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モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

2017年8月6日、焼石のお花畑復活(4)

2025年03月11日 | 焼石岳/夏

いつも拙ブログをご覧いただきありがとうございます。
私、冬場(12~3月)は山歩きを休止しております。
そのため、今後しばらくリアルタイムの山歩き記事は投稿出来ません。
投稿自体も間遠になり、有っても振り返りや再編集(リメイク)の記事が主体となりますが、どうかご寛容下さい。
引き続きよろしくお願いいたします。


(本頁は「2017年8月6日、焼石のお花畑復活(3)」の続きである。)

(東成瀬コースの)九合目変則十字路より下、(東成瀬コースの)登山道沿いの斜面には花が多かった。
なおこの斜面は仮に「秋田斜面」と呼ぶことにする。




折角なので、秋田斜面を少し下りてみた。




今の時期はタカネナデシコが多く咲いていた。

タカネナデシコ
 


(右上)タカネナデシコの白花


そしてイワオウギ。




イワオウギは東北地方では珍しく、もしかしたら此処だけかもしれないと思ったが

後になって真昼岳や和賀山塊でも少し見かけた。
なおタカネナデシコと後述のハクサンサイコは真昼岳でも見ている。
このお花畑は真昼岳と共通項が多いようだ(こちら参照)。

 


(右上)カンチコウゾリナ

焼石では秋田斜面にカンチコウゾリナ(タカネコウゾリナ)が有った。
この花は低地に多いコウゾリナの高山型と聞くが、東北では少なく、
他には早池峰山山頂部で見かけた程度。

ハクサンシャジンやハクサンフウロ、トウゲブキの多い斜面



他にも変わった花が目白押しだった。

ハクサンサイコとタカネナデシコ
 


(右上)ハクサンサイコ

オクトリカブト
 


(右上)オオレイジンソウ。手前のボケたのはハクサンフウロ。


クガイソウとオニシモツケ。バックは焼石岳。



クガイソウ
 


(右上)マルバダケブキ


こちらの頁でも述べたように秋田斜面では、よく似たマルバダケブキとトウゲブキが一緒に生えている。

タカネセンブリはかつてヤケイシセンブリと呼ばれ、焼石岳の固有種とされた時期もあった。




タカネセンブリ
 

(右上)タマガワホトトギス


秋田斜面を下りすぎると、あとがタイヘンなので、適当なところで見切りをつけて登り返す。

 

(右上)再び、タカネナデシコとカンチコウゾリナ。





以上。

焼石のお花畑復活(5)」へ続く。

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2017年8月6日、焼石のお花畑復活(3)

2025年03月08日 | 焼石岳/夏

(本頁は「2017年8月6日、焼石のお花畑復活(2)」の続きである。)

山頂が近づいたら、ウスユキソウが多くなってきた。



山頂に到着。

 



この日、山頂は晴れていたが、
雲が邪魔して遠くの山々(鳥海山や栗駒山など)はマッタク見えなかった。

山頂から来し方、南東側を望む。左下の池は泉水沼、右側は横岳。




山頂にはトウゲブキが咲いていた。
結局、この花は標高910mの中沼からほとんど切れ目なく咲き通しだった。
もしかしたら焼石はトウゲブキが日本一多い山かもしれない
(そのかわりニッコウキスゲが無い)。

トウゲブキとシロバナトウウチソウ
 


(右上)アサギマダラも飛んでいた。




山頂からの眺め。

西には西焼石岳。




北東方向。(東成瀬コース)八合目焼石沼や三界山を望む。




三界山に向かって下山開始。




北側斜面には花が多かった。

パッと見ではウゴアザミ、ハクサンシャジン、キオン、トウゲブキなど。




ハクサンシャジンとセリ科(イブキゼリモドキ?)など。



タカネアオヤギソウ
 


(右上)タテヤマウツボグサ

キオンとハクサンフウロ



南本内岳手前の岩塊地帯が近づいてきた。




(東成瀬コースの)八合目焼石沼や三界山を望む。




いよいよ岩塊地帯に突入。
ここでは一部の岩の上をよじ登って通過する。




岩塊地帯を通過し、来し方を振り返る。バックは焼石岳。




岩塊地帯を越えると、行く手左側に不思議なお花畑が現れる。




(東成瀬コースの)九合目変則十字路に到着した。

以上。

2017年8月6日、焼石のお花畑復活(4)」へ続く。

 

