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モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

2018年7月27日、焼石岳(6)南本内岳~東焼石岳

2025年04月06日 | 焼石岳/夏

(本頁は「焼石岳(5)秋田斜面のお花畑」の続きである。)

秋田斜面を更に下ると、クガイソウが現れて来る。

クガイソウの小群生。バックに焼石岳。



クガイソウの手前のトウヒレン属は何だろう。

 


(右上)ミヤマキタアザミだろうか。


ここで参考マップ。「秋田斜面」の位置を確認されたし。




秋田斜面で見かけた草の実。

サンカヨウの実
 


(右上)正体不明のイチゴ属の実のようだ。


秋田斜面を登り返し、九合目の変則十字路に戻る。
ここから南本内岳の山頂に向かう道を進むと、けっこう大きな沼が現れる。
この沼、名前が無いようなので仮に名無し沼としておく。




焼石岳には「名無し」ナントカが多い。
今回、南本内岳の山頂までは行かなかった。
この沼で十分だった。何故ならこの沼の畔には凄いお花畑があるからだ。







今、咲いているのはトウゲブキとハクサンフウロだった。




それにクガイソウが混入してくる。




クガイソウが多くなってきた。
奥の方にオニシモツケ(白花)が混じってきた。




昨年8月上旬に来た時(こちら)もよく咲いていたが、

今年は旱続きのせいか、背丈が低かった。
開花ペースも一週間以上、早いように感じた。

みたび九合目の変則十字路に戻る。バックの山は焼石岳山頂。




今度は十字路を東に、東焼石岳分岐に向かって進むが、

出発点に雪が遅くまで残る湿原がある。
ここでは意外な花が咲いていた。

アオノツガザクラ
 


(右上)ヒオウギアヤメ

東焼石岳分岐に向かう途中、左側に牛形山が見えた。




右側には焼石岳と池塘。




その手前の湿原に咲く黄色い花はキンコウカだった。




黄色の反対色、青紫のミヤマリンドウも有った。




キンコウカの湿原のバックには横岳。




湿原がトウゲブキのお花畑に変わったら、東焼石岳分岐に到着。




横岳と焼石岳の鞍部から月山が見えた。




以上。

焼石岳(7)東焼石岳~姥石平・おわり」へと続く。

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カテゴリー「鳥海山逍遥」の目次

2025年04月05日 | 鳥海山逍遥

(記事の配列は訪ねた年に関係なく、月日の順に並べ、降順とした。)

鳥海山十二景(どれがお好み?)

東北の山を眺める3/秋田から見た鳥海山

東北の山を眺める2/山形から見た鳥海山

東北の山を眺める/まずは鳥海山・その1

New 鳥海火山帯はどこへ行った?

銀嶺・鳥海山(2023年12月6日)

晩秋の North East 鳥海(2021年11月30日)

晩秋、二度目の鳥海山逍遥と八塩山登山(2022年11月28日)・・・カテゴリー「東光山・八塩山」と共用。

観るだけの鳥海山(2019年11月27日)

New 冬間近の鳥海山(2024年11月26日)

2023年11月、鳥海山と他の山々

晩秋の鳥海山逍遥と八塩山登山・前編(2022年11月12日)

New 2024年11月10日、鳥海山と太平山 ・・・カテゴリー「太平山/秋、冬」と共用。

2022年新雪期の鳥海山逍遥(10月25,26日、11月1日)

雪化粧の鳥海山逍遥。(2020年10月28日)

もう紅くない鳥海山(2023年10月24日)

紅い鳥海山(2023年10月24日)

New 初冠雪&くれないの鳥海山(2024年10月21日)

黒い鳥海山(2023年9月23日)

合歓の木鳥海(2022年7月30日)

初夏のにかほ鳥海(2024年6月27日)

水田鳥海とねんねこぼぼこ(2023年6月1日)

2024年5月26日の秋田鳥海・後編

2024年5月26日の秋田鳥海・前編

五月の鳥海山にアプローチ(2020年5月26日)

晩春に鳥海山を一周・山形編(2022年5月25日)

