盗人宿

いまは、わかる方だけ、おいでいただければ。

酒造り(ビール・3)

2019-02-28 12:09:31 | にゃんころ
さて、ビールといえば、泡。

あの泡は発酵段階で発生した泡を封じ込めた天然のものです。
コーラやサイダーのように、後から二酸化炭素を溶かし込んだものではありません。

市販のビールは、発酵時の泡が逃げないように、瓶や缶に詰めるまですべて高圧状態で作ります。
自作の漬物樽では不可能なので、発酵が終わったビールはいわゆる「気が抜けた」ものになります。
これでは困ります。何とかしなくてはなりません。

以前に実験のところでお話ししたように、発酵が収まるとジュースは透明な酒と底に溜まった澱になります。
つまりイーストは大部分が役目を終えて死にます。
しかし酒の中にも澱の中にも、まだ生きているイーストはたくさん含まれているのです。
これを利用しましょう。

7.空ボトルに砂糖を入れる

清潔な空ボトルに砂糖をいれます。
500ml のボトルなら砂糖は 2.5g が適量。
何十本も計量するのは面倒なので、5g 入りのスティックタイプの砂糖を買ってきて、1本のスティックを2本のボトルに分けていれれば簡単です。
この砂糖を「プライミングシュガー」といいます。

8.ビールをボトルに詰める

砂糖を入れたボトルにビールを注ぎ入れ、栓を閉めます。
玉杓子と漏斗を使ってもいいし、細いビニールチューブでサイフォンの原理で次々に注ぎ入れてもいい。
この時、あまりぎりぎりまで入れず、若干の余裕(口から 3cm くらい)を持たせてください。
入れすぎると内部の圧力が上がりすぎて、蓋が開かなくなります。

再び糖を得たことで、ビールに残っていたイーストが再び発酵と増殖を始めます。
今度は密閉されているので、二酸化炭素は逃げずにビールに溶け込みます。
これで市販のビール同様、豊かな泡の立つビールができるのです。
プライミングシュガーが全部溶けてボトルがぱんぱんに硬くなるまで、まあ1~2週間というところでしょうか。
後は冷蔵庫で冷やして飲むだけです。


500ml のビールが市販で 300 円くらい。50 本で1万円以上はします。
ビールキットはだいたい2千円前後ですから、金銭的には大きな差になります。
器具などの初期投資、煮込む光熱費、手間などを考えても、ビールは自分で作る価値が充分あります。

また、日本で売られているビールはほとんどすべて、すっきりした飲み口の「ピルスナー」タイプです。
アルコール度数は5度(5%)前後。
ところが世界には実に様々なタイプのビールがあって、重厚な飲み口だったり 10 度以上のビールもあります。
いろいろなキットで飲み心地の違いを楽しめるのも、自作の大きなメリットです。


さて、ビール作り、いかがでしたか。
この文章を読み始めてから作り始めても飲めるのは数週間後ですから、いま感想をお訊ねしても答えようがないでしょうが、「酒は自分で作れる、しかも本格的なものが」とわかっただけでも儲け物です。
みなさんもいちど、ぜひ試して、味わってください。

次回からは、ワイン作りについて説明します。

酒造り(ビール・2)

2019-02-27 12:00:47 | にゃんころ
1.ドライイーストを活性化させる

 a.コップにぬるま湯と砂糖を入れて砂糖水を作る
 b.ビールキットのドライイーストを入れてよく混ぜる
 c.ラップを軽くかぶせる

ドライイーストは酵母が眠っている状態なので、それを目覚めさせる予備段階です。

2.麦芽の液体(缶詰の中身)を鍋で煮込む

 a.缶詰の中身を大きな鍋に入れ、水を加えて鍋の八分目くらいにする
 b.沸騰させず、常にかき混ぜながら1時間ほど煮る

麦芽はどろっとした状態の甘い液体になっています。
これを鍋に入れ、缶の内側にこびりついたものも水や湯でよく溶かして鍋に入れます。
決して沸騰させてはいけません。
この時、水を何リットル加えたかを計っておいてください。
その量も含めて最終的にできるビールの量が決まるのですから(1で使うぬるま湯は気にしなくてよいでしょう)。

水は水道水で充分。日本は水道水の飲める世界でも珍しい国です。
しかし地域によってはまずいと感じる場合もあるかと思います。
その場合は、
・水道水によく洗った炭を入れて数日置いておく
・湧き水を分けてくれる所から貰ってくる
・ミネラルウォーターを使う(高くつきますが)
など、良質の水を使ってください。

3.煮た麦芽を大きい容器に入れ、キットに記載された分量の水と、1の砂糖水を加える

砂糖水はイーストが目覚めて泡が立っているはずです。
これを加えます。

4.容器の口をラップで覆い、蓋をする

全体が発酵を始めてから終わるまで、1週間以上かかります。
毎日蓋を開けて、順調に泡立っているか様子を見なければいけません。
その時に雑菌が入らないように、ラップが必要なのです。

5.炭酸飲料の空ペットボトルを集める

キットによって異なりますが、できるビールは 20~30 リットルになります。
500ml のペットボトルが 50 本は必要です。
近所のスーパーやコンビニに頼んで、ゴミの中から分けてもらうとよいでしょう。
他人の口がついたものでも、どうせ洗って消毒するのですから気にすることはありません。
どうしても嫌だという人は通販か何かで買い求めてください。

6.待つ

後は泡が出なくなるまで待つだけです。


ボトル詰めに関してはノウハウが必要なので、明日に説明します。

酒造り(ビール・1)

2019-02-26 11:04:49 | にゃんころ
いよいよ実践ですが、その前に大切なことを、ふたつ覚えておいてください。

1.清潔、清潔、とにかく清潔

酒は酵母菌が作る、という話はすでにご理解いただけているでしょう。
しかし空気中には膨大な種類の菌やカビの胞子が漂っています。
食べ物を長く置いておくと腐ったりカビが生えるのは、こいつらのせいです。

そもそも「菌や酵素によって物質が変化する現象」のうち、人間に都合のいいものを発酵、悪いものを腐敗といいます。
発酵と腐敗は、同じものなのです。

まずは百均かどこかでスプレーボトルを、そして薬局で消毒用アルコールを買い求めてください。
そして酒造りに使う器具や容器は徹底的に洗剤でよく洗い乾燥させ、作業の直前にアルコールを吹き付けて消毒します。
もちろん手も洗って消毒してから作業してください。

2.大きな器具や大量の容器が必要

市販の酒は、キロリットル単位の大きなタンクや樽で作られます。
自家醸造ではそこまでは必要ない(というより置き場所がない)ですが、いちどに 20~30 リットルは作りますので、そのくらいは余裕で入る器具が必要です。

一番手軽で確実なのは、スーパーやホームセンターで売られている漬物樽です。
ただし発酵の途中に泡が出ますので、ぎりぎりだと噴きこぼれる恐れがあります。
大は小を兼ねる。40~50 リットルくらいの樽が望ましいです。


さて、以上を踏まえて、ビールを作りましょう。

●用意するもの

・ビールキット(東急ハンズや通販で入手)
・家にある一番大きい鍋と玉杓子
・500ml の炭酸飲料の空きペットボトル(50 本以上)
・水
・砂糖

●作り方

1.ビールキットに書かれている手順で作業する

以上です。

……これではあまりに不親切ですね。
ビールキットというのは、ビールの原料である麦芽を砕いて液体にした缶詰に、ビール専用の粉末イーストが添付されたものです。
自家醸造は禁止しているくせに、ビールキットは堂々と合法的に市販されているのです。

これには「からくり」があって、市販のビールのアルコール度数はだいたい5度、つまり全体のうち 5% がアルコールです。
ところが日本の酒税法では 1% 未満、つまり 0.99% であっても酒ではなく「ノンアルコール飲料」扱いになり、作っても合法なのです。