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2017年8月6日、焼石のお花畑復活(2)

2025年03月07日 | 焼石岳/夏

(本頁は「2017年8月6日、焼石のお花畑復活(1)」の続きである。)

今回の焼石岳は中沼登山口から雲か霧の中ばかり歩いてきたが、
姥石平が近づいてきたら、突然、目の前が明るくなってきた。
行く手に見えるお饅頭型の山は主峰の焼石岳だ。




ハクサンシャジンが多くなって来た。




姥石平に到着したら、完全に晴れた。




今度はコバギボウシが多くなってきた。




今回も姥石平は後でゆっくり眺めることとし、焼石岳山頂へ向かう。

泉水沼から焼石岳山頂を望む。



横岳との分岐点に登る斜面ではセリ科(ハクサンボウフウ?)とキンコウカが咲いていた。




またまたハクサンシャジン、そして・・・

 

(右上)横岳分岐点の鞍部にはトウゲブキとコバギボウシ。


かと思うと丈低くハクサンフウロが。




黄色いキク科はキオンだった。




キオン
 


(右上)ハクサンフウロ


横岳分岐から少しだけ登ると、西側にカール状の窪地が見えてくる。
今日は雲が有って窪地の向こうの雄大な景色は見えなかった。




西焼石岳をバックにミヤマトウキ。

 


(右上)トモエシオガマ

西焼石岳をバックにハクサンシャジンやネバリノギラン(古花)など。




焼石カールをバックに咲く花たち。

ハクサンイチゲ、ハクサンフウロ、ハクサンシャジンの白山トリオだ。







ここのハクサンイチゲは二度咲きなのか、或いは遅咲きなのか。



ハクサンシャジンとハクサンイチゲ


ハクサンシャジンにハクサンフウロが少し。

 


(右上)ネバリノギランにハクサンシャジン


白っぽい小花は何だろうと思ったら、クロヅル(ニシキギ科のつる性低木)だった。




以上。


焼石のお花畑復活(3)」へ続く。

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2017年8月6日、焼石のお花畑復活(1)

2025年03月05日 | 焼石岳/夏

いつも拙ブログをご覧いただきありがとうございます。
私、冬場(12~3月)は山歩きを休止しております。
そのため、今後しばらくリアルタイムの山歩き記事は投稿出来ません。
投稿自体も間遠になり、有っても振り返りや再編集(リメイク)の記事が主体となりますが、どうかご寛容下さい。
引き続きよろしくお願いいたします。


8月6日、焼石岳に登山した。今年はこれで四回目となる。
焼石岳は花の豊富な山だが、その咲き方は少し変わっている。
四半世紀前登山した際、山頂部では初夏にいきなり花盛りになった後、小休止を挟んで
真夏にまた復活したように記憶している。
今回はそれが正しいものか再確認しようと中沼コースから登ってみた。




参考マップ



この日の天気、秋田側は晴れていたが、岩手側は雲がかかっており、景色はさっぱり見えなかった。

いつもなら中沼からゆったりとした横岳の姿が見えるのだが、今日はご覧の通り、何も見えなかった。




しかし沼の畔(奥の西側)は黄色い花に覆われていた。

中沼のトウゲブキ群生






焼石岳にはトウゲブキがとても多い。
中沼コースでは標高910mの中沼から現れ、ブナ林以外の登山道脇には常に咲いている。
そして1547mの山頂まで延々と咲き続けている。
こんな咲き方をする植物は他には無いだろう。

 


