだろう。