私が落語に初めて触れたのは、50年以上前のことです。
ビデオテープから複写したものから始まって、いま私の手元には100枚以上のDVD、1500以上の高座があります。
まだ整理しきれていないものを含めれば、おそらく2000に達するでしょう。
そしてもちろん定席や独演会、勉強会などに通って聴いてきましたので、いままで5000回以上の高座に接してきたことになります。
もちろん何百人もの噺家の高座を聴いてきたわけですが、数でいえば立川談志が圧倒的に多いです。
DVDも多いですが、落語協会を脱退してからは毎月の「ひとり会」にほぼ毎月通っていた時期もあります。
数で言えば、三遊亭圓生も負けてませんね。
古今亭志ん生はテレビの登場から間もなく倒れて別人になってしまったし、桂文楽は少ない持ちネタを一字一句まで磨き上げた芸だったので「うまいけれど毎回同じ」で子供心に魅力を感じないまま引退してしまった。
ぎりぎり生で間に合ったのが三遊亭圓生でした。
そして、古今亭志ん朝。
彼が舞台袖から高座に出てくると、それだけで華やいだ雰囲気になったものです。
山藤章二いわく、
「志ん朝は聴衆を江戸に誘ってくれる。談志は聴衆の前に江戸を引きずり出す」
と評しました。
まさに名言といえるでしょう。
落語の話を始めると長いので、今後は小出しにしていこうかと考えています。
まあほとんどが談志の話になると思いますが。