(右上)中沼にはドクゼリもやたらと多かったが、こちらは中腹の銀明水まで分布していた。

トリアシショウマ



マルバキンレイカ
 

(右上)ショウキランの咲き残り。


ショウキランは白神岳(こちら)に較べたらしょぼいが、焼石でも遭遇した。

トウゲブキは上沼にも多かったが、花は終盤モードだった。

上沼



その後は渓流登山道を歩く。
最初の小湿原が現れるとその後はブナの広葉樹林と湿原が交互に現れるようになる。

コバギボウシ
 


(右上)ミズギク


樹林帯に入ると・・・

ツルアリドオシ



樹林下ではサンカヨウの実が青紫色に変化中。

サンカヨウの実
   


(右上)アラシグサとミヤマキンポウゲ

アラシグサは鳥海山や月山では2000m前後の山頂付近で見かけるが、
焼石では1000mちょっとの中腹に生えていた。
これは中腹に大量の雪が残っているせいだろうか。

森林と湿原を五回くらい繰り返すと、銀明水の上部に至る。
そこから先に高木はほとんど見られなくなる。

霧の中で見た花たち。

ヒナザクラは終盤モード。




ミヤマキンポウゲ



ヒオウギアヤメ
 

(右上)シナノキンバイ。バックはミヤマキンポウゲ。



この山ではシナノキンバイとヒオウギアヤメが一緒に咲く。他の山では見られない組み合わせだ。







この後はしばらく低木林や笹原の中を登るので、花は少なくなる。

以上。


焼石のお花畑復活(2)」へ続く。

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2017年7月14日、アヤメ咲く焼石岳(5おわり)

2025年03月02日 | 焼石岳/夏

(本頁は「アヤメ咲く焼石岳(4)」の続きである。)

東成瀬コース九合目の分岐点から西焼石岳を望む。




秋田斜面は真夏になるとお花畑になる場所だ。

今はシナノキンバイが終わり、クガイソウやオニシモツケなどが咲きだしているところだった。




オオカサモチがまだ残っていた。

 

(右上)マルバダケブキ

秋田斜面にはキク科メタカラコウ属が二種生育している。




ひとつはマルバダケブキ(↑写真、左側)で右側の二株はトウゲブキと思われる。

マルバダケブキとトウゲブキはよく似ているが、マルバダケブキの花弁は橙黄色で長い。
トウゲブキの花弁は黄色でやや短め、頭花柄の基部に苞葉(小苞)がある。

九合目分岐点に戻り、焼石岳山頂を望む。




九合目分岐点から東に延びる間道に入ったら、そこはワタスゲの湿原になっていた。




秋田斜面ではヒオウギアヤメを見なかった。

ところがこのワタスゲ湿原を翌年2018年7月27日に訪ねたら、
少数ながら咲いていた。参考までにこちらでも取り上げておく。

【2018年7月27日のヒオウギアヤメ開花シーン】

 


今回(2017年7月14日)はまだ開花前だったので気付かず通り過ぎてしまった。

間道から牛形山を望む。




間道を進むと、チングルマの咲き残りがあった。

 


(右上)チングルマとイワカガミ


焼石岳と池塘。




横岳が見えてきた。手前にはワタスゲの群生が。




この先、東焼石岳への分岐付近は6月17日訪ねた時にはこうだった(詳細はこちら)。




ところが今回は緑一色だった。
 



四半世紀前の七月に来た時も此処は同じような状況だった。

鳥海山や秋田駒、早池峰山など東北の花の名山では
七月の今頃、一年で花が最も多い時期を迎えているが、焼石岳のこの場所はどうしたのだろう。
この山では夏季休暇が制度化されているのかもしれない。

花は何も無いように見えたが、よく見ると・・・

ムカゴトラノオ



オノエランの咲き残りも見つけた。




この場所は、八月になると、ハクサンイチゲが二度咲きし、
トウゲブキやギボウシ、ハクサンフウロなどの花も加わり、お花畑が復活するように記憶している。

東焼石岳の山頂まで進み、そこでUターンする。




東に見えるのは六沢(むざ)山と経塚山など。

左から六沢(むざ)山、経塚山、天竺山。



六沢(むざ)山の西斜面には青い池沼が散らばっていた。
北海道日高山脈の七つ沼カールみたい。左奥は牛形山。




この池沼には今回初めて気づいた。
名は無いようなので名無しの池沼としておく。




東焼石岳の分岐に戻り、姥石平に向かう。バックは横岳。




今日の焼石岳、花はあまり多くなかったが、周辺の景色は割とよく見えた一日だった。

以上。

コメント (2)
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