晩春に鳥海山一周・秋田編(2022年5月25日)

りんご鳥海と水田鳥海など。(2022年5月9~17日)

こどもの日に見た秋田鳥海山(2024年5月5日)

春の鳥海山北東山麓ドライブ2nd(2023年4月28日)

North East 鳥海山・2022陽春(4月24日)

陽春の鳥海山(2024年4月22,23日)

南と西から見た鳥海山(2022年4月11日)

North East 鳥海山(2021年4月11日)

富士山似の鳥海山を探して。(2024年4月7,10日)

新庄から見た月山と鳥海山(2015年4月上旬)・・・カテゴリー「山形の山」と共用。

春の鳥海山を由利本荘のあちこちから(2023年4月2,4日)

酒田~にかほ間の鳥海山(2024年4月2日)

West Side 鳥海山(2021年4月1日)

庄内から見た鳥海山 (2020年3月30日)

庄内とにかほから鳥海山を望む。(2023年3月28日)

鶴岡~にかほ間の鳥海山(2024年3月24,27日)

三月になって初めて見た鳥海山(2022年3月10日)

鳥海山二変化(2015年2月、にかほと十文字から)

暖かい二月の鳥海山(2024年2月17,18日)

New 如月の鳥海八景(2025年2月15日)

真冬の鳥海山と他のお山(2016年2月12日)

今年初めての鳥海山(2021年1月26日、猿倉から)

New 真冬の晴日・鳥海山とこまち他(2025年1月19日)
・・・カテゴリー「車・鉄道」と共用。

にかほで初鳥海を見た。(2024年1月11日) 

この冬に見た白いお山まとめ(2019年12月、2020年1月、2月)


2023/10/24 猿倉から望む鳥海山


2021/04/11 猿倉から望む鳥海山



2018/02/02 上浜から望む鳥海山


以上。

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2018年7月27日、焼石岳(5)秋田斜面のお花畑

2025年04月04日 | 焼石岳/夏

(本頁は「焼石岳(4)山頂~東成瀬九合目」の続きである。)

東成瀬ルート九合目付近に到着。
今下りてきた焼石岳山頂を振り返る。




東成瀬ルート九合目(焼石神社)の変則十字路付近には、

今までと違うタイプのお花畑が展開している。




イワオウギ
 



ハクサンフウロとイワオウギ



折角来たので、東成瀬ルートを少し下ってみることにした。
ここから先、八合目・焼石沼までの区間を仮に「秋田斜面」と呼ぶこととする。
今頃の時期、秋田斜面で咲いてる花はマメ科のイワオウギが多いが、
他にタカネナデシコや
クガイソウ、エゾニュウ、マルバダケブキ、オオレイジンソウ、ハクサンサイコなど

焼石の他の場所ではほとんど見られない花が多数咲く。
今回行ったら、登山道の両側がすっかり刈り払いされていた。
チクチク痛いウゴアザミが除去されたので、歩きやすくなったのはよかったが、
一緒に道端のタカネナデシコやハクサンサイコがすっかり刈り払われてしまっていた。
これは残念だったが、回復を祈るしかない。

ミヤマトウキにタカネナデシコ、イワオウギなど。



主にミヤマトウキ。



ハクサンシャジンとバックにクルマユリ
 


 (右上)タカネナデシコ


タカネナデシコとウスユキソウ



カンチコウゾリナ
 



(右上)エゾニュウと遠く鳥海山、やや手前に大森山。






秋田斜面を随分と下ってしまった。
三界山も再び見えるようになった。




地味だが、見慣れない花が咲いている。

 

オオレイジンソウだった。
この花、他の山では樹林下で見かけるが、焼石では日当たりのよい草原に生えていた。

ハクサンシャジンとハクサンフウロ。



トウゲブキやエゾニュウ、ハクサンフウロなど。バック右に焼石岳。


トウゲブキ
 


(右上)この場所はハクサンシャジンとマルバダケブキの混生地かと思っていたら、

左右の丈の低いのはトウゲブキだった。
この場所にはメタカラコウ属の二種、トウゲブキとマルバダケブキが混生していた。


マルバダケブキ
 


全国的にも両種が混生している場所はもしかしたらここ、秋田斜面だけかもしれない。

トウゲブキの花(頭花)の基部には苞葉が有り、マルバダケブキにはそれが無い。
またマルバダケブキの花色はオレンジがかっているので遠目にも識別できる。

以上。

焼石岳(6)南本内岳~東焼石岳」へ続く。

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鳥海火山帯はどこへ行った?