キットの輸入代理店もそこはわかっていて、缶に書かれている作り方(英語やフランス語)を日本語訳した紙を貼ってくれています。
その最後に「この方法のまま作ると日本では罰せられます。原料を5分の1にするか水を5倍にしてください」と書いてあります。
この注意書きを守るかどうかは、自己責任。あなた次第です。


次回はその作り方を具体的に説明します。

酒造り(基礎知識・実践編)

2019-02-25 11:02:17 | にゃんころ
さて、まずはいちばん簡単な、ビールから始めてみましょうか。

本当はワインを作るほうが簡単なんです。
市販のグレープジュースを買ってきて、酵母菌を入れればいいだけですからね。
しかし、「食ってうまいぶどう」と「ワインにしてうまいぶどう」は、根本的に品種が違うのです。

ちょっと寄り道。

ぶどうにはヨーロッパ大陸原産のラブラスカ種と、アメリカ大陸原産のヴィニフェラ種があります。
ワインにしてうまいのはラブラスカ種で、逆にいえばそのまま食ってもたいしてうまくない。
逆にヴィニフェラ種は食えばうまいけれど、うまいワインは作れない。
日本で市販されているぶどうやグレープジュースは、ほぼすべてヴィニフェラ種です。

大航海時代、ヨーロッパ人は世界中の植民地にラブラスカ種の苗木を輸出し、ワインを作ろうとしました。
しかし風土や土壌の関係で、多くの地域では根付きませんでした。
うまく根付いて産業にまでできたのは、アメリカのカリフォルニア、チリ、オーストラリアの一部地域などにすぎません。

日本でもほとんどは根付きませんでした。
唯一の例外は甲府盆地に根付いたもので、地名にちなんで「甲州」と名付けられました。

まあ現在では品種改良も進んで、日本をはじめ世界のあちこちでワイン用ぶどうが栽培されていますけどね。

余談ですが、過去に「フランスとアメリカ、どちらのワインがうまいか」という品評会が開かれました。
審査員は全員フランス人で、要するに「アメリカはどれくらいヨーロッパに追いついてきたか、どうせたいした事はないだろう」と鼻で笑ってやろうという企画です。

ところがブラインドテストの蓋を開けてみたら、赤も白も1位はアメリカワイン。上位にずらっとアメリカワインが並ぶという結果に。
審査員からは「匿名にしてくれ」「何かの間違いだ」「当日は体調が悪くて」と、だらしない言い訳をする人が続出しました。
私の知る限りこの品評会は3回開かれていますが、いずれも1位はアメリカ。
いまや「フランスワインは世界一」と本気で信じているのはフランス人だけです。

閑話休題。

そういうわけで、ワイン作りは後回しにします。
というのは「ブランデーを作る」、つまり醸造酒ではなく蒸留酒も自分で作れるからなのです。
これは蒸留のための道具を揃えないといけないので、いきなりやるにはハードルが高い。
ひととおり醸造酒に慣れてから着手するのが賢明です。


ビールの話は明日から始めます。

酒造り(練習1)

2019-02-24 12:36:28 | にゃんころ
まずは「酵母で酒ができる」様子を、実際にご自分の目と舌で体験してみましょう。

●用意するもの

・甘い飲み物(オレンジジュースなど 炭酸飲料は不可)
・空のペットボトル
・パン作り用ドライイースト
・消毒用アルコール(飲用の焼酎でも可)

1.ペットボトルをよく洗い、アルコールか焼酎で内部を消毒する
2.ベットボトルに飲み物を七分目ほど入れる
3.ドライイーストを適量(小さじ0.5くらい)入れ、よく混ぜて溶かす
4.軽く蓋をする(決して密封しないこと)

これだけです。
仕込んで1~2日もすると、飲み物から細かい泡が立ってきます。
これは酵母(イースト)が糖を食って、エチルアルコールと二酸化炭素を排泄しながら増殖しているのです。
酵母による「発酵」です。

