盗人宿

いまは、わかる方だけ、おいでいただければ。

4分弱

2020-05-18 09:26:21 | YouTube
YouTubeに新作を上げました。

【落語にしてみた】夢野久作「狸と与太郎」

あの大作にして奇書でもある「ドグラ・マグラ」を書いた夢野久作が、こんなに短くてしゃれた佳品を作っていたとは。
出囃子とまくらを除いて、本編が約2分。今回は加筆も削りも演出もほとんどなく、ほぼ原型のまま演じました。

「だったら最初から落語じゃねえか、落語に『してみた』ではないじゃねえか」とのご指摘もあるでしょう。
しかし私の中では、落語と朗読は明確に違うのです。

まだ音声を記録する技術がなかった時代、落語は「速記」という形で文章に残されました。
ではその速記をそのまま覚えて読めば誰でも落語家になれるかというと、そうではない。
この微妙な違いを説明するのは非常に難しいのですが、とにかく違うのです。

立川談志は、落語を「人間の業の肯定」「イリュージョン」と表現しました。
桂枝雀は「緊張と緩和」といいました。
私は死ぬまでに「落語とは」といえる何かを具体的に持てるでしょうか。
残り時間が少ないので怪しいものですが、今後も演じながら探していきます。
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こっちも久しぶりに

2020-05-11 19:11:24 | にゃんころ
以前のように、ちょっとした小咄でも披露しておきましょうかね。


病院の新生児室にて。

父親 「ちゃんと指が十本あるといったじゃないか!」
看護婦「ええ、いいましたよ。右に四本、左に六本」
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ようやく新作

2020-05-08 22:26:32 | YouTube
久しぶりにYouTubeに新しい作品を上げました。

【落語にしてみた】岡本綺堂「西瓜」

さほどの大作でもないのに制作に時間がかかった理由は、自分でもよくわかりません。
原作を元に台本もできているし、周囲が静かな夜型の生活にもしているのに、なぜか手をつけようという気分にならないのです。
こういう時に無理をすると逆に意識が拒否反応を示してしまうので、しばらくはやる気が起こるまで関係ない作業をしながら日々を過ごしていました。

こんな場合、いちど動き始めると作業はぽんぽんと速く進んでいきます。
「なぜいままでやらなかったんだろう」と、自分でも思うくらいに。
相方からのダメ出しは相変わらず抽象的で、時には異国語を聞いている気もしますが、そこはもう叩き台を立て続けに作って、もう意地のはりあいです。

で、きょうの明け方にできたバージョンにOKが出たので、午後にテロップと組み合わせてYouTubeにあげて完成、と。
先ほど確認したら視聴者数が、アップして6時間で31回。
そのうち1回は私が最初に再生して問題がないか確認したので、ノーカウントですけどね。
「泣き童子」で30に達するまで5日間かかったことを考えると、私の【落語にしてみた】シリーズも少しは市民権が浸透し始めたのかな、とうれしく思います。

さて、40分の作品が終わったので、次は10分程度の軽い短編でも探してみましょうかね。
何かお勧めがありましたら、ここのコメントで教えていただければ参考にさせていただきます。
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