2025年04月03日 | 鳥海山逍遥

60年も昔(1960年代後半)の話で恐縮です。
当時、私は小学校高学年か中学生になったばかりの頃でしたが、
当時の社会科(地理?)の教科書や地図帳に日本の火山帯の位置を記した図が載っていました。
東北地方には奥羽山脈と重なるように那須火山帯が南北に連なり、
そのすぐ西側、日本海沿岸に沿って鳥海火山帯が連なっていたように記憶しております。
私の実家のある横手市郊外からは南西の方角に鳥海山の姿を望むことが出来ましたが、
こんなに美しいコニーデ(?)火山を中心とした火山帯が有るなんて凄いもんだ。
と勝手に思い込んでいました。

2024年4月20日、横手市十文字町郊外から眺めた鳥海山。



ところが高校、大学へと進むようになったら、これら火山帯の名前をさっぱり聞かなくなりました。
大学を卒業する頃(1970年代の終わり頃)にたまたま購入した日本地理に関する書籍、
例えば、貝塚爽平・著、日本の地形(岩波書店・発行/岩波新書)などを読んだところ、
火山帯という用語がほとんど使用されなくなっておりました。
かわりに「火山フロント(火山前線)」という用語が出ており、たいへん驚きました。
どうやらこれはかつての那須火山帯などを指しているようです。

ところで鳥海火山帯はどこへ行ってしまったのでしょうか。

今頃になって「鳥海火山帯」とはなんだろうと調べてみました。
手持ちの広辞苑・第二版(新村出・編)(昭和48年発行)には、
北海道南西海上の大島を北端とし、岩木山(青森県)、鳥海山(山形県)を経て、
新潟県北東部の守門山浅草岳に至る火山帯。南端では那須火山帯と接合。」とありました。

以下は今回(2025年3月下旬)、ネットで検索したものです。
「鳥海火山帯」で引っかかって来た画像は次の「日本の火山帯」と記されたものと類似した図ばかりでした。

【日本の火山帯を記した図(今回、ネットから無断借用)】




文章は幾つか残っておりました。

デジタル大辞泉(小学館)によると、
「北海道南西海上の渡島 (おしま) 大島から東北地方日本海側の岩木山・鳥海山・月山を経て
新潟県中東部の守門 (すもん) 岳・浅草岳に至る火山帯。」
精選版 日本国語大辞典 によると、
「北海道渡島(おしま)半島南西方の渡島大島から那須火山帯とほぼ並走し、新潟県を経て、
長野県北東部で那須火山帯と合わさる火山帯。

岩木山・寒風山・鳥海山・守門(すもん)岳・浅草岳などが含まれる。 」
学研キッズネットによると、
「新潟県から東北地方の日本海側,さらに北海道の奥尻島までの火山群をまとめたよび方。
那須火山帯とほぼ平行している。最高峰は鳥海(2236m)で,苗場山・湯殿山・月山・岩木山などがある。」

・・・と古い広辞苑とほぼ同じようなことが書いてありました。

会社をリタイアする少し前、2015年頃から登山を再開しました。
私の登山は日本百名山を踏破するというようなピークハンティングではありません。
秋田やその近くの山を、花や景色を眺めるために登っております。
鳥海火山帯に属する山もその対象になります。

ところが鳥海火山帯はどこへ行ったものやら。

会社をリタイアしてすぐ、
小池一之ら編・日本の地形3 東北(東京大学出版会・発行)という大部な書籍を購入しました。



その141頁に次のような記述がありました。

「東北地方の第四紀火山は奥羽山脈の稜線付近に集中する。
火山は稜線に沿って満遍なく分布するのではなく、
約30~50kmほどの広がりの中に数個~数十個の成層火山と
いくつかの大きなカルデラが密集してクラスターを構成している。
山脈上には7つのクラスターが70~100kmほどの間隔で認められる。
奥羽山脈より西にある岩木山、寒風山、鳥海山、月山などの火山も
これらクラスターの西の延長上に分布するように見える。」

鳥海火山帯は既に解散消滅していたのです。
奥羽山脈より西にある岩木山、寒風山、鳥海山、月山などの火山は鳥海山を中心に
南北、縦に連なっているのではなく、
奥羽山脈上にある火山フロント、7つの火山クラスターから、
西や北西方向に走るひび割れの上に噴出した全く別々の火山だとようやく気付きました。
したがって、これらの火山を火山帯として一括りにするのは無理な気がします。

次の図は、「日本の地形3 東北」の142頁にあったものです。



例えば

岩木山ならば、八甲田十和田火山の一統、
男鹿半島の小火山は仙岩火山の一統、
鳥海山は栗駒鬼首火山の一統、
月山は蔵王船形火山の一統と考えた方がよさそうです。
ここで使った「一統」ですが、もしかしたら「一党」の方が適切かもしれません。

ところで何故、火山フロントが東北日本を走っているのか、
これについては手持ちの書籍、地学ノススメ(講談社/ブルーバックス)の142頁にある
鎌田弘毅先生の作成された図がわかりやすいなと思いました。



鎌田先生によると、
「太平洋プレートが日本列島のプレートに沈み込む過程で水を含んだ太平洋プレートから水が絞り出されます。
水は軽いのでプレートから離れて上の方に移動します。沈み込むプレートの上にはマントルがあり、
プレートから出た水はマントルに吸収されます。マントルの岩石は水が加わると少し溶けます。
こうして出来たマグマが地上に達すると火山が噴出し、ここに火山フロントが出来ます。」
とありました。

次の図は、講談社/ブルーバックスの「日本列島の下では何が起きているのか」
(中島淳一・著)の211頁に掲載されていた図です。
火山フロントや日本海側の火山が成立するメカニズムがうまく表現されているように思います。




なお「日本の地形3 東北」を読み進めたところ、
269頁に次のような記述かありました。冒頭部分のみ、抜粋してみます。

「6-4 岩木山・鳥海山・月山ー日本海側の火山群
 東北地方の日本海側には第四紀の火山が散在している。
北から岩木山、太良(だいら)駒ヶ岳、田代岳、戸賀、目潟、寒風、
肘折、月山であり、このうち、活火山は岩木山、鳥海山の二火山である。
戸賀、肘折は小カルデラ火山、目潟は単成火山群である。」

ここでも鳥海火山帯は消滅していました。

太良(だいら)駒ヶ岳とは聞きなれぬ山の名ですが、これは藤里駒ヶ岳を指すものと思われます。
以下、かつて鳥海火山帯に所属していたメンバーの風景写真をしりとりゲームスタイルで列記します。

【岩木山】
岩木山については、「日本の地形3 東北」の解説一部を引用させて頂きます。
「岩木山(1624.7m)は津軽平野の西に聳えるほぼ円錐形の成層火山で、北から東、南東に向けて
長い裾野を引いている。その形態から津軽富士の名で親しまれ、また古くから信仰の対象になってきた。
北西麓から南麓にかけては新第三紀層からなる低山地を経て白神山地に至っている。」