泡は1週間ほど盛んに立ち続け、やがて自然に収まります。
飲み物に含まれている糖を、酵母が食い尽くしたのです。
ボトルの底に、澱(おり)が溜まっているのが確認できるかと思います。
これは糖を食い尽くして力尽きた酵母たちです。

透き通った上澄みを、口に含んでみてください。
飲み物の甘さは消えて、酒になっていることが確認できます。
ただし市販のドライイーストは「バンを作るのに都合がよい」酵母で作られている、つまり酵母の生み出す二酸化炭素を利用するために培養されたものですから、できた酒の味はまったく保証できません。
あくまでも自宅で酒ができることを確認するための実験です。

たまにニュースで「密造酒で中毒・何人死亡」というのが流れます。
まるで自分で作った酒は毒であるかのような印象を持たれがちですが、決してそんなことはありません。
そういう事故は「エチル」アルコールではなく安価な工業用「メチル」アルコールを混ぜたもので、日本でも戦後の物資窮乏の中でメチルアルコールを入れた闇酒で多くの被害が出ました。

断言します。
自家醸造で作った酒にメチルが生じることは、ありません。
メチルを生成する酵母も存在しますが、素人には手に入りません。


さて、あくまで練習として「酒は自作できる」ことを確かめる方法を紹介しました。
しかしせっかく作るなら、飲んでうまい酒を作らないと話になりません。
次回からは本気でうまい酒の作り方に取り組みます。

自家製の酒

2019-02-23 10:14:42 | にゃんころ
日本では、たとえば梅酒のように「すでにできた酒に何かを漬ける」、あるいはカクテルのように酒に何かを混ぜることは合法ですが、ブドウからワインを作る「ゼロから酒を作る」ことは禁止されています。

もちろん税収が減るのを防ぐための法律ですが、先進国で自家醸造を禁じているのは日本だけで、他の国に行くとスーバーやホームセンターの一角に「DIB(自分で酒を作ろう)」というコーナーがあったりして、多くの人が自分で酒を作っています。

もう時効だから申し上げますが、私も若い頃はいろいろな酒を作りました。

いちばん多く作り、いちばん試行錯誤したのが、どぶろくです。

果物など最初から糖分があるものは、酵母(イースト菌)と触れれば勝手に発酵して酒になります。
しかしどぶろくの原料は米、つまりでんぷんです。
これを糖分にするためには麹菌を使います。
つまり、

          麹菌     酵母菌
          ↓       ↓
 米のデンプン ----→ 糖 ----→ エチルアルコール+二酸化炭素

このようなプロセスでどぶろくは作られます。それを濾したものが日本酒です。

麹は味噌や醤油や漬物を作るのに使われますから、探せばそこらの店で売られているし、自分で米ともやし(麹菌の粉末)から作れます。
問題は酵母菌で、パン用のドライイーストではうまい酒になりません。
そこで酒粕の中で生き残っている酵母を、水と麹を使って培養します。

酒粕といってもスーパーの安物では、いい酒になりません。
そこで、たまに店頭に並ぶ吟醸酒の酒粕や、地酒を作っている蔵元の酒粕を買い求めます。


他にビールやワイン、ブランデーも自分で作りました。
きょうからしばらくは、酒の作り方を説明していきましょうか。

ただし前述のとおり日本では違法行為なので、ご自分で試す時はあくまで自己責任でこっそりやってください。

猫の日

2019-02-22 10:34:59 | にゃんころ
きょうは2月22日、日本では「猫の日」です。

メディアによると現在は「空前の猫ブーム」だそうですが、そんなものは江戸時代にもありました。
猫好きで有名な画家の歌川国芳がたくさんの猫の絵を描き、身近に猫がいることが当たり前の時代。
江戸には平屋の狭い長屋が多かったので、いわゆる室内飼いではなく外を自由に歩いていたと思われます。

