(記事の配列は登山した年に関係なく、月日の順に並べ、降順とした。)
早坂高原を朱に染めるのは誰?(2011年10月8日)
早坂高原でこんがり枯色や赤い実を愉しむ。(2011年9月26日)
初秋の早坂高原を駆ける。(2011年9月15日)
New 久しぶり。初秋の早坂高原へ。2(2022年9月10日)
New 久しぶり。初秋の早坂高原へ。1(2022年9月10日)
初めての早坂高原・牧歌編(2010年8月23日)
初めての早坂高原・盆花編(2010年8月23日)
早坂高原でキキョウ、オミナエシを見た。(2011年8月9,11日)
久しぶりの早坂高原(2016年8月6日)
早坂高原、盛夏に向かって咲く穂花と白樺林。(2011年7月23日、31日)
早坂高原、アヤメの次はノハナショウブ。(2011年7月16日)
早坂高原にアヤメの大洪水を見た。(2011年7月2日)・・・「my 花の絶景」と共用。
早坂高原でハマナスとアヤメに再会(2012年6月30日)
早坂高原にスズランを探して。(2011年6月19日)
われ幻のオキナグサを見たり。岩手ウブウブ編。(2011年5月28日)・・・「野草/春」と共用。
New 早坂高原でオキナグサを再見(2023年5月25日)
2010/08/23 オミナエシの小群生
2011/07/02 アヤメの群生
以上。
(本頁は「2023年5月25日、岩手山と岩洞湖を巡る。」の続きです。)
オキナグサって知ってますか。
絶滅危惧植物の代表格です。
東日本大震災のあった2011年の今頃の季節、早坂高原とその周辺で見かけております
(記録はこちら)。
今回は12年ぶりに生育地を訪ねてみました。
最初に寄った場所は元々、数は疎らでしたが、今回は残念、絶滅しておりました。
ふたつ目の場所は
以前はうじゃうじゃ生えておりましたが、今回は僅かひと株だけ・・・と惨憺たる状況でした。
これは盗掘もあるでしょうが、生育地の環境変化(笹の侵入など)が主原因かなと思いました。
写真はふたつ目の場所近くで新たに見つけた大株です。
今回見た最大の株
少し小さな株を幾つか。
花は下向きに咲くので、花の中を見るために、完全に側臥位になって撮りました。
さいわい地面は乾いており、裸地なので私が寝転んでも潰すような花もなく、愉しく花を撮ることが出来ました。
今回見た二番目に大きい株。
オキナグサが有る処にはアズマギクもよく咲いているものです。
アズマギクはちょうど盛りでした。
アズマギクの群生地
アズマギク
アズマギクとセイヨウタンポポ
ここは夏場冷涼な気候のおかげか、秋田や山形ではあまり見かけない花が豊富にありました。
そのひとつがスズラン。
スズランの群生
スズランの蕾
ヤマツツジ
黄色はミツバツチグリが多かったのですが、
一部ではキジムシロなのでこれは近寄らなければ識別できませんでした。
他にはフデリンドウの花がいっぱいありました。
ミツバツチグリ
キジムシロ
フデリンドウとミツバツチグリ
フデリンドウ
早坂高原の景色
この辺りはかつてオキナグサがうじゃうじゃ有った場所ですが、
今回は僅か一株しか見出せませんでした。
ヤドリギ
タムラソウの芽出し。
この高原はお盆以降、タムラソウやオミナエシの花園になります。
早坂高原の景色
早坂高原の
オキナグサよ。永遠なれ。
Pasqueflower Fields Forever
「昼の岩手山を東と北から。」に続く。
(本頁は「久しぶり。初秋の早坂高原へ。1」の続きです。)
本頁ではキク科以外の草花を報告してみる。
この高原は真夏にはオミナエシ、少し遅れてミソハギが多かったが、
秋の声を聞くとどちらも花は終わりになる。
早坂高原、ミソハギの多かったエリア。
まだ咲き残っているエリア。
ミソハギ
オミナエシの古花
ツリガネニンジンの残り花
クサレダマの実
この高原にはパラパラとリンドウが生えていたが、
それは東北の山に多いエゾオヤマリンドウではなくリンドウ、正真正銘のリンドウだった。
エゾオヤマリンドウと較べると花はやや小ぶりで明るい青。秋田ではほとんど見られない。
この種類は太平洋側の要素なのだろうか。
(正真正銘の)リンドウ
リンドウ
センブリ
ハナイカリも秋田ではほとんど見られないリンドウ科で、私自身は秋田駒ヶ岳山頂部で見かけた程度だが、
ここではうじゃうじゃに近いレベルで咲いていた。
ハナイカリ
ウメバチソウ
花の終わったヤナギラン
ノハナショウブの咲き残り
ススキ
追加でハマナス。
ハマナスの残り花。
ハマナスの実
この高原にはハマナスが多く見られる。今は実のシーズンだ。
本来なら海岸にしか生育しないハマナスがこのような1000m近い高原に何故分布しているのか。
それは牛のしわざと言われている。
民謡、南部牛追い唄をご存じだろうか。
かつてトラックの無い時代、三陸沿岸で採れた海産物、塩などの物資は牛に背負われてこの峠を越え、内陸の盛岡へ運ばれた。
その前に牛は海岸でハマナスの実をたらふく食べており、この峠(早坂高原)で休みながら糞をする。
その時、ハマナスのタネがばらまかれたようだ。
樹木が出たので、ラストは巨大シナノキ。
以上。
(本頁は「初秋の姫神山はどうなんだろう。」の続きです。)
9月10日は姫神山に登った後、ちょっと物足りなかったので、もう一箇所、花どころを訪ねてみた。
同じ北上山地にある早坂高原だ。
其処は最近では2016年盛夏に来ているが、
初秋の時期に来るのは2011年以来(記録はこちら)なので、11年ぶりと言うことになる。
姫神山の田代登山口からクルマで走ったら、30分程度で着いた。
これは予想したよりも近かった。
ただし途中、岩洞湖北岸を走る道は今どき珍しく砂利道だった。これには少し呆れた。
何故なら今から10年以上昔、2011年に通っていた当時も同じように砂利道だった。
早坂高原の標高は約900m。
クルマで走り回り、適当なスペースに駐車し、周囲の疎林や草原内の散策路を歩き廻るだけだが、
ここは花の種類がとても豊富だ。
したがって、二部構成で報告しようと思う。
まずは秋になると多くなるキク科の草花を。
ハンゴンソウ
ハンゴンソウ
ゴマナ
早川高原の核心?エリアにやって来た。
真夏の主役、オミナエシは終わり、ノコンギクが咲き出したばかりだった。
ノコンギク
似たような花で白くて花付きが疎らなものが有ったが、たぶんユウガギクだろう。
ユウガギク
右上は花が密であり、ユウガギクかノコンギクの白なのか不明。
林の中に入ったら、純白の野菊が。
こちらはシロヨメナだと思う。
太平洋側の要素なのか、秋田県内ではほとんど見られない種類だ。
ヨツバヒヨドリ
アザミやその類似種も多かった。
アザミのひとつ、モリアザミ。
ウィキペディアによると、
総苞片が極端に長く、とげ状を呈するのが特徴。
ヤマゴボウと称して食用にも供されるが、有毒のヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の植物とはまったく別種とのこと。
タムラソウ。
花はアザミによく似ているが、別属。葉は羽状となり、棘が無いので痛くない。
トウヒレン属の一種。
ナンブトウヒレンだろうか。この仲間はさっぱりわからない。
名前のわかる方はよろしくお願いしたい。
ヤナギタンポポ
アキノキリンソウ
ヤマハハコ
次はキク科以外、「2」へ続く。
(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)
昨年(2011年)、出会った自然や半自然の花風景で一番印象に残ったのは、
隣県岩手、早坂高原のアヤメ大群生だった(記録はこちら)。
昨年は憑かれたように何度も通った高原だが、今年はまだ一度も行ってなかった。
本業がハードになり、休日に遠出する(一般道を片道4時間)気力も体力も失せてしまったのか。
と言うよりも、昨年、行き過ぎたので、今年は少し間を置いてみようと思っただけ。
それでもアヤメの季節が近づいたら、どうしようもなく行きたくなった。
昨年、満開のアヤメに遭遇したのは、7月2日だった。
今年の北東北は空梅雨で暑く乾燥しているから、もう十分咲いてるだろうと思い、
それに最も近い休日、6月30日を選び、東へと向かう。
高原の入り口では、海浜植物のハマナスが迎えてくれた。
ハマナス
マルバシモツケ。こちらは亜高山帯の植物。
レンゲツツジ(咲き残り)
半月くらい前はレンゲツツジがこの高原の主役だった筈。
こちらも花盛りは半月くらい前。アズマギクの実姿。
アズマギク(実)とウマノアシガタ(キンポウゲ)
オキナグサのケブケブモード
アヤメはどうなった。
白花も混じって咲いているが、
昨年と較べると、疎らな感じは否めない。
おそらく今年は季節の進行が早く、既に盛りを過ぎてしまったのだろう。
園芸種のアヤメを知ってる方ならご存知だろうが、
ハナショウブやカキツバタに較べると、アヤメの草丈は低く、花もちっこい。
それを実感して頂くため、あえて家人を立たせてみた。
折角来たのだから、
近くの放牧地に居るモウさんにもご挨拶。
高原周辺部(南部)のアヤメ大群生地にも寄ってみた。
こちらも昨年(こちら)に較べると、明らかに疎らだった。
今年のアヤメは先週の休みあたりがピークだったのか。
この高原はヤマオダマキもやたらと多かった(厳密にはオオヤマオダマキか)。
地味な花だが、アヤメとのコンビネーションが良い。
オオヤマオダマキとアヤメ
オオヤマオダマキは黄花品種も多く見かけた。
またいつか。 (´π`;/~~
以上。