2015年6月11日、弘前市郊外から見た岩木山。



このお山、弘前など南東山麓方向から見た「山の字」姿が有名ですが、
南西方向、秋田側から眺めると、北海道・利尻山のように尖ったピラミッド型に見えます。

2020年5月30日、藤里駒ヶ岳山頂から見た岩木山。



【藤里駒ヶ岳】
この山はあまり知られていません。この山についての記述も少ないので、
ウィキペディアから抜粋引用させて頂きます。
「藤里駒ヶ岳(ふじさとこまがたけ)は、秋田県山本郡藤里町にある標高1,158mの山。
この地区の地名から太良駒ヶ岳(だいらこまがたけ)とも呼ばれる。(中略)
火山であり、ふもとに火山灰も積もっているが、歴史的な噴火等の記録は残っていない。
駒ヶ岳という名前は、馬の形に見える残雪期のネガ型の雪形に由来する。
この馬の雪形の見える時期がちょうど田植え期と重なるため、
農民は駒ヶ岳の雪形で田植えの季節を知ったという。(以下、略)」

2021年4月6日、南山麓の能代市二ツ井町から見た藤里駒ヶ岳。



南側の下界から見る姿は割とすらっとしていますが、

山の東斜面が山体崩壊を起こしているせいか
東の田代岳から望む姿はけっこう荒々しい印象でした。

2018年10月14日、田代岳山頂から見た藤里駒ヶ岳。


 

【田代岳】
この山もあまり知られていません。この山についての記述も少ないので、
ウィキペディアから抜粋引用させて頂きます。
「田代岳(たしろだけ)は、秋田県大館市にある標高1,178mの休火山。
田代岳県立自然公園の中心をなす。

大館市北西部、青森県との県境近くに位置し、白神山地に属する。雷岳(らいだけ、1,128m)、
烏帽子岳(えぼしだけ、1,133m)、茶臼岳(ちゃうすだけ、1,086m)と連峰を形成する成層火山である。
主山体は60万年前から47万年前までの火山活動により形成されたが、
約3.6-1.55万年前の間にも赤倉沢上流の馬蹄形地形を噴出源とする大規模な噴火 (噴出量0.7km3)が発生し、
南麓に火砕流が堆積した。

低層部にはブナ林が、9合目付近の高層部には「雲上のアラスカ庭園」と呼ばれる高層湿原が形成され、
120を超す数の池塘が散在する。高山植物の生息地であることから、
多くの登山客に親しまれている。(以下、略)」


この山は下界から見ても、また山の上から見てもさっぱり火山らしくない姿です。

2020年5月30日、藤里駒ヶ岳山頂から見た田代岳。



2018年10月14日、田代岳山頂近くの池塘。バックは岩木山。



【男鹿半島の小火山/目潟と戸賀湾】
男鹿半島・大潟ジオパーク公式サイトのこちらによると、
目潟のひとつ、一ノ目潟は次のように紹介されておりました。
「一ノ目潟は二ノ目潟、三ノ目潟とともに男鹿目潟火山群を構成しています。
東北地方では唯一の火山形態の一つであるマール(爆裂火口)として知られる淡水湖で、
男鹿市の水源にもなっています。」

また戸賀湾については、次のように紹介されておりました。
「戸賀湾は単成火山(一度の火山活動でできた火山)の火口に海が侵入して形成された湾です。
この火山活動は約40万年前に起こりました。火口の周りに噴出物(軽石など)が積もった丘があり、
タフリングと呼ばれます。

目潟も単成火山ですが、丘がほとんどなく、マールと呼ばれています。」

2021年2月28日、八望台付近から見た一ノ目潟。



2021年2月28日、八望台付近から見た二ノ目潟と戸賀湾。


 

【男鹿半島の小火山/寒風山】
男鹿半島・大潟ジオパーク公式サイトのこちらによると、
寒風山は次のように紹介されておりました。
「寒風山は標高約355mの火山です。火山活動は今から3万年以上前に始まり,
何度も繰り返された活動で安山岩の溶岩が積み重なって次第に大きくなることで今の形になりました。
現在は3つの火口(第1火口・第2火口・妻恋峠火口)を望むことができ、
「板場の台」では溶岩の流れた痕跡なども観察することができます。
寒風山の大部分が安山岩からなり、その上を薄い表土と芝生がおおっています。
この岩は「男鹿石」とも呼ばれ、護岸や庭石、墓石などに幅広く用いられており、
私たちの生活とも深く関わっています。」