いつも申し上げているように「ブームとは必ず終わるからブームという」。
捨てられたり手放されて殺処分になる猫も、減ることはないでしょう。

うちの黒猫「のらくろ」は、生後2ヶ月の時に拾った野良猫です。
名前の通り、野良出身の真っ黒な猫です。
私はいわゆる「ブランド」、つまり血統書のついた犬や猫は「好き」ではありますが「飼う」つもりは毛頭ありません。
これまで多くの猫と関わってきましたが、ただのいちども動物を金で購(あがな)ったことはありません。

まあ私とのらくろの話は後日ゆっくり続けるとして、海外では「猫の日」にあたるものがあるのか調べてみたところ、けっこうあるようです。

・8月8日 「世界猫の日」
 IFAW(国際動物福祉基金)が 2002 年に制定。
 「International cat day(インターナショナル・キャット・デイ)」と呼ばれる。
 ※日本の猫の日は 1987 年制定
 なぜこの日になったかは明らかにされていない。

・2月17日 「猫の日」
 イタリアで制定。
 「猫は7回生き返る」、つまり不死身の動物の象徴として 17 日(ラテン語表記のアナグラム)になった。

・2月26日 「ペット去勢・避妊の日」
 アメリカ各地の動物保護団体が制定。
 低料金の去勢・避妊の獣医を紹介するなど、行き場のないペットを減らす運動の一環。

・4月4日 「台湾猫の日」
 愛猫家団体「愛猫族連誼会」が提唱し、投票で4月4日に決定。

・5月19・20日 「猫祭りの日」
 ベルギーで制定。
 過去に「教会の高い塔から黒猫を投げ落とすと厄が落ちる」と信じられていた。
 現在では塔から黒猫のぬいぐるみを投げ、受け取った人に幸運がくると考えられている。

・8月1日から1ヶ月 「クチン・フェスティバル」
 マレーシア語で猫を意味するクチン市で 1986 年から開催。
 第1土曜日に盛大なパレードが開催されるなどで盛り上がる。

などなど。
この他の日に興味をお持ちの人は、図書館やネットでお調べください。


のらくろが私の膝に座って、パソコンの画面を観ています。
彼女の目には何が映って、何を考えているのでしょうか。

缶詰

2019-02-21 09:38:17 | にゃんころ
台所に数年前から転がっていた、キャンベルのクラムチャウダーの缶詰を食いました。
昔と変わらぬ、懐かしい味でした。

基本的に缶詰に賞味期限はありません。
日付が刻印や印刷されていますが、そんなもんは無視すればいい。
逆に古いほど美味になるともいわれています(へこんだり膨らんだものは除く)。

缶詰は調理したものを缶に詰めたものではありません。
材料や調味液を入れた缶を密封し、高温で「内部で調理」するのです。

もともとはナポレオンが遠征をするために携帯保存食として19世紀初期に発明されたものですが、おもしろいのは「缶切りは19世紀の後半に」発明された、ということです。
缶切りが発明されるまでは、缶詰に「斧や鉈(なた)で開けろ」と書かれていたそうです。

まあ缶詰の歴史はどうでもいい。

日本に留学してきた外国人の中には、ドッグフードやキャットフードの缶詰を「犬や猫の肉」だと思って食う人が少なくないそうです。
もちろん人間が食っても害はないし、犬や猫を食う文化の地域もあるから不思議ではないんですが、そういう人たちの暮らす地域のキャットフードって、何が書かれているんでしょうかね。

魚の絵が描かれていれば魚の缶詰。桃の絵が描かれていれば桃の缶詰。これはわかる。
猫の絵が描かれている場合は猫のごはん。いわれてみればどうも釈然としない。

そう思いつつスーパーのペット用品売り場を眺めると、最近は犬や猫の写真を使ったものが減っているような気がします。
いま我が家にあるドライフードには猫の写真がありますが、ドライフードを間違えて食う人はさすがにいないでしょう。
猫缶のほうは「毎日黒缶」と「カルカン」、あれ、やっぱり写真がある。