2021年2月28日、八望台から眺めた寒風山。



なお天気が好ければ、寒風山から日本海越しに鳥海山を望むことが出来ます。

2021年2月28日、寒風山から見た鳥海山。



【鳥海山】
鳥海山については拙ブログの鳥海山関係カテゴリー記事で目いっぱい語っております
(例えば「鳥海山十二景(どれがお好み?)」など)。
本頁では北と西、南の三方向から見た姿だけでスルーさせて頂きます。

北から見た姿は寒風山から見た上の写真です。
西と南から見た姿は・・・


2024年1月11日、西側のにかほ市大須郷から見た鳥海山。



2015年6月7日、南側の月山から見た鳥海山。



【月山】

月山については、「日本の地形3 東北」の解説一部を引用させて頂きます。
「月山(1984m)は山形県の中央部に位置する第四紀火山であり、最高峰月山のほかに複数のピークが存在する。
これらをまとめて月山と考える場合が多い。月山火山の東方には第四紀の肘折火山や鮮新世の葉山火山が存在する。
(中略)
月山火山には地滑り地形や馬蹄形カルデラのような大小の崩壊地形が多数認められる。
そのうち最大のものは月山山頂から北西方向に開く長径約2.5kmの月山カルデラである。
このカルデラは月山火山が形成された後、山頂部が崩壊してできたと考えられている。



(中略)

月山は日本では珍しい楯状火山の例と古くから考えられてきた(辻村、1933)。
しかし実際には、典型的なハワイの玄武岩質の楯状火山とは異なり、安山岩~ディサイト質の溶岩流から成っている。
月山は山頂部が崩壊で欠落し、なだらかな山腹斜面を残す成層火山と考えるのが妥当である。」

解説文に出てきた月山カルデラは月山の北西方向にある庄内平野からよく見えます。
西側から見た月山が東側から見たものよりも荒々しく感じるのはそのせいでしょうか。

2017年3月19日、鶴岡市北西部から見た月山。



月山の東側になる新庄盆地や村山盆地から見た月山は笠、或いは楯を伏せたような姿に見えます。
私が子供の頃、このような形の火山はアスピーテだと教えられました。

2016年3月16日、南東側の山形市郊外から見た月山。



現在、我々が見ている月山は大きな成層火山の平らな残り斜面と言われています。
もし山頂部が残っていたなら、それはどれくらいの高さだったでしょう。
私の勝手な推測ですが、それは現在の鳥海山(2236m)を凌駕する高さだったかもしれません。
富士山と八ヶ岳が背くらべをした昔話をふと思い出しました。

2021年5月12日、黒森山(美郷町横手市境界)から見た月山と鳥海山。


以上。

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カテゴリー「鶴岡高館山」の目次

2025年04月02日 | 鶴岡高館山

(記事の配列は訪ねた年に関係なく、月日の順に並べ、降順とした。)


高館山で青い宝石探し・他の花編(2022年4月6日)

高館山で青い宝石探し・雪割草編(2022年4月6日)

三度目の高館山(2017年4月6日)

寒の戻りに庄内の低山へ。(2019年4月3日)・・・・「山形の山」と共用。

New 2024年4月2日、高館山2nd

再び、鶴岡の高館山へ。 (2020年3月30日)

雪割草を探して高館山・後編(2022年3月29日)

雪割草を探して高館山・前編(2022年3月29日)

鳥海山に誘われ、二度目の高館山。(2017年3月26日)

New 2025年3月24日、鳥海山と高館山・後編

New 2025年3月24日、鳥海山と高館山・前編

2024年3月24日、ユキワリソウの高館山へ。

2018年3月20日の高館山

2021年も3月19日は高館山だった。(2021年3月19日)

春の花を見に高館山へ。2 (2020年3月19日)

春の花を見に高館山へ。1 (2020年3月19日)

初めての高館山(2017年3月19日)

庄内でユキワリソウとオウレンを見た。(2019年3月10日)


2022/04/06 シュンラン(左手前はカタクリ)



2017/03/26 シロキツネノサカズキモドキ



2021/03/19 オオミスミソウ



以上。

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