これまであちこちの国に行きましたが、ペットフードはチェックしてきませんでした。
どの国ではどうなっているのか、ご存知の人がおられましたら教えてください。


……あれ、紹介したばかりなのに、平日朝の「世界ネコ歩きmini」は今週で終わりのようです。残念。
水曜夜の放送は来週の番組表に載っているので、こちらが続いてくれるよう期待しましょう。

ドラッグストア

2019-02-20 10:21:51 | にゃんころ
去年、私の家にいちばん近いスーパーが、潰れてしまいました。

私鉄系の中くらいの規模で、特に魚介類が充実していたので、がっかりです。
いまその跡地にはドラッグストアができて、かなり繁盛しているようです。

あ、間違えました。薬局です。

薬局とドラッグストアの違いを、ご存知ですか。
規模の大小や品揃えではありません。
薬を調合する「調剤室」を持っているのが薬局、いないのがドラッグストアです。

その跡地の薬局も薬以外の品揃えが豊富で、特にペット関連(ペットフードやトイレ砂)が豊富なので重宝しています。
以前も申し上げたように、開けていないくせに物価だけは高い不便な街に住んでいるので、この薬局の存在はありがたい。


私はいま定期的に、2ヶ所の病院に通院しています。
ひとつは去年に手首を骨折して、そのリハビリで形成外科に。
そしてもうひとつは、メンタルクリニック。

私は鬱病です。

40代の時に上司から数年にわたりパワハラを受け続けて鬱病になり、50を目前に職を失いました。
それからは離婚もし、現在に至るまで生活保護を受けながら黒猫とふたりで暮らしています。
残りの人生、再び何かの仕事に就くことはないでしょう。
これまでの同僚や友人の連絡先も、もうわかりません。
ただ毎日本を読み、テレビを見て、このブログを書いて、寝る。その繰り返しです。

その意味ではこのプログと第二心理研究室は、私と社会を結びつけるほぼ唯一の手段なのかもしれません。

世界ネコ歩きmini

2019-02-19 16:11:15 | にゃんころ
いつから始まったか知りませんが、NHK BS プレミアムで平日の朝に毎日「岩合光昭の世界ネコ歩きmini」という 15 分番組を流しています。
水曜の夜にもやっているので、週6話。

元々は「岩合光昭の世界ネコ歩き」という1時間(または 30 分)番組があって、そのダイジェスト版といえばよいでしょう。
なんせ素材は山ほどありますから、毎回いろいろな国の猫が出てきて楽しい。

基本は 15 分のうち2ヶ国の猫が約6分ずつ、そして「猫識(ねこしき)」という約3分のコーナーです。
毎回テーマがあって、「子ネコのあくび」「ネコも木から落ちる」「2匹は仲良し」など、世界中の猫の姿を堪能できます。

そして「猫識」のコーナーが、毎回おもしろい。

たとえば猫は水が苦手といいますが、稀に泳ぐ猫もいます。
あるいはボス猫たちの顔には、縄張りや雌を巡る歴戦の深い傷が刻み込まれている。
しかし岩合氏は、雄猫の本気の喧嘩をあまり見たことがないそうです。
たいていは睨み合った時点で互いの力関係がわかってしまい、そのまま別れて終わる。

首輪のない野良猫は、あちこちで別の名前で呼ばれます。「猫は七つの顔を持つ」。
テレビに映る「世界ネコ歩き」を見る、家で飼われている猫たち。
じっと見る猫、テレビに猫パンチをかます猫、テレビに合わせて鳴く猫。

私の家の黒猫は、テレビの猫にあまり興味を示しません。
もしかしたら自分を猫だと思っていないのかもしれません。

いずれにしましても猫好きのみなさんにお勧めの番組です(とっくにご存知でしょうけどね)。
放送時間は、

 月~金 7:45~8:00
 水   23:15~23:30

オリジナルの 60 分バージョンは、

 金   22:00~23